概要:欧州中央銀行 (ECB)はフランクフルトで今週開く政策委員会で、ユーロ圏経済の再生を支えるために導入した一連の思い切った政策措置を再検証する。だが、ECBが採用を控えると断言する一つの政策手段が存在する。それはイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)だ。
欧州中央銀行 (ECB)はフランクフルトで今週開く政策委員会で、ユーロ圏経済の再生を支えるために導入した一連の思い切った政策措置を再検証する。だが、ECBが採用を控えると断言する一つの政策手段が存在する。それはイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)だ。
債券利回りを一定の水準に誘導するYCCは日本銀行が約4年前に導入し、オーストラリア準備銀行(中央銀行)も新型コロナウイルス感染拡大の影響に対応し、3年国債の0.25%前後という利回り目標を3月に設定した。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁はYCCについて5月時点で、連邦準備制度が「極めて真剣に検討している」と語った。
しかし、チーフエコノミストのレーン理事が「利回り目標やイールドカーブ・コントロールにわれわれは関心が全くない」と2週間前に発言したECBは、事情が異なる。
債券利回りは、新型コロナ対応で膨らむ政府の債務負担にどう対処するかという議論の焦点となっている。政府当局が負担をやりくり可能にする方法を見いだせなければ、自国経済の活力が何年も奪われることになりかねない。
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