概要:イギリス以外にも、ヨーロッパ各地でEU加盟への支持が高まっているという。
イギリスのジョンソン首相。
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欧州社会調査(ESS)の最新の世論調査によると、イギリスのEU(欧州連合)離脱を支持するイギリス人は35%で、EUに再加盟したいというイギリス人は57%だった。
2016年の調査では、EUにとどまるべきと答えたのは48%だった。
調査の結果、ヨーロッパ各地でEU加盟への支持が高まっている。
イギリス国民の間で、イギリスのEU(欧州連合)加盟を支持する人が増えていることが最新調査で分かった。
欧州社会調査(ESS)が隔年で実施している調査によると、EUに対する支持がイギリスを含むヨーロッパ各地で高まっているという。
2019年に実施され、2020年6月下旬に結果が公表されたこの調査では、イギリス人の57%がイギリスのEU残留を支持すると答えた。2018年の調査では50%だった。
一方、EU離脱を支持する人は35%と、2016年の52%から減った。
イギリスでは今から4年前の2016年に国民投票が行われ、EU離脱が決まった。
European Social Survey
現在は移行期間にあるため、貿易や税関のルールはそのままだ。
イギリスのジョンソン政権は、EUと新たな貿易協定で合意できるかどうかにかかわらず、移行期間が終わる2020年末までにEUを離脱する考えを強調している。
ただ、イギリスのEU再加盟は現実的でない。
ヨーロッパ各地でEU加盟への支持が高まっている
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イギリスのEU離脱がヨーロッパの“反EU”の波を引き起こすのではないかとの見方もあるが、同調査では、ヨーロッパ各地でEU加盟への支持が高まっていることも分かった。調査が行われた全ての国で、EU加盟への支持が増えている。
フィンランドでは12%、チェコでは11%、それぞれEU加盟への支持が増えた。イギリスでは前回の調査から7%上昇している。
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(翻訳、編集:山口佳美)
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