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SBI FXが8月3日に5通貨ペア追加 高スワップ狙いで注意したい3つの落とし穴
概要:SBI証券は8月3日、SBI FXでHUF/JPYやCHF/TRYなど5通貨ペアの取り扱いを開始した。高スワップ狙いでは売買方向、為替差損、流動性、証拠金を確認したい。

SBI証券の外国為替保証金取引サービス「SBI FX」は2026年8月3日、新たに5通貨ペアの取り扱いを開始した。対象はHUF/JPY、CZK/JPY、CHF/TRY、CHF/MXN、CHF/ZARで、取扱通貨ペアは従来の34から39に増えた。
中東欧通貨や高金利の新興国通貨へ投資しやすくなる一方、「高スワップ」という言葉だけで取引を始めるのは危険だ。売買方向を間違えるとスワップを支払う側になり、為替差損やスプレッド拡大によって受取分を上回る損失が出る可能性もある。
取引前に注意したい3つの落とし穴を整理する。
追加された5通貨ペアと取引単位
今回追加された5通貨ペアは、いずれも100通貨から取引できる。ただし、1注文当たりの上限は通貨ペアによって異なる。
HUF/JPYは1億通貨、CZK/JPYは1,000万通貨、CHF/TRY、CHF/MXN、CHF/ZARはそれぞれ100万通貨が上限となる。
100通貨から注文できるため少額取引には利用しやすいが、取引単位が小さいことと、相場変動が小さいことは同じではない。特にトルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドは、金融政策や政治情勢の変化を受けて、短時間で大きく動くことがある。
落とし穴1:買えばスワップを受け取れるとは限らない
SBI証券が7月31日に公表した取引時の注意事項によると、HUF/JPYとCZK/JPYは買いポジションでスワップを受け取り、売りポジションでは支払いが発生する。
一方、CHF/TRY、CHF/MXN、CHF/ZARは売りポジションでスワップを受け取り、買いポジションでは支払いが発生する。高金利通貨が含まれているからといって、買い注文を出せば自動的にスワップを受け取れるわけではない。
また、スワップポイントは金利差だけで固定されるものではない。各国の金融政策、市場の資金需給、流動性などによって日々変動する。
現在は受け取りになっていても、将来は金額が減少したり、ゼロになったり、支払いへ転じたりする可能性がある。注文前には、買いと売りの両方のスワップポイントを見る必要がある。
落とし穴2:高スワップでも為替差損で利益が消える
スワップポイントは保有期間に応じて積み上がるが、取引全体の損益はスワップだけでは決まらない。
例えば数日間スワップを受け取っていても、その間に為替レートが大きく不利な方向へ動けば、為替差損がスワップ収入を上回ることがある。
高いスワップが期待される通貨ほど、政策変更や政治不安、流動性低下によって相場が大きく変動しやすい傾向がある。スワップを安定収入のように考えるのではなく、為替変動を含めた損益で判断する必要がある。
今回追加された5通貨ペアは、主要通貨ペアのような広告表示スプレッドの対象ではない。実際の売値と買値の差は取引画面に表示され、市場環境によって変動する。
取引参加者が少ない時間帯や重要指標の発表前後には、スプレッドが急拡大する場合がある。価格が連続せずに飛んだ場合には、逆指値注文が指定価格より不利な価格で約定したり、想定した価格で決済できなかったりする可能性もある。
数日分のスワップ利益が、一度の急落やスプレッド拡大で失われることもあるため、主要通貨と同じ感覚でポジション量を決めるべきではない。
落とし穴3:少額取引でも必要証拠金は要確認
100通貨から注文できても、証拠金に余裕がなければ、わずかな値動きでロスカットに近づく可能性がある。
SBI FXの個人口座には複数のレバレッジコースがあるが、高いレバレッジがすべての通貨ペアに適用されるとは限らない。HUF/JPYとCZK/JPYは幅広いレバレッジコースの対象だが、CHF/TRY、CHF/MXN、CHF/ZARは個人口座、法人口座とも25倍までのコースに限られる。
特に値動きの大きい新興国通貨では、取引できる最大数量ではなく、急変時にも耐えられる数量を基準に考えたい。
注文前には、取引画面に表示される必要証拠金、証拠金維持率、ロスカット条件を確認し、相場が想定と反対方向に動いた場合にどの程度の損失になるかを計算しておくことが重要だ。
取扱初日に見ておきたい4項目
新通貨ペアを取引する際は、少なくとも次の4点を見ておきたい。
第一に、通常時だけでなく、早朝や重要指標発表時など、流動性が低下する時間帯の実勢スプレッドだ。
第二に、買いと売りのどちらでスワップを受け取り、どちらで支払うのかを見る。現在の受取額だけでなく、過去にどの程度変動しているかも判断材料になる。
第三に、必要証拠金と適用されるレバレッジコースを把握する。少額から始められても、レバレッジを高くすればリスクが小さくなるわけではない。
第四に、取引時間、1注文当たりの上限、利用できる注文方法を点検する。CHF/TRY、CHF/MXN、CHF/ZARでは、ASスピード注文の成行決済でスリッページを50pips未満に設定すると、注文が約定しない可能性があるとSBI証券は案内している。
取扱通貨ペアが増えたことと、誰にとっても取引しやすくなったことは同じではない。まずは小さい数量で約定状況を確かめ、実際のスプレッドやスワップポイントの推移を見たうえで、取引量を判断したい。
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