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ドル円160円前半で横ばい
概要:ドル円は9日朝の東京市場で160円台前半にとどまった。有事のドル買いと日本当局の介入警戒が交錯し、前日のニューヨーク市場から方向感の乏しい展開が続いた。

9日朝の東京外国為替市場で、ドル円は1ドル=160円台前半で横ばいとなった。中東情勢を背景にした有事のドル買いと、政府・日銀による為替介入への警戒が同時に意識され、160円近辺で売買が拮抗している。
ドル円は160円17〜18銭、介入警戒が上値を抑制
9日午前9時の東京市場では、ドル円は160円17〜18銭と、前日午後5時の160円22〜23銭から05銭の小幅なドル安・円高となった。前日の海外市場では、欧州時間に介入警戒感を背景とした大口の売りが先行し、159円80銭台まで下落した。その後の米国時間には米長期金利の上昇を受けて買い戻され、終盤に160円20銭台へ戻した。
東京市場では160円台半ばを超える水準で介入警戒が強まりやすいとの見方が意識されている。一方で、米雇用統計を受けた米利上げ観測や中東情勢を背景とするドル買いが下値を支え、ドル円は160円を挟んだ狭い範囲で推移している。
ニューヨーク市場は160円近辺、円買い戻しが先行
8日のニューヨーク市場午後5時時点では、円相場は160円14〜24銭と、前週末同時刻の160円28〜38銭から14銭の円高・ドル安となった。週明けの海外市場では、前週末に強まった円売り・ドル買いの反動から円が買い戻され、ニューヨーク時間に入っても円高・ドル安の地合いが続いた。
同日午前9時時点では159円90銭〜160円00銭まで円高方向に振れていたが、その後は160円台に戻した。中東情勢を巡る過度な緊張はいったん和らいだものの、再び悪化する懸念が残り、円の上値は重い状態だった。
中東情勢が有事のドル買いを支える
8日のニューヨーク市場では、イランによるイスラエルへのミサイル攻撃と、その後の双方の応酬が引き続き材料となった。トランプ米大統領が8日にSNSで自制を求めたことで、衝突激化への懸念はいったん和らいだが、市場では中東情勢への警戒が残った。
9日朝の東京市場でも、イスラエルのネタニヤフ首相がイランによる攻撃停止を受けてイスラエルも攻撃を中止していると述べた一方、ヒズボラとの戦闘はまだ終わっていないと強調したことが意識された。地政学リスクはドル需要を支える一方、リスク回避の円買いも入りやすく、ドル円の方向感を弱めている。
ユーロは対円・対ドルで小幅高
9日午前9時の東京市場では、ユーロ円は184円64〜66銭と、前日午後5時の184円51〜52銭から小幅に上昇した。ユーロドルも1.1527〜1.1528ドルと、前日の1.1517ドル近辺からややユーロ高に振れた。
8日のニューヨーク市場午後5時時点でも、ユーロは対ドルで1.1529〜1.1539ドル、対円で184円66〜76銭となり、対円では09銭の円安・ユーロ高だった。ドル円が160円近辺でこう着する中、ユーロは対ドル、対円とも小幅な値動きにとどまっている。
動きを主導する要因
足元の為替市場では、米長期金利の上昇と米利上げ観測がドル買いの支えとなっている。前週末の堅調な5月米雇用統計を受け、円売り・ドル買いが強まった流れが完全には解消されていない。
同時に、160円台では日本当局による介入警戒が強まり、ドル円の上値を抑えている。中東情勢を背景にした有事のドル買い、前週の円売りの反動による円買い戻し、介入を意識した売りが重なり、短期の資金フローは一方向に傾きにくい。
市場で重要な意味
ドル円が160円台前半で推移していることは、米金利要因によるドル高圧力と、日本当局の介入警戒が市場で同時に意識されていることを示している。160円近辺は単なる節目ではなく、実需や投機筋の売買、当局対応への警戒が交差する水準となっている。
中東情勢も相場の重要な変動要因であり、ドル買いと円買いの双方を誘発している。このため、足元の為替市場は方向感よりも、リスク要因と政策警戒のバランスを反映した値動きになっている。
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