概要:経営難に陥っているスウェーデンの不動産会社SBBは、カナダの資産運用会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントに学校施設ポートフォリオのさらなる権益を売却することで合意し、財務安定化に向けて大きく前進した。
ブルックフィールドがSBBエデュコの過半数株主に
SBBの事業を3部門に分割する大規模な再編の一環
経営難に陥っているスウェーデンの不動産会社SBBは、カナダの資産運用会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントに学校施設ポートフォリオのさらなる権益を売却することで合意し、財務安定化に向けて大きく前進した。
SBBは教育部門SBBエデュコの1.16%の持ち分をブルックフィールドに売却することで合意。既に同部門の49%を所有していたブルックフィールドが過半数株主となる。
24日夕の発表資料によると、取引の一環で、エデュコは2022年のSBBからのインターカンパニーローンを一部返済する。その結果、SBBは現金約80億スウェーデン・クローナ(約1070億円)を受け取ることになる。
今回の措置は、6月に創業者イリヤ・バトリャン氏の後任として最高経営責任者(CEO)に就任したレイフ・シネス氏にとって、最初の重要な進展となる。学校や高齢者向け施設などの公共施設を所有するSBBは、金利が急上昇する中で80億ドル(約1兆2000億円)の債務を抱えており、身売りや全ポートフォリオの売却を迫られている。
SBBによれば、ブルックフィールドとの取引は、SBBの事業を同社が全部ないし一部を保有する3部門に分割する大規模な再編の一環。エデュコは今後、SBBの子会社ではなく、単独で運営されることになる。