概要:[ロンドン 29日 ロイター] - スナク英首相は29日、与党保守党のナディム・ザハウィ幹事長を解任した。ザハウィ氏が税務処理を巡って当局の調査を受けていた事実を適切に報告していなかったことが判明し、
[ロンドン 29日 ロイター] - スナク英首相は29日、与党保守党のナディム・ザハウィ幹事長を解任した。ザハウィ氏が税務処理を巡って当局の調査を受けていた事実を適切に報告していなかったことが判明し、閣僚級の要職が守るべき倫理規定に対する重大な違反があったとみなしたためだ。
ザハウィ氏は税務処理について意図的ではない申告漏れがあり、当局からの指摘で課徴金を支払ったとしている。ただスナク氏の外部アドバイザーが改めて調査した結果、ザハウィ氏は昨年の財務相時代に税務調査中だと明らかにしなかった上に、スナク氏が現在の職務にザハウィ氏を任命した際にも、この問題の詳細を公表するのを怠ったという。
スナク氏はザハウィ氏宛ての書簡で「外部アドバイザーによる調査の終了を踏まえ、倫理規定の重大な違反があったことが明白になった。そのためあなたを政府における現在の地位から除くという私の決定を伝える」と述べた。
ザハウィ氏はこの件で「家族に迷惑をかけたことを謝る」と述べ、今後は一議員としてスナク氏を支えていくと表明。税務当局とのやり取りや外部アドバイザーによる調査には言及しなかった。
スナク政権は、ラーブ副首相の部下に対するパワハラ疑惑の調査も続いており、状況次第ではさらなる逆風に見舞われかねない。ラーブ氏はパワハラを否定している。