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FXを副業にして月5万円稼げ!最短ロードマップを完全無料公開
初心者でもFXで月5万円稼げる? 具体的な手法や必要な資金について知りたい FXはスマホさえあればどこでもでき、少額から始められるため、副業の中でも人気があります。 この記事でわかること 月5万円を稼ぐ際のおすすめな副業 FXで月5万円を達成するために必要な資金 初心者がFXで月5万円を目指せるおすすめ手法 FXで資金5万円から1,000万円に増やす方法 FX副業で借金を抱えるリスクについて FXで勝ち続けるために大切なこと FX副業をする際の注意点 FXは始めやすさや大きな金額が狙える点は魅力的ですが、実際に稼げるようになるには基礎知識の習得や試行錯誤が大切です。 この記事を通じて、リスクについても事前に確認し、正しい知識をもとにしてFXを始められるように準備していきましょう。 月5万円稼ぐのにおすすめな副業 副業はさまざまなものがありますが、在宅もしくはリモートで可能な仕事を選ぶのがおすすめです。 移動時間が不要になり、取り組む時間を確保しやすいからです。 今回は初心者でも比較的始めやすく、在宅やリモートが可能な副業をジャンル別に11つ紹介します。 クラウドソーシング クラウドソーシングとは、インターネットを通じて業務を受発注できる仕組みのことです。 ネット上で完結する仕事が多いため、副業にも最適です。 仕事を取るためには営業活動が必須であることは覚悟しておきましょう。 データ入力 指定された場所にデータを入力する仕事です。 例えば、ファイルにまとめられたデータを社内システムに転写するなどです。 基本的なタイピングができれば、特別なスキルがなくても始められるのが魅力である一方で、AIに代替されやすい仕事でもあります。 Webライター ネット上の記事を執筆する仕事です。取材を伴うものなどもありますが、zoom等を活用してネット上だけで完結する仕事も多くあります。 知識がない初心者でもできる仕事もあるものの、報酬が低く稼ぎにくい上に、AIに代替されるリスクもあるのが現状です。 報酬の高い仕事は弁護士や医師など資格免許がある人や、高い実績がある人でなければ取ることができず、参入障壁は高いと言えるでしょう。 翻訳 外国語スキルがある場合には、翻訳の仕事も可能です。 ただAIによる翻訳もより正確になってきています。ツールを使いながら効率よく仕事ができる一方で、報酬が下がっていたり代替されるリスクがあったりします。 報酬が高い仕事は専門用語が多用されているものが多く、初心者が行うのは難易度が高いと言えます。 ネットビジネス インターネットを活用して自分でビジネスを行う方法です。 クラウドソーシングとは異なり、自身で始められるため営業活動が不要なのが魅力です。 一方で多くの時間をかけても報酬が得られないリスクがあります。 ブログ・アフィリエイト 自身のホームページを立ち上げて、報酬を得る方法です。 ブログとアフィリエイトの違い ブログ:自分の商品やサービスを販売したり、広告を掲載したりして報酬を得る アフィリエイト:他社の商品やサービスを紹介して紹介料を得る それぞれ報酬を得る方法が異なりますが、ホームページを使う点は同じです。 報酬を得るためには作成したホームページに多くのアクセスを集める必要があります。 アクセスを集めるには専門知識が必要で、プロが実施しても成果が出るまでに最低半年〜1年はかかるため、かなりの根気がいるでしょう。 YouTube YouTube上で動画を公開し、広告収入や会費を得る方法です。 以前までは何者でもない人が投稿した動画が大きく伸びることがありましたが、現在では多数の芸能人が参入しており、動画を見てもらうことも難しくなってきています。 また動画の内容を企画したり、見やすく音声調整をしたり字幕をつけたりなどのスキルも必須です。 フリマ・転売 不要になったものを販売したり、仕入れてきた商品を違う場所で販売したりして報酬を得る方法です。 取引自体はネット上で完結させることができますが、購入したものを受け取ったり送付したりする作業はオフラインで行う必要があります。 また、売れなかった場合には在庫を抱え続けなければならず、売れるものを見極めるスキルも求められます。 在宅開業 自宅でサービスを立ち上げる方法です。 土日など休日を使って自宅で仕事ができるのが魅力ですが、外出が難しくなり、集客がうまくできずに売り上げが立たないリスクがあるのがデメリットです。 レンタルスペース・民泊 自宅に空いている部屋があれば、レンタルスペースや宿泊部屋として貸し出すことが可能です。 ただ、建物の規約で貸し出しが禁止されているケースもあるので注意してください。 そのほか自宅に人が出入りするため、プライベートの時間を存分に楽しめなくなるかもしれません。 サロン・カフェ 自宅の空きスペースで美容サロンやカフェなどを開業することもできます。 好きなことで収入を得られるのが魅力な反面、集客がうまくいかず悩む人も多いです。 集客のために勉強会に参加する、コンサルを受けるなど、予想外にコストがかかるのがデメリットと言えるでしょう。 投資 貯蓄している資産を投資することで資産を増やせます。 ネット上で少額から簡単に投資ができるものもあるため、初心者でも始めやすいでしょう。 株式 今後、発展していきそうな会社の株式を購入しておき、配当や売却収益を得る方法です。 ただ、株式は100株からしか購入できず、仮に1株1万円であれば最低でも100万円ないと投資できません。 どういった会社が伸びていくのかの見極めにも知識や経験が問われるため、初心者が副業として行うには少々ハードルが高いでしょう。 投資信託 投資信託は複数の投資商品に分散投資ができる金融商品です。多くの投資家から集めた資金を分散投資する仕組みなので、少額から投資できます。 利益率が低いため、コツコツ積立投資をして長期運用することで、複利によって収益を伸ばすのが一般的です。 出た利益を引き出してしまうと複利の効果が得られなくなってしまいます。月5万円の報酬をすぐに得るのは難しいでしょう。 FX FXは為替取引によって報酬を得る投資方法です。 利用するFX会社にもよりますが、100円など少額投資が可能なのが魅力です。 またレバレッジという仕組みを使えば、資金の数倍〜数十倍の取引ができるため高い利益を狙っていけます。 FXで月5万円の利益にチャレンジするのに必要な資金は? FXは平日しか市場が空いておらず、土日はトレードができません。そのため、月20日ほどで5万円を稼ぐ必要があります。 1日あたり2,500円稼ぐと、月5万円になります。 FXの利益は、トレードに充てる資金額とレバレッジ、pipsの3つによって計算されます。 レバレッジは手元の資金の数倍の取引をする手法のことで、例えば20万円を10倍のレバレッジをかけてトレードすると、200万円分の取引が可能です。 pipsとは2通貨間の値動きを表すときに使われる単位のことです。1pipsがいくらを指すのかは、通貨ペアによって異なります。 米ドル円であれば1pips=0.01円です。仮に1米ドルが100円のとき、1万円で取引して1pipsの値動きがあったタイミングで取引完了した場合には、次のように利益を計算します。 1米ドル100円・1万円・1pipsの取引利益 1万円は100円×100なので、100通貨の取引となる。 1pips×100通貨=100pips、0.01円×100pips=1円の利益 FXにはトレードの期間によっておおよそ3つのトレード方法に分けられます。それぞれのトレード方法で月5万円をかせぐシミュレーションをしていきます。 わかりやすいように全て1米ドルが100円の相場でトレードすると仮定しましょう。 スキャルピングで月5万円を狙うケース スキャルピングとは、数秒〜数分程度の非常に短い時間でトレードする手法です。 短時間でトレードが完了するため、副業でも取り組みやすい手法と言えます。 例えば、資金5万円・レバレッジ25倍で月5万円を目指すとしましょう。 資金5万円・レバレッジ25倍の場合 5万×25倍=125万円分の取引(1万2,500通貨分) 1pipsを獲得すると0.01円×1万2,500通貨=125円の利益 1日20回取引で勝ち続けると125円×20回=2,500円で月5万円達成 スキャルピングは数秒〜数分の取引なので、1日20回も不可能な数字ではありません。 ただ、レバレッジ25倍は損失が出た時のリスクが高いので注意が必要です。 FXにおいては3倍いかが安全と言われており、仮に3倍のレバレッジでトレードするとなると42万円×3倍=126万円なので、42万円ほどの資金が必要です。 レバレッジをどのくらいに設定するかで、用意すべき資金が大きく変動することは覚えておきましょう。 FXは数百円から始められますが、月5万円を稼ごうと思うとかなりの資金が必要になるのが現実です。 デイトレードで月5万円を狙うケース デイトレードは1時間〜1日の期間で取引をする手法です。トレードの時間が異なりますが、利益の計算式はスキャルピングと同様です。 資金30万円・レバレッジ25倍の場合 30×25=750万円分の取引(7万5,000通貨分) 1pipsを獲得すると0.01円×7万5,000通貨=750円の利益 750円×4回=3,000円の利益で月5万円達成 安全性に考慮してレバレッジ3倍でトレードする場合には、250万円(250万円×3倍=750万円)の資金が必要です。 トレード期間が長く1回に取るべき利益が大きくなるため、スキャルピングよりも多くの資金を用意しなければいけません。 スイングトレードで月5万円を狙うケース スイングトレードは、数日〜数週間で取引するトレード手法です。ここでは利益を計算しやすいように2〜3日単位の取引を数回繰り返すと仮定します。 1ヶ月を4週間とすると、目標額5万円÷4週間=12,500円なので1週間で1万2,500円の利益を目指すことにします。 資金50万円・レバレッジ25倍の場合 50万円×25倍=1,250万円(12万5,000通貨分) 1pipsを獲得すると0.01円×12万5,000通貨=1,250円の利益 1,250円×10回=1万2,500円の利益で月額5万円達成 レバレッジ3倍でトレードする際には、417万円(417万円×3倍=1,251万円)の資金が必要です。 FXで月5万円を目指すおすすめ手法 初心者でも使いやすいテクニカル指標を使ったFX手法をご紹介します。 一目均衡表 一目均衡表は、5つのラインから構成されている日本発祥のテクニカル指標です。 線が多く最初は難しいと感じる方も多いですが、見方になれてしまえば一目見ただけで相場がわかるようにになる便利な指標です。 一目均衡表の5つの線 基準線:過去26日間の平均を示しており、中期的な相場を読むのに使う。 転換線:過去9日間の平均を示しており、短期的な相場を読むのに使う。 先行スパン1:基準線と転換線の平均値を26日先にずらした線で、相場の未来を予測する際に使う。 先行スパン2:過去52日間の高値と安値の平均値を26日先にずらした線で、長期的な将来予想に使う。 遅行スパン:当日の終値を26日後ろにずらした線で、過去と今の相場の違いを示す。 先行スパン2本が重なるところを雲と呼び、その形や位置によって相場を読んでトレードしていくのが王道スタイルです。 買いのタイミングは三役好転、売りのタイミングは三役逆転という形でわかります。 三役好転は「①転換線が基準線を上抜けする②遅行スパンがローソク足を上抜けする③ローソク足が雲を上抜けする」の3つが揃うことを言います。 三役逆転はその反対で、上記3つが下抜けする形を指しているので覚えておきましょう。詳しい使い方は以下の記事を参考にしてください。 移動平均線 移動平均線は一定期間の平均を表示する線で、簡単に相場の流れを見ることができる指標です。トレンドの転換点がわかるためエントリータイミングを探れます。 移動平均線を使う際には、短期のものと中長期のものを同時に表示させるのが一般的です。 上記の画像では赤いラインが短期、青いラインが中長期となっています。2本の線がクロスするタイミングがエントリーポイントとなります。 短期線が中長期線を上抜けするゴールデンクロスは、上昇トレンドのサインなので買い注文を出すタイミングがわかります。 反対に短期線が中長期線を下抜けすることをデットクロスと呼び、売り注文をするタイミングを示しています。 移動平均線の表示方法や詳しい使い方については、以下の記事をご覧ください。 ボリンジャーバンド ボリンジャーバンドは移動平均線を1〜3倍にした線を同時に表示するテクニカル指標です。それぞれの線の幅から値動きの大きさを読むことができます。 ボリンジャーバンドにおいては、バンドウォークという現象が発生したタイミングがエントリーポイントになります。 バンドウォークが発生すると、ボリンジャーバンドの線に沿って強い上昇トレンドが起こるからです。 ボリンジャーバンドの幅が収縮と増幅を繰り返している場合、バンドウォークが発生するサインなので覚えておきましょう。 バンドウォークを使った詳しいトレード方法や、ボリンジャーバンドの表示方法については以下の記事をご覧ください。 FXで5万円から1000万円に増やすことは可能か? FXで5万円の資金を1,000万円に増やすことは、理論上では可能です。 仮に月5万円の利益を出し続けていくと、1,000万÷5万=200ヶ月=17年ほどで1,000万円を達成できる計算です。 また、実際には投資で得た利益をさらに投資に回せるので、投資額が増えてさらに短期間で達成できることもあるでしょう。 具体的には、1ヶ月目で5万円の利益が出ると2ヶ月目の投資資金は10万円になります。 レバレッジ等を1ヶ月目と同様にしてトレードすれば、単純計算で利益が2倍の10万円になるのです。3ヶ月目以降も同様です。 投資資金が雪だるま式に増えていくと仮定すると、およそ半年ほどで1,000万円に資金を増やすことができます。 ただ、実際のところは勝ち続けることは難しく、初心者が達成できるかというと現実的には厳しいと考えるのが妥当です。 最初の5万円の資金で月5万円の利益を得ようと思うと、投資回数を増やしたりレバレッジを上げたりしなければならず、かなり厳しい戦いになるでしょう。 最初のうちは1回負けるだけで投資資金がなくなることもあり、かなりリスクが高いです。 リスクを下げて取引していくと、実際には勝ち続けたとしても1,000万円まで増やすには相当な時間がかかるでしょう。 とは言え、きちんと基礎を学んでトレードスタイルを確立していくと、勝率を高めることは可能です。 以下の記事では、FXで勝ち続けるためにプロも実践しているメソッドを公開しています。 いきなり5万円を1,000万円にすることはできずとも、高い勝率を維持していれば資金がどんどん増えていくのは明白です。 勝率を上げたい方はぜひ参考にしてみてください。 副業として始めたFXで失敗した人もいる FXは気軽に始められるため、副業として取り入れる人も多くいますが、軽い気持ちで始めたFXで多額の借金を抱えてしまった人がいるのも事実です。 ビジナーズラックで勝ち続け、途中で負け始めて損失が出た際に取り返そうとどんどんとトレードを繰り返し、損失が膨れ上がってしまうパターンもよく見受けられます。 FXには運の要素があることも事実ですが、基本的には正しい知識を身につけてご自身に合った勝ちパターンを見出すことで、稼いでいくことが大切です。 なんとなくの感覚ではなく、論理に基づいた分析と試行錯誤を繰り返すことで勝率を上げていけます。 FXで借金を抱えてしまうと、ほとんどの場合には全額返済する必要があります。 「自己破産手続きをすればいいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、基本的にFXでの借金は自己破産手続きが認められていません。 FXで稼ぐには損失が出ても気持ちを乱さず、基本に立ち返ってトレードするメンタルの強さも必要なのです。 FXで損失を抱えてしまった人の体験談については、次の記事で紹介しています。失敗を防ぐためにもぜひ参考にしてください。 FXで失敗しない正しい稼ぎ方を知りたい方は、次の記事がおすすめです。 FX副業で勝って月5万円の利益を得るポイント FXで月5万円の利益を得るために外せない重要なポイントをご紹介します。 安全性の高いFX業者を選ぶ 安全性の高いFX業者を選び、資金の凍結などを防ぐことが重要です。 日本においてFX事業を運営するには、金融庁から認可を得てライセンスを取得する必要があります。 ただ、海外FX業者の中には金融庁のライセンスを取得していない業者が多くあるのが現状です。 WikiFXでは海外FXの利用をオススメしていません 海外FXの利用には大きなリスクが伴うため、WikiFXでは海外FXの利用をオススメしていません。 理由は以下の2つです。 海外FXは金融庁から認可を得ておらず、違法であるから 海外FXは詐欺被害に遭いやすい上に、救済手段が限られている 海外FX業者は日本の金融ライセンスを取得しないまま日本の居住者に対してサービスを提供していますが、これは金融商品取引法違反になります。 トレーダーが無登録の海外FX業者でトレードすることは違法にはなりませんが、詐欺被害に遭った際には詐欺被害を回復することが困難です。 FX取引は、金融商品取引法上のデリバティブ取引に該当します。日本に居住する投資者に対してFX取引を業として行うには、金融商品取引業の登録が必要です。たとえ海外で金融商品取引のライセンスを持つ業者であっても、日本で登録を受けずに日本に居住する者に対して金融商品取引を業として行うことは禁止されています。 無登録業者と取引した場合は、トラブルが生じても無登録業者への追及は極めて困難です。取引を始める前に、取引の相手が金融商品取引法の登録を受けている業者であることを必ず確認してください。 金融庁公式HP 海外FXにおける被害事例や、被害にあってしまった時に対処法については次の記事を参考にしてください。 また海外FXで得た利益に対しては高い税金が課されるという税金面でのデメリットが存在します。 したがって、WikiFXでは安全面、税金面で優れている国内FX業者の利用をオススメしています。 詐欺被害や口座凍結などのリスクが低い業者については、WikiFXの独自調査による格付けやユーザーの口コミを参考にしてみてください。 スプレッドの低いFX口座を選ぶ スプレッドとは、簡単に言うとトレードをする際にかかるコストのことです。 例えば、米ドル円が100円の時に円で米ドルを買い、相場が動かないうちに米ドルを円に戻しても、数円が失われる現象が起きます。 この差額がスプレッドです。 それぞれの通貨を売買する際に使われる仕組みが異なり、同じ相場での取引をしてしまうとトレーダーにとってはマイナスになるのです。 スプレッドは1通貨あたりのトレードに適用されます。例えば、スプレッドが0.002円の場合、1万通貨の取引をすると20円がスプレッドとして差し引かれる計算です。 小さな差に感じますが、取引額やトレード回数が多くなるほどスプレッドの差によって利益にも差が出てきます。 スプレッドは選ぶ通貨ペアや市場の状況、FX会社によって異なります。そのため、スプレッドが低く設定されているFX会社で口座を開設することが大切です。 メジャーな通貨を選ぶ 初心者の場合には米ドル・ユーロ・円などのメジャーな通貨を選ぶのがおすすめです。 メジャーな通貨は取引をする人が多いので流動性が高く、価格の変動も安定しているからです。 確かに、大きな利益を得るには価格が大きく動くマイナー通貨の方が有利な側面もあるのですが、初心者の場合には利益を出すことより損失を抑えることに重きを置いた方が良いでしょう。 一度トレードでマイナスが出てしまうと、マイナスを取り返し、その後に目標額である月5万円に必要な利益まで伸ばさなくてはいけなくなります。 もちろん、損失つきものですのでゼロにすることはできませんが、大きな損失を防げばそれだけ少ないトレードで目標達成が可能になります。 価格が安定しているメジャー通貨でFXの基本を身につけ、成果が出る自身のトレードスタイルを確立できたら、マイナー通貨へのチャレンジして利益率を伸ばしてみると良いでしょう。 基礎知識を蓄える FXは初心者でも簡単に始められますが、初心者がすぐに稼げると言うわけではありません。 ビギナーズラックで稀に勝ち続ける人がいるのも事実ではありますが、実際には長く続くものではなく、稼ぎ続けるには基礎的な学習が必要です。 基礎知識を得る方法としては、本・スクール・勉強会などがあります。それぞれ以下の記事で紹介しているので、興味があるものからチェックしてみてください。 デモトレード・バックテストで感覚を覚えておく FXを学ぶ際には、理論を学習した後に実践して覚えていくのが大切です。 泳ぎ方を習ってもすぐに泳げないように、FXもやり方を習うだけでなく実際に感覚で覚えていく必要があります。 とは言え、いきなり資金をかけてトレードするのは不安なものです。練習したい時にはバックテストやでもトレードを活用しましょう。 バックテストとは、トレードの理論を過去のチャートを使って検証することです。トレードはしませんが、理論を使ってどう利益を出すのかをイメージできるようになります。 バックテストのやり方については次の記事を参考になさってください。 一方、デモトレードは実際にはお金をかけずに、トレードを体験できるものです。 実際の取引画面でトレードを体験できるため、学んできた手法を身につけるのに役立ちます。 ちなみに、初心者の方におすすめなFX手法としてダウ理論やフラクタル構造が挙げられます。 次の記事では基本的な考え方が学べますので、デモトレードで実践して身につけてみてください。 副業を始める際の注意点 副業を始める際には、トラブルを防ぐためにも以下2点に注意してください。 会社の規則を確認する 会社によっては副業自体を禁止していたり、FXを禁止していたりするケースがあります。 就業規則に反すると、最悪の場合には懲戒解雇にされてしまうこともあるため十分な注意が必要です。 実際の判例では就業規則で副業が禁止されていても、本業に支障が出ていない程度であれば懲戒処分は認められないのが通例とされています。 ただ、あなたの信用が落ちてしまうことは確かです。そのため、WikiFXでは就業規則で副業やFXが禁止されている場合には、行わないようにすることを推奨しています。 確定申告をする FXなどの副業で利益を得た場合には、確定申告が必要となります。 具体的には年間20万円の利益を出した場合には、確定申告をする必要があります。 また、FXは損失が出た際にも利益と相殺できる仕組みがあるため、年間の収支がマイナスになっている時でも確定申告をした方が節税につながることもあります。 詳しくは次の記事を参考にしてください。 まとめ 副業はさまざまなものがありますが、手軽さで選ぶならFXがおすすめです。 平日のみしかトレードできないのがネックではありますが、シフト制の仕事などで平日のお休みがある方などは特に有利になるでしょう。 ただし、月5万円をコンスタントに稼ぐためには、基礎知識を身につけて実践を繰り返すことで、あなた自身の勝ちパターンを見つけることが大切です。 損失が出るリスクもあるため、損切りや資産管理についても学習しておきましょう。 また、FXの初心者を狙って高額な自動売買ツールを売りつけたり、ライセンス取得のない高額セミナーが実施されたりしていることもあります。 うまい話に乗らず、堅実に稼いでいくためにも正しい知識を身につけるようにしてください。
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2024.3.25
たむの週間分析レポートUSDJPY|2024年3月25日
4H足分析 2024年3月25日のドル円(クリックで参考レートをご覧ください)4時間足では、大局的に見ると上昇トレンドが形成されていますが、直近では下降トレンドが発生しています。 以前の分析で、149.540から150.90の間で形成された140pipsのレンジに注目していましたが、その後146.50付近までの下落を経て、150.90の高値を超える上昇が見られました。この上昇はダウ理論に基づくトレンドの継続を示しており、買い戦略が有効であることを示唆しています。 ただし、現在151.750で上昇が停止しているため、直接的な上昇トレードには慎重なアプローチが必要です。 151.750での二回目の高値到達後の動きは、一部のトレーダーによる短期的な下落の可能性を示唆しています。しかし、全体的には146.50を下回らない限り上昇トレンドが続くと見られ、適切なタイミングでの買い戦略を維持することが推奨されます。 15M足分析 15分足では、151.750に達した後の動きを詳細に観察します。このレベルでの動きは、顕著な下降トレンドが確認され、150.20を下回ると、4時間足でのWトップ形成が完了し、下降トレンドの加速が予想されます。 この段階では、短期的には下降戦略が適切であるものの、中央部での逆三尊形成などから上昇の力も依然として存在していることに注意が必要です。 現状では、下降トレンドへの対応を優先しつつ、大局的なトレンド分析を継続することが重要です。 現在のUSDJPYの値段 TradingView提供のUSDJPYチャート
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2024.3.25
FXは副業ではない!初心者が陥りがちな勘違いをプロが解説
FXって副業になるの? どれくらい稼げる?始め方は? 結論からお伝えすると、FXは厳密に言うと副業ではありません。 ただ、きちんとノウハウを身につけて自身のトレードスタイルを確立すれば、収益を上げることが可能です。 この記事でわかること FXが副業にならない理由 初心者がFXを始めるメリットデメリット FXを始める際の手順 FXを始める際の注意点 FXで収益を上げたら確定申告が必要 FXを始めると年末調整や確定申告でバレる 初心者がFXでしがちな失敗 FXは誰でも稼げる簡単なものではなく、収益を上げるためには知識やスキルが必要です。 また、損失を被るリスクもあります。これからFXを始める方は、本記事で紹介する注意点や始め方をチェックしてみてくださいね。 FXは副業になるのか? FXを副業として取り入れている方はいますが、厳密に言うとFXは副業とは言えません。 その理由について解説します。 FXは副業の定義には入らない そもそも副業は「本業以外の仕事で収入を得ること」です。 FXは資産運用の一種であり、厳密に言うと仕事ではないため副業には当たらないと言えます。 FXは通常の副業とは異なり、頑張れば頑張るほどたくさん稼げるわけではありません。稼げる金額は投資する資金に依存します。 副収入を得る手段にはなるけれど、実際には副業とは言えないと言うわけです。 また、FXで収益を上げるためには、正しい知識を身につけて自身のトレードスタイルやスタンスを確立する必要があります。 FXの取引が問題になることがある FXは厳密に言うと副業ではないため、勤務先の会社が副業禁止の場合でもFXで収益を得られることもあります。 しかし、就業規則によってはFXも禁止されているケースがあるため、必ず事前に就業規則を確認するようにしてください。 FXは相場によってトレードの損益が決まります。実際に売買してポジションを取った状態で本業をしていても、相場が気になてしまうこともあるでしょう。 こうなると本業に支障が出てしまいます。厳密には副業ではなくとも、本業に支障が出るものは禁止されているケースが多いです。 また、FXの相場が気になって本業に集中できずミスをしてしまっては、あなた自身にとってもマイナスです。 FXで本業に支障をきたさないために 就業規則を確認しFXは可能か調べる 余剰資金で行い相場に気を取られすぎないようにする FXにおけるメンタルの保ち方も併せて勉強しておく FXを始めるのであれば、事前にこれらの対策をしておきましょう。 初心者がFXを副業として取り入れるメリット 副収入を得るためにFXを取り入れるメリットは以下4つがあります。 24時間いつでも取り組める FXは平日であればほぼ24時間いつでもトレードをすることができます。 本業の合間に行うのであれば、時間の縛りがないのは大きなメリットでしょう。 FXは外貨を扱いますが、時差がある影響で日本時間の21時〜翌2時が最もトレードに適した時間帯になっています。 21時〜翌2時には規模が大きなロンドン市場とニューヨーク市場の開場時間が重なるためです。 日中は忙しいサラリーマンでも参加できる時間ですね! 少額から始められる FXは5,000円程度から始められるため、かけられる資産が少ない初心者でも始めやすいのが特徴です。 FXでは最小取引額が1,000通貨と決められています。 例えば、アメリカドルに投資する場合は1,000通貨=1,000ドルです。1ドルが100円の相場なら、10万円から投資できる計算です。 通貨の種類によってはさらに少額から始められますし、レバレッジをかければさらに必要資金は少なくなります。 ただ、レバレッジをかけると損失額も大きくなりますし、強制的に決済して損失額を抑えるシステムの都合で思うようにトレードできないこともあるため注意が必要です。 5,000円からでも始められますが、実際のトレードをスムーズに行うには更なる資金が必要だと覚えておきましょう。 政治等に興味を持ちスキルアップになる FXの相場は各国の政策によっても変動するため、FX投資を通して学習することで政治に詳しくなれます。 政治について詳しくなるとFXのトレード技術が上がるのはもちろん、本業でも新しい政策にいち早く気づいたり、取引先との話題が広がったりなど役立つでしょう。 ただ、政治的要因を考慮しなかったり自分から学習しにいかなかったりする場合には、スキルアップは期待できません。 トレード手法などを学ぶのと同時に、相場の見極め方についても学習を進めるように心がけましょう。 副業禁止でもできる可能性がある すでにお伝えしたように、FXは仕事ではないため副業には当たらないという考え方が一般的です。 会社の就業規則にもよりますが、副業禁止とされている会社であってもFXならできる可能性があります。 ただ、会社側が言う副業の定義が異なるケースもあるため、必ず事前にFXは大丈夫なのかどうか確認するようにしてください。 また後述しますが、FXで収益を上げた場合には確定申告が必要になります。その時点で会社側にはFXで収益を上げていることが伝わります。 隠し通すことはできませんので、きちんと就業規則を守るようにしましょう。 初心者がFXを副業として取り入れるデメリット FXは始めやすく魅力的な側面が多いですが、リスクも伴います。 気軽であるがゆえにリスクを軽視してしまい、多額の損失を抱えてしまう人が後を立ちません。 人生を大きく変えてしまうリスクがあること、リスクを防ぐにはどうすればいいにかについてここで理解を深めておきましょう。 損失を被るリスクがある FXは収益を得ることもできますが、その分だけ損失を被るリスクもあるため細心の注意が必要です。 特に高いレバレッジをかけてトレードに失敗すると、大きな損失が出てしまいます。 例えば、25倍のレバレッジをかけてトレードする場合には、損失額も25倍になります。 ハイリターンを狙うとハイリスクになることを忘れないようにしましょう。 そのほか、FXで借金を抱えてしまうケースとその対処法については、以下の記事で解説しているので参考にしてください。 最初は利益を出すのが難しい FXは少額から始められ操作も手軽なので、簡単に利益が出るように感じてしまいがちですが、現実はそう甘くはありません。 実際、FXトレードを生業にしているプロもたくさんおり、トレードをする場合にはプロと同じ市場で戦うことになります。 そのため、正しい知識を身につけて自分が得意なトレードスタイルや、損失を最小限に抑えるトレードルールを確立することが欠かせません。 初心者の方はビギナーズラックで勝ち続け、多額の利益を得ることもありますが、長続きはしないものです。 理論に基づいてトレードを振り返り、なぜうまくいったのかを分析することで、自身のトレードスタイルを確立していきましょう。 相場が気になって本職に影響が出る可能性がある FXは一度売買をしたら、利益が出るような形で相場が動くまで待機することになります。 相場を見ていようが見ていまいが値動きが変わるわけではありませんが、自分の資金がどうなるのか気になってしまう危険性があります。 常に相場が気になって本職中に見てしまったり、業務時間中も相場のことを考えて集中できなくなったりしては大変です。 職場にも迷惑がかかりますし、心ここに在らずの状態でいてはあなた自身も充実感のない時間を過ごしてしまうことになりかねません。 FXトレードは業務時間外だけにして、本職中には相場を気にしないようにするなど対策をしておきましょう。 FX副業を始める手順 実際にFXを始める時には、以下手順が必要です。 FX会社を選ぶ FXトレードをするためには、FX会社で口座開設をする必要があります。 FX会社によって扱っている銘柄や取引手数料などが異なるため、会社選びが重要です。 残念なことに、違法業者も数多くあるため評判等も調査した上で選びましょう。 日本においてはFX会社は金融ライセンスを取らなければいけないのですが、海外FX会社の中には認可を得ていない会社も多いです。 違法なFX会社でトレードしていると、突然口座の資金が凍結されて出金できなくなるなどのトラブルに巻き込まれてしまいます。 トレードの条件が良いからといって利用しないようにしましょう。 とは言え、金融ライセンスの有無も含め、FX会社の安全性を1つずつ調査していくのは手間がかかるものです。 「安全性の高いFX会社をすぐに知りたい」という方は、以下のページをご活用ください。 口座開設を行う 利用したいFX会社が決まったら、口座開設をします。 細かな部分はFX会社によって異なりますが、口座開設にはマイナンバーや本人確認書類が必要となります。 手元に用意して、FX会社の公式サイトから画面の指示に従いながら口座開設をしましょう。 本人確認には時間がかかるケースもありますので、始めたいと思った時に手続きだけ済ませておくのがおすすめです。 メールや郵送物にて本人確認完了やログイン情報を確認した後、取引画面にアクセスできるようになります。 口座に投資資金を入金する トレードするための投資資金を入金します。FX会社により異なりますが、銀行振込やクレジットカードで入金可能です。 入金手続きをしてから実際に口座へ着金するまで時間がかかることもあります。入金は余裕を持って行うようにしましょう。 また、初めて利用するFX会社の場合、入金額に応じてボーナスがもらえるキャンペーン等を利用できる可能性があります。 無料でトレード資金を得られるチャンスですので、もし利用できるものがあれば活用すると良いでしょう。 ただし、入金ボーナスには出金条件が課されていることがほとんどです。例えば、トレードを〇〇回以上するといった条件がある場合、〇〇回トレードしなければ出金できません。 出金をスムーズにするためにあえて入金ボーナスを受け取らない人もいるほどです。 「これでたくさんトレードの練習ができる!」と捉えるか「利益が引き出せなくなるから嫌だな」と捉えるかはあなた次第です。 取引をする通貨ペアを選ぶ 口座に資金が用意できたら、取引する通貨ペアを選びましょう。 例えばドル円でトレードする場合には、円でドルを買ったり、ドルで円を買ったりしてその値動きによって利益や損失が発生します。 通貨ペアによって最小取引額や値動きが異なるため、慎重に選びましょう。 最初は急激な値動きが少なく、ある程度の流動性があるメジャーな通貨ペアから始めるのがおすすめです。 トレードを行う 通貨ペアまで決まったら、相場の動きを見てトレードをしていきます。 価格が上がると思った時には買い注文を出し、下がると思った時には売り注文を出します。 売買が完了したら、納得いく相場の動きがあるまで待ちます。この状態をポジションを保有すると呼ぶので覚えておくと良いでしょう。 相場が動き利益が出るタイミングや、損失がこれ以上増えないようにしたいタイミングで売買をして決済完了します。 決済のタイミングについては「これくらい上がったら売る」「これだけ損失が出たら損切りする」と自分なりのルールを決めておくとトレードの精度が上がります。 FX副業を始める際の注意点 FXを始める前に以下3点について確認しておきましょう。 勤務先の就業規則を確認する 繰り返しになりますが、FXを禁止している会社もあるため必ず勤務先の就業規則を確認しましょう。 就業規則に違反すると最悪のケースでは、懲戒解雇になることもあります。 後々トラブルにならないように、事前に確認してくださいね。 資産管理を徹底する FXに振り回されないようにするために、資産管理を徹底しましょう。 資産管理で注意すること FX投資用の資金と生活費は分ける 損切りのタイミングを決める レバレッジを小さく抑える 実際の取引額は投資資金の2%に抑える 本業中にポジション保有しない これらのルールを決めておくことで、トレードの精度が安定するため、精神的にも落ち着いてトレードできるようになります。 トレードでの判断は精神面の影響も強く受けますので、基本に忠実に始めるのがおすすめです。 利益が出たら確定申告をする FXで利益が出た場合には、必ず確定申告を行いましょう。 会社員は基本的に年末調整のみで済みますが、給与とは別にFXから収入を得た場合には自分で確定申告をする必要があります。 後述しますが、確定申告をしないままでいると後からペナルティを課せられてしまうため、収益が出たら確定申告を行うようにしてください。 FX副業で確定申告は必要?税金はどうなる? FXで収益が出たら、基本的には確定申告が必要になります。 詳しいやり方については、以下の記事も参考にしてみてください。 確定申告が必要になるケース 確定申告が必要なケースは以下3つです。 年収2,000万円以上 FXの収益額に関わらず、給与が年間2,000万円以上の方は確定申告が義務付けられています。 FXで収益が出たら給与に加算してから通常通り確定申告を行えば、問題ありません。 FXで年間20万円以上利益がある 年収が2,000万円以下であっても、FXで年間20万円以上の利益が出たら確定申告をする必要があります。 FXの利益は雑所得として扱われ、雑所得は20万円を超えた時に確定申告をするように義務付けられています。 会社に自身で確定申告をする旨を伝え、源泉徴収票を発行してもらうようにしましょう。 年間20万以下だが確定申告した方がいいケースもある 稀ではありますが、FXの利益が20万円以下でも確定申告をした方がいいケースもあります。 例えば、ふるさと納税をしていたり年間10万円以上の医療費を支払っていたりするケースです。 これらのケースでは申告することで、税金の免除が受けられて還付金が得られる可能性があります。 FXの利益は「先物取引に係る雑所得」 FXによる利益は先物取引にかかる雑所得に分類され、税率は20.315%です。 給与所得とは別にした状態で税金を計算する形になるため、注意しましょう。 また、FXの利益については損益通算が可能です。損失が出ている場合には、利益と相殺することでかかる税金を減らせます。 例えば、利益が100万円で損失が40万円の場合には、60万円に税率をかけて税金を計算する形です。 そのほか、株式投資などの損益があればそれも合算できます。損益通算してもマイナスになる場合には税金がかかりません。 マイナス分は翌年以降に繰り越せます。マイナス分を繰り越す場合には、マイナスがなくなるまでFXの収益が20万円以下の場合でも確定申告が必要です。 FXで認められる経費 FXでは経費を計上することができます。経費とはFXをするにあたって必要な費用のことです。 利益から経費を差し引いてから税金の計算をすることにより、かかる税金を減らすことができます。 FXにおける経費については以下の記事を参考にしてください。 公務員や会社員がFX副業をすると年末調整や確定申告でバレる FXで年間20万円以上の利益を上げているにも関わらず、確定申告をしないと違法です。 ネット上には「バレなければ大丈夫だろう」と考える方の書き込み等がみられますが、実際には脱税自体は必ずバレる仕組みになっています。 税務署の指摘によって脱税が発覚するとペナルティが科され、通常より所得税額が高額になりますので、しっかりと確定申告を行なって支払いましょう。 また、会社にバレるかどうかについては、税金の徴収方法によって異なります。 ご自身で税金を支払う普通徴収にすれば、会社にはバレませんが、特別徴収で会社が税金を支払う形だと税金の請求が会社に行くのでバレてしまいます。 普通徴収と特別徴収は、確定申告書の「給与所得以外の住民税徴収方法」の箇所でチェックマークをつけるだけで選べます。 ただ、WikiFXでは普通徴収でバレないように対策する場合でも、就業規則で副業やFXが禁止されているのであれば、FXを副業にするのは推奨していません。 確定申告をしていない人が摘発されるケースが多い ネット上で「海外FXだとバレない」という情報が出回っていることがありますが、実際のところ海外国内関わらず、FXで得た利益は税務署にバレる仕組みになっています。 と言うのも、FX会社は税務署に対してどの投資家がどのくらいの利益を上げているのかを報告しているからです。 投資家が確定申告をせずとも、税務署は誰が利益を上げているのかは把握しているのです。 また、現在ではFX口座を開設する際にマイナンバーの提出が必須になっています。 FXでのトレード収益はマイナンバーと紐付けされているので、FX口座を開設している時点で収益が出ているかどうかは税務署にバレています。 詳しくは以下の記事をご覧ください。 バレていないと思っても後からペナルティ付きで摘発される可能性が高い 実際に申告せず脱税した人が、「税務署にバレなかった」と話しているのを耳にしたことがある方もいるかもしれません。 しかし、税務署は脱税の事実を知った上で泳がせている可能性が高いです。 所得税の脱税については申告時期から5〜7年が時効になっており、後から遡って請求されることがほとんどです。 そして、申告時期から時間が経てば経つほど延滞税が高くなり、支払額が増える仕組みになっています。 税務署としては多くの税金を得た方が得ですので、脱税者をあえて泳がせておき、時効ギリギリに摘発して税収を増やしていても不思議はありません。 「バレなかった、申告しなくても大丈夫だ」と思っていた人が、数年経ってから摘発されて多額の延滞税を支払うケースが跡をたちません。 ちなみに、延滞税は年率14.6%になることがあり、仮に日本人の平均税額である65万円を1年間延滞すると、94,900円の延滞税が課されます。 また、申告しなかったことによるペナルティは以下のように、延滞税以外のものもあり、該当する場合にはさらに高額になるため必ず申告しましょう。 申告漏れ・脱税によるペナルティ 延滞税 無申告加算税 過少申告加算税 不能付加算税 重加算税 初心者がFX副業で失敗するよくあるケース 初心者がFXを始めた際に、よくある失敗を紹介します。 FXで成功する方法は複数あるものの、失敗するケースは限られています。 まずは大きな損失を抱えるリスクを知り、確実に回避できるようにしておきましょう。これが成功への大切な1歩になります。 自動売買ツールの詐欺に遭う FXには売買を自動的に行ってくれるツールがあります。 初心者の方は「スキルがなくても稼げる」という謳い文句に乗せられ、高額な費用を請求されてしまうことがあります。 そもそも、本当に収益を上げられるツールであれば、開発者が自分だけで使うはずです。 FXで相場予想が当たった際に得られる利益は、予想が外れた人の損失によって支払われているからです。 みんなが同じツールを使ったらみんなで勝てるかというと、そうではありません。FXの仕組み的にあり得ないのです。 また、高額のツールを売りつけられる他にも、口座情報を盗まれたり、クーリングオフに応じてもらえなかったりといった詐欺被害があります。 詳しくは、以下の記事も参考にしてみてください。 セミナー・スクールで詐欺や悪徳業者に遭う FXはスキルを身につけることが大切なため、セミナーやスクールで勉強しようと考えている方もいるでしょう。 しかし、非常に残念なことにセミナーやスクールでも詐欺が横行しているのが現状です。 まず大前提として、日本において投資に関わる助言をするためには、「投資助言・代理業」における金融庁の認可が必要です。 にもかかわらず、認可を得ずに運営されているスクール等がほとんどというのが実情です。 スクールの公式サイトでは「認可を得ている」と嘘が記載されているケースもあるため、認可を得ているかは、必ず金融庁の公式サイトから確認するようにしてください。 また、高額商材を売りつけられたり、マルチ商法に巻き込まれたりなどの被害報告もあります。 詳しくは以下の記事もご覧ください。 知識不足で大きな損失を被ってしまう 純粋に知識やスキルが足りず、トレードで大きな損失を出してしまうこともあります。 最初は誰でも初心者なので損失を出してしまうのは仕方のないことです。 ただ、生活が傾くほどの損失が出てしまうのは、資金管理の方法が間違っていると言えます。 間違った資金管理方法 生活費をFXの資金にしてしまう 損失額を考慮せずレバレッジを高く設定してしまう 適切に損切りの設定をしていない 資金のほとんどを1回のトレードに使ってしまう 感情的あるいは勘に頼ってトレードしてしまう このようなトレードをしてしまうと、大きな損失が出てしまいます。 FXを行うときには必ず余剰資金を使い、かつ損失額等を考慮した上で1回のトレードあたりにいくらまでかけるかを計算しておきます。 投資資金のほとんどを1つの取引に使ってトレードすると、損失が出た際に投資資金がなくなる可能性もあるからです。 そのほか、レバレッジを低く抑えたり、感情的にならないようにすることが大切です。 FXで多額の借金を負ってしまうケースについては、以下の記事で紹介しているのでこちらも参考にしてください。 まとめ FXは厳密に言うと副業ではありませんが、副収入を得ることは可能です。 ただし、余裕をもってトレードするためには、ある程度のまとまった資金が必要になります。 資金管理やよくある失敗についても十分に学習した上で、デモトレードを活用しながら自分なりの勝ちパターンを確率することが大切です。 FXは始めるのは簡単であるものの、収益を得るには学習と試行錯誤が欠かせません。 一つのミスで大きな損失が出てしまうこともありますので、下準備を整えてから始めるようにしましょう。
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2024.3.23
FXのグランビルの法則とは?チャート画像を用いて徹底解説!
トレードを始めて数ヶ月経つけど勝てる気配がない… FXで何から勉強すればいいのかわからない… FXはいきなり勝てるようになるわけではなく、基礎を固めて自分なりに応用ができて初めて長期的な利益を積み上げられるようになります。 本記事では、FXの基礎の中でも大切なグランビルの法則について紹介していきます。 グランビルの法則の概要から注意点、実際のトレード例まで余すことなく徹底解説していくので、基礎から固めたい人はぜひ参考にしてください。 グランビルの法則とは グランビルの法則とは、アメリカのアナリストである「ジョゼフ・E・グランビル」が1960年代に考案した相場理論です。 移動平均線の角度と価格の乖離から相場の動きを分析する理論で、数十年にわたり多くのトレーダーが利用しています。 グランビルの法則は以下のような考え方が基本となっており、発表から数十年経った今でも原則は変わっていません。 移動平均線と乖離した価格は、移動平均線に戻ろうとする動きを見せる 価格は移動平均線に沿って動くが、常に離れて動こうとする 移動平均線より価格が上にある時は「買われすぎ」の状態にある 移動平均線より価格が下にある時は「売られすぎ」の状態にある 上記の基本的な考え方に則り、8つの売買法則が編み出されました。 グランビルの法則は、ダウ理論などのチャートの値動きの原理原則をもとに考案された理論なので、どんな手法を使う時にも参考になります。 ここからは、8つの売買法則を具体的に見ていきましょう。 グランビルの法則の売買サインを詳しく解説 先述の通り、グランビルの法則には買いサイン4つ、売りサイン4つの合計8つの売買サインがあります。 買いサイン①上昇トレンドの発生【初心者おすすめ】 買いサイン②強い上昇トレンドの継続 買いサイン③上昇トレンドの中盤〜終盤 買いサイン④下降トレンド中の戻し 売りサイン①:下降トレンドの発生【初心者おすすめ】 売りサイン②:強い下降トレンドの継続 売りサイン③:下降トレンドの中盤〜終盤 売りサイン④:上昇トレンドの押し目 グランビルの法則を取引に使うためには必ず把握しておくべき理論なので、ぜひ参考にしてください。 買いサイン①上昇トレンドの発生【初心者おすすめ】 1つ目の買いサインは、下落してきた移動平均線が横向きか上向きになり価格を上抜けたタイミングです。 移動平均線は直近価格の平均値を描写しているため、移動平均線の下落は価格の中期的な下落=下降トレンドを示しています。 続いて移動平均線が横向きや上向きになるのは、下降トレンドの調整・終焉を意味します。 最終的に価格が移動平均線を上抜けると、下落基調が完全に終わり上昇トレンドが始まった合図になります。 買いサイン①では上昇トレンドを初期から捉えられるうえにエントリー基準が明確なので、初心者でも使いやすいサインのひとつです。 買いサイン②強い上昇トレンドの継続 買いサイン②は、上向きの移動平均線を価格が下抜け、再び上昇して移動平均線を上抜けるタイミングです。 グランビルの原則のひとつに「移動平均線と乖離した価格は、移動平均線に戻ろうとする動きを見せる」というものがありました。 チャートが一方向に上がり続けると永久に価格と移動平均線が近付かないので、強い上昇トレンドでも移動平均線を下抜けるような調整が必ず見られます。 調整からの再上昇を狙った押し目買いになるため、場合によってはトレンド内で最も大きな値幅が取れる箇所でエントリーできる可能性があります。 ただし、買いサイン②では移動平均線の「下〜上抜けるまで」の状態ではエントリーできないため、トレンド再開の初動は取れません。 貴金属や仮想通貨など値動きが大きい銘柄だと、一瞬の値動きでトレンドが伸びきってしまう可能性もあるでしょう。 買いサイン③上昇トレンドの中盤〜終盤 買いサイン③では、買いサイン②と同じく上昇トレンドの調整~再開を狙ってトレードするものです。 ただし買いサイン②と違うのは、移動平均線を下抜けるのではなく、移動平均線に近付いて再上昇していく場面を捉える点です。 移動平均線にタッチして上昇していく綺麗な動きも見られますが、移動平均線とは触れ合わずに上昇していくケースも多く見られます。 その場合、「いつ調整下落が終わって再上昇するか」をチャートパターンやインジケーターなどにより判断する必要があるでしょう。 移動平均線と価格が触れ合わないなら、下落が終わったと判断する別の基準でエントリー判断をする必要がありますね。 そのため、チャート分析に慣れていない初心者トレーダーには使いづらい売買サインだといえます。 なお、期間200の移動平均線と価格がタッチすると高い確率で反発するので、スキャルピングを狙えば利益を得やすいですよ。 買いサイン④下降トレンド中の戻し 買いサイン④は下降トレンド中の調整上昇を狙うパターンです。 グランビルの「価格が移動平均線に戻ろうとする動き」と「価格が移動平均線より下にあると売られすぎ」という2つの原則を応用した売買判断です。 下降トレンドが続くと、価格と移動平均線の乖離が広がっていくので調整の上昇を取れる確率が高くなっていきます。 大きな乖離が発生した際に買いエントリーし、両者が近付いたタイミングで利益確定を行います。 価格と移動平均線が近付くと売りサイン③が発生してしまうので、反発する前に決済が必須ですね。 エントリー判断の参考として、取引したい銘柄で平均値に見られる乖離率をリサーチしてみてください。 最新チャートで平均乖離率に到達した際にエントリーすれば、それだけである程度の勝率に到達します。 追加で逆三尊などのエントリー根拠を見れるようになれば、勝率は大きくアップするでしょう。 売りサイン①:下降トレンドの発生【初心者おすすめ】 売りサインは全て買いサインの正反対の状況で見られます。 はじめに、売りサイン①が成立する条件は以下の通りです。 上向きの移動平均線が横向きor下向きになり、上昇トレンドのストップを観測 横向きor下向きの移動平均線を価格が下抜け、下降トレンドの開始を観測し売りエントリー 長い上昇トレンドが発生したあとに売りサイン①が発生すると、下降トレンドの発生率が高いといわれています。 勝率をさらに高めるには、移動平均線が下向きになっている状態での売りサインのみでエントリーするのがおすすめです。 移動平均線が横向きの状態で下抜けしても下落の勢いが弱く、レンジ相場に突入してしまう可能性も大いにあります。 売りサイン②:強い下降トレンドの継続 売りサイン②はグランビルの「乖離した価格は移動平均線に戻る性質がある」という原則を利用します。 下落して移動平均線から乖離した価格が上昇し突き抜け、その後再び下落し移動平均線を下抜けたタイミングで売りエントリーを行います。 移動平均線を下抜けしてからどの程度で売りエントリーするかは各トレーダーの裁量で、相場分析力が求められる場面となります。 また、「価格が移動平均線を上抜ける」というシチュエーションを見て、「これは買いサイン①では?」と思う人もいるでしょう。 買いサイン①発生のためには移動平均線が横向きor上向きである必要があり、売りサイン②は移動平均線が下向きである必要があります。 下降トレンドの調整か終焉かは、移動平均線の向きで判断できるんですね。 売りサイン③:下降トレンドの中盤〜終盤 下降トレンドが完全に定着すると、移動平均線がレジスタンスとして機能する場面が多くあります。 売りサイン③ではそれを活用し、下降トレンド中に発生した調整の上昇が移動平均線にタッチしたタイミングに着目してください。 移動平均線タッチとともに勢いよく下降が再開すれば、下降トレンドの再開を示すため売りエントリーができます。 移動平均線へのタッチという分かりやすいサインでエントリーできるので、初心者でも比較的使いやすいエントリーサインでもあります。 移動平均線を上抜けるとどこまでいくかわからないので、タッチというわかりやすいサインがあるのは嬉しいですね。 買いサイン③と同じく移動平均線にタッチしなくてもエントリー可能ですが、別の売買サインを併用してエントリー判断をする必要があります。 トレードに慣れてきたらチャレンジしてみたいですね。 売りサイン④:上昇トレンドの押し目 4つめの売りサインは上昇トレンド中に狙うもので、価格と移動平均線が大きく乖離したタイミングで売りエントリーをします。 移動平均線付近までは落ちる可能性があるため、うまくいけば数十pips以上の大きな利益を獲得できます。 その反面、トレンドに対して逆張りエントリーになるため難易度は高いといえるでしょう。 調整が発生しなければ数十分でゼロカットしてしまうほど大きく逆行するケースも多く、かなり慎重なエントリー判断が必要です。 大損を避けるためにも、ロット数は低めに設定して比較的タイトな損切り設定をしてください。 グランビルの法則と相性バツグンなテクニカル指標 グランビルの法則と相性がいいテクニカル指標としては、以下の2つが挙げられます。 ダウ理論 エリオット波動 ダウ理論 ダウ理論は6つの原則から構成されているチャートの基本原理で、大部分のトレーダーが少なからずこの理論を活用しています。 平均株価はすべての事象を織り込む トレンドには3種類ある 長期トレンドは3段階からなる 平均は相互に確認されなければならない トレンドは出来高でも確認されなければならない トレンドは転換の明白なシグナルが出るまで継続する なかでもダウ理論の6つ目の法則によると、高値と安値が明確に転換するまではトレンドが転換しない点でグランビルの法則と関係があります。 具体的なトレンドの定義とは、上昇トレンドなら高値と安値が切り上がり、下降トレンドなら高値と安値が切り下がっている状況を指します。 つまり、上昇トレンド発生中に高値が更新せずダブルトップを形成しただけで下降トレンドに変換したとはいえず、その後下落して高安値が両方とも切り下がるのがトレンド転換の条件です。 勘違いしがちなトレンド判断を明確にしてくれる理論なので、必ず学んでおくべきでしょう。 ダウ理論はトレンド相場の基本原則として、理論自体を知らないトレーダーであってもほとんど全員が参考にしています。 加えて、グランビルの法則はどんな状況でもエントリー判断前にトレンド判断が必須なので、判断の際にはダウ理論を利用する必要があります。 移動平均線が価格より下にあっても、上昇トレンド中の調整に過ぎない可能性もありますね。 トレンド判断に必須となるダウ理論ですが、以下の記事でさらに詳しく解説しているので参考にしてください。 エリオット波動 エリオット波動は値動きの性質について定義した法則で、米国の経済哲学者であるラルフ・ネルソン・エリオット氏によって考案され多くの人が活用しています。 上昇トレンドは合計5波、下降トレンドは合計3波で構成されていると定義されており、下記画像のようにグランビルの法則と相性がいいタイミングが多くあります。 例えば上昇3波まで確認できているタイミングで調整下落が発生した場合、移動平均線を一度下抜けてしまっても上昇5波の発生を予測して買いサイン③でのエントリーを待てるでしょう。 エリオット波動もグランビルの法則もチャートの値動きを示した基本原理なので、それぞれマスターすれば有利なトレードが可能になりますよ。 エリオット波動のさらに詳しい理論やトレードへの活用方法は、以下で解説しているのでチェックしてみてください。 グランビルの法則に用いる移動平均線(ma)の期間 グランビルの法則で用いる移動平均線は、期間200を用いるのが推奨されています。 移動平均線の期間が大きいほど売買サインが現れる頻度は減りますが、信頼性は大きく上がります。 逆に期間15や20など短期間の設定にしてしまうと、移動平均線と価格のタッチが多くなりダマシが頻発してしまうでしょう。 また、多くの人が意識しているFX売買サインはそれだけ反応度が高くなるのが特徴です。 たとえば、下降トレンドで期間200の移動平均線が価格にタッチした時、多くのトレーダーは「売りサインだ」と判断してショートをします。 結果的に、売り圧力が強くなるので価格が下落する可能性はさらに高まります。 逆に期間175など参考にする人が少ない期間設定だと、価格とタッチしてもスルーされてしまうため売り圧力が上昇しません。 そのため、長期移動平均線として最も使われる機会が多い期間200の設定は、トレーダーの売買心理から見ても最強の期間設定だといえるのです。 グランビル本人も、グランビルの法則には期間200の移動平均線が最適だと語っています。 グランビルの法則に用いる時間足 グランビルの法則を使うなら日足以上、少なくとも4時間足や1時間足で確認するデイトレード〜スイングトレードがおすすめです。 グランビルの法則は株式投資をヒントに開発した法則で、日足を基準に作られた法則だからです。 日足以上だと一時的な相場の荒れによる影響を受けづらく、安定した値動きを見せる傾向にあります。 時間足が短くなるとダマシが多くなってしまうため、思わぬ場面での損切りを強いられる可能性も高まります。 ただし、4時間足や1時間足なら多くの人がチャートを観察しテクニカルに当てはめた売買をする分ダマシの頻度は少なく、グランビルの法則を当てはめやすいでしょう。 グランビルの法則のデメリットは? これまで紹介した通りグランビルの法則は非常に使いやすい指標ですが、単体だとエントリーに遅れが生じてしまうのがデメリットです。 たとえば買いサイン①を見てみると、移動平均線を上抜けた段階で買いエントリーするため、上昇トレンドの上げ始めは逃すのが前提となります。 買いサイン②も同様に、押し目が発生してから移動平均線を上抜けるまで待つ必要があり、厳密な上昇の初期段階を捉えるのが難しくなっています。 上昇の初期を捉えるには、逆三尊やダブルボトム、上向きハンマーなど上昇を示唆するチャート・ロウソク足パターンを観測する作業が必要です。 ただし、チャートパターンなどを根拠にエントリーするとグランビルの法則が成立する前のエントリーとなるため、より慎重な判断が求められるでしょう。 グランビルの法則とインジケーターを組み合わせた実際のエントリー手法4選 ここでは、グランビルの法則を別のテクニカル指標と組み合わせたトレード例を4つチャート解説していきます。 買いサイン①とRSIを組み合わせたトレンド転換トレード 売りサイン②とフィボナッチリトレースメントを組み合わせたトレンドフォロー 買いサイン③と水平線を合わせたトレンドフォロー 売りサイン④とMACDを組み合わせた逆張りトレード グランビルの法則を使ったトレードの勝率を上げるためにも、ぜひ参考にしてください。 売りサイン①とRSIを組み合わせたトレンド転換トレード RSIやMACDといったオシレーターは買われすぎや売られすぎを示すツールですが、ダイバージェンスという現象によってトレンドの終焉も判断できます。 ダイバージェンスとは⋯オシレーターが実際の値動きとは逆方向の波を形成する現象。トレンド転換のサインとなる。 買いサイン①や売りサイン①と組み合わせればトレンド転換のサインを二重で観測できるので、優位性のあるトレードが可能になります。 今回のトレードの流れは以下の通りです。 上昇トレンド相場の中でRSIのダイバージェンスを確認する 売りサイン①に沿って横向きor上向きの移動平均線を勢いよく下抜けしたタイミングで買いエントリー 利益確定は価格が移動平均線にタッチしたタイミング、損切りは移動平均線を再び上回ったタイミング まずは上昇トレンドを確認し、ダイバージェンスでのトレンド転換サインを探ります。 ダイバージェンスが発生したらトレンドが弱まるケースが多いので、移動平均線が次第に横向きになるのを確認してください。 価格が少しずつ下がってきたら移動平均線が完全な横向きか下向きに転換するので、勢いよく上抜けたタイミングで売りエントリーです。 移動平均線が上向きだと、上昇トレンド継続の可能性が高いためスルーしてください。 下抜けた時のロウソク足が大陰線か上向きのハンマーだと下降継続の可能性が高まります。 グランビルの法則をメインにしたトレードなので、移動平均線を再び上抜けてしまうと根拠が崩壊するため損切りしましょう。 利益確定に関してはさまざまなパターンがありますが、今回は再び移動平均線に触れたタイミングを採用します。 価格が下降した先に目立つサポートラインや反転パターンがあればベストですが、ラインがなければ移動平均線での利確がおすすめです。 移動平均線にレジスタンスされる形で再び価格が下がれば売りサイン③が適用できるため、再度売りエントリーをすればさらなる利益を狙えます。 逆に移動平均線を上抜けると売りサイン②が現れるか上昇するかの判断が難しいので、特に初心者は移動平均線タッチと同時の利確が無難ですね。 買いサイン②とフィボナッチリトレースメントを組み合わせたトレンドフォロー 先ほど説明した通り、売りサイン②や買いサイン②はどこでトレンド継続が始まるかの判断がしにくいのがデメリットです。 デメリットを掻き消してトレードをする方法のひとつとして、フィボナッチ・リトレースメントの活用が挙げられます。 フィボナッチ・リトレースメントを組み合わせたトレード手順は以下の通りです。 上昇トレンド発生中の戻りを確認し、上向きの移動平均線を価格が下抜けるのを確認する 戻りに対するフィボナッチ・リトレースメントを引き、50%か61.8%にタッチした時点で大陽線か上向きハンマーなどを確認次第売りエントリー 利益確定はN値の目標値、損切りはフィボナッチ・リトレースメントの61.8%を明確下抜け まずは上昇トレンドを確認し、上向きの移動平均線を価格が下抜けるのを確認してください。 ここで移動平均線が下向きになっていると、下降が強いためトレンド転換の可能性があります。 移動平均線が上向きなのは必須条件です。 次に戻りに対してフィボナッチ・リトレースメントを引き、50%か61.8%に価格がタッチするのを待ちます。 トレンド相場において、50%か61.8%の押し戻りが発生してから巡行すると強いトレンドが再開するとされているため狙い目です。 50%地点か61.8%地点で強い陽線が発生すれば上昇の合図なので売りエントリーを行います。 31.8%や21.6%でのトレンド再開だと、値幅が伸びずに損切りになる可能性も高まります。 売りサイン②の後のトレンドは大きく伸びる可能性が高いため、前回の波と同じ値幅であるN値を狙うといいでしょう。 また、フィボナッチ・リトレースメントの61.8%よりも大きな押し戻りは深すぎるため、トレンド継続の障害になってしまいます。 そのため、損切りは61.8%をロウソク足実体で下抜けたタイミングが適切です。 今回のトレードでは値幅がN値まで届かなかったため惜しい結果に終わってしまいましたが、期待値は高いトレードでした。 本トレードのように一度上昇して下がってきたケースなら、再び移動平均線にタッチしたタイミングで決済するのがおすすめです。 価格が移動平均線を下抜けると一気に下落してしまう可能性もあるため、移動平均線へのタッチが損切りまでの最終防壁だと考えておきましょう。 買いサイン③と水平線を合わせたトレンドフォロー 上位足から順にサポートとレジスタンスになりうるラインを描画する 買いサイン③に則り、トレンドからの調整で価格と移動平均線のタッチを確認する タッチした移動平均線に水平線が被っていたらエントリー 利益確定は直近高値、損切りは移動平均線の上抜け まずはエントリーする時間足よりも上位の時間足から水平線を描画していきます。 月足から見ていき、エントリー時間足まで順に色を変えて引いていきましょう。 時間足ごとにラインの色を変えておくと、ラインの強さがひと目でわかるのでおすすめです。 次に買いサイン③に則って上昇トレンドを確認、押し目の値動きが移動平均線にタッチするのを確認してください。 移動平均線と水平線が重なっていると、2つの根拠からサポートが働くと判断できるので買いエントリーを行います。 グランビルの法則だけでエントリーを続けると負けエントリーも多くなるため、必ず2つ以上の根拠を併用しましょう。 トレンド継続を狙ったトレードなので、最低でも直近高値、利益を伸ばせる握力があるならさらに上にあるレジスタンスラインで利益確定しましょう。 損切りに関しては、価格が移動平均線と水平線を下抜けた段階で買いサイン③が崩壊してしまうため、エントリー時に逆指値を設定しておいてください。 もし価格が落ち続けてエントリー例2のように買いサイン②を適用できる環境が整ったら、再び買いエントリーをして大きな利益を掴めます。 グランビルの法則は、損切り後でも再び狙えるポイントが訪れやすいのがメリットですね。 売りサイン④とMACDを組み合わせた逆張りトレード グランビルの法則の中でもエントリータイミングが難しいのが売り・買いサイン④ですが、オシレーターとの組み合わせで勝率を上げられます。 売りサイン①に則り、上昇トレンドでの価格の大きな伸びを確認する MACDで買われすぎを確認し、下向きハンマーを確認したら売りエントリー 利益確定は移動平均線へのタッチ、損切りは下向きハンマーの否定 まずは上昇トレンドで大きな上昇を見せ、移動平均線と価格が大きく乖離したのを確認します。 過去のチャートを遡り、「この程度乖離したら反発しそうだな」という大まかな基準を持っておくのもおすすめです。 移動平均線と乖離したらMACDをチェックし、70以上の買われすぎゾーンに突入していたらチャンスです。 画像は1時間足チャートですが、過去半年以内に縮小してもMACDが最も上昇しているのがわかりますね。 ただし、これだけでは正確な売りのタイミングが掴めないので、下向きのハンマーや包み足陰線の発生などで正確なタイミングを測りましょう。 逆張りは正確な位置で行わないと、逆行した時の損失はすぐに広がってしまいます。 そのため、損切りはエントリータイミングとして使ったロウソク足を上抜けする時というタイトな設定をしてください。 上昇トレンド中に上向きの移動平均線にタッチすると買いサイン③に該当するため、利益確定は価格が移動平均線付近まで戻ってきたタイミングを採用します。 逆にいえば、売りエントリー④が成功してすぐに買いエントリー③のトレードに移行すれば、連続で利益を得られるチャンスにもなります。 連続で利益を取れれば、その後損切りが連続しても利益を残しやすいですね。 グランビルの法則を使いこなしてどんな相場でも利益を取れるようにしよう 本記事では、グランビルの法則の概要や特徴、実際のトレード例について詳しく解説しました。 グランビルの法則はトレードの基礎的な知識を応用させて作られており、初心者でも知っておくべき理論です。 どんな手法を組み立てる際にも参考になる部分があるので、検証しておくだけでも有利にトレードできるでしょう。 また、グランビルの法則をメインにしたトレードは初心者でも使いやすく、トレードの基本を学ぶのにもぴったりです。 まずは本記事で紹介した実際のトレード例を参考に、勝てる手法を構築していきましょう。
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2024.3.22
たむの週間分析レポートEURUSD|2024年3月22日
4H足分析 ユーロドル(クリックで参考レートをご覧ください)の4時間足では、全体として上昇トレンドが形成されていますが、直近では下降トレンドが観察されています。先週の分析では、現在の上昇トレンドにおいて押し目が浅すぎると指摘し、更に深い押し目が形成される可能性を示唆しました。 その後、予想通り1.08380での安値を更新し、Wボトムを形成した後に上昇しました。しかし、大きな流れの安値は1.07980であり、ダウ理論に基づき、上昇トレンドは依然として継続しているとみています。 直近の高値が順調に切り下がっているため、切り下げラインを利用してさらなる分析を行います。現段階では、上昇中の押し目としての解釈は依然有効です。今後、大きな流れが上昇を維持しているため、順張り戦略として上昇を目指しますが、直近の下降傾向を考慮し、切り下げラインの反転点や前回安値1.08380をどう更新するかがカギとなります。安値を更新せず上昇する動きが確認できれば、上昇トレンドの再開を狙うことができるでしょう。 15M足分析 15分足では、再上昇のタイミングを見極めていきます。 4時間足の切り下げラインに到達した後、動きが鈍化し、急落しました。しかし、その後の戻りは切り下げラインに達しておらず、現在は下降の勢いが優位です。直近の動向を見ると、下落の勢いがやや落ち着いているように感じられます。 今後、ダウ理論に基づくトレンドの崩れや他のインジケーターから転換のサインが見られた場合は、そのチャンスを逃さないようにしましょう。市場を冷静に観察し、全体を俯瞰する姿勢を大切にしましょう。
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2024.3.21
FXのウェッジで勝率大幅アップ!最強サインの見抜き方を解説
勝てるチャートパターンを増やしたい 手法が確立できなくて負けが続いている... 中級トレーダーになっても勝てる手法の確立に悩み、連敗が続くたびに新しい手法に手を出している人も多いでしょう。 そこで本記事では、勝率が高くエントリータイミングも多いウェッジパターンについて解説していきます。 似ているチャートパターンや注意点、実際のトレード例まで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 本記事の内容をマスターすれば、継続的に利益を積み上げられる勝ちトレーダーへの着実な一歩を踏み出せるでしょう。 FXのウェッジとは ウェッジとは、高値と安値が連続で切り上がりもしくは切り下がりしていくチャートパターンで、相場の転換期によく現れるのが特徴です。 ウェッジは日本語で「くさび形」を意味しており、言葉通り進むにつれて先端の値幅が小さくなっていきます。 ウェッジが形成されている時は売りと買いが拮抗しているサインで、全体のポジションサイズもどんどん大きくなっていきます。 そのため、ウェッジからのブレイクは非常に大きな値動きになりやすく、うまく掴めば非常に大きな利益を得られるのも特徴のひとつです。 ウェッジに似たチャートパターン ウェッジは頻繁に現れるチャートパターンですが、似たチャートパターンや同意義のチャートパターンが多く見られます。 ウォルフ波動 三角保合 ペナント フラッグ 似たチャートパターンを理解しておけば、ウェッジの定義についいてもより深く理解できるでしょう。 ウォルフ波動 ウォルフ波動はトレンド転換や調整を示唆するサインとして知られており、ウェッジの一部となるチャートパターンです。 ウォルフ波動の成立条件は6つあり、下記のような①から⑤の値動きを確認した場合にエントリーが可能となります。 下降トレンド中に①の価格より高い②の価格が発生する ②より安い価格の③が発生する ③より高い価格の④が発生する ②から④と平行になるラインを③から描画、続けて①から③に向けてラインを引く ふたつのラインの間⑤がスイートスポットとなり買いを狙えるゾーンになる ①から④にかけて描画したラインの延長線上の⑥が利益確定目標となる 売りパターンなら全く逆方向の動きになります。 少しずつ値幅が狭まっていく点では、ウェッジと全く同じ動きに見えますね。 ⑤から⑥にかけて価格が動いたらウォルフ波動成立、⑥以前で落ちて⑤よりも安い価格に突入したらウェッジだと考えてください。 どちらも相場転換を示唆するチャートパターンなので、ウォルフ波動が否定されてもウェッジに切りかえて逆張りのチャンスを狙えるでしょう。 三角保合 三角保合はウェッジと非常に似たチャートパターンですが、より長期間の揉み合いで完全な三角に限りなく近いチャートを形成するのが特徴です。 三角保合には3つのパターンがあり、それぞれのパターンによって動きやすい方向が異なります。 パターン動きやすい方向値動きの理由高値は下に、安値は上に収束していく予測が難しい売買が完全に拮抗しているため高値が下向きに収束し、安値は下がらない下落方向売り圧力が徐々に強くなっていくから安値が上向きに収束し、高値は上がらない上昇方向買い圧力が徐々に強くなっていくから 上記の通り、三角保合はブレイクしやすい方向に対して徐々に価格が収束していくのが特徴で、かなり頻繁に現れるパターンです。 イメージとして、上昇方向の三角保合であれば高値を堤防、安値を津波のようなものと捉えてください。 津波である安値が堤防である高値に何度も当たり、堤防が決壊した段階で津波が一気に押し寄せるイメージです。 価格を上げたいトレーダーがどんどん増えていき、ショートしているトレーダーの損切りを誘発しているんですね。 三角保合をマスターすれば市場参加者の売買が想像できるようになるので、トレードの勉強にも最適なチャートパターンです。 なお、高値と安値がお互いに収束していくパターンの一部はペナントとも呼ばれています。 ペナント ペナントは高値と安値が互いに収束していくため、高値と安値が両方切り下がったり切り上がったりするウェッジとは異なるのが特徴です。 形としては三角保合とほぼ同じですが、大きな違いはパターン発生前の値動きにあります。 ペナントの発生前は急上昇や急下落が発生しているのが条件で、緩やかな値動きから発生した三角は三角保合に分類されます。 「ペナント」という英単語は三角旗を意味しており、直前の急な値動きは旗を立てるポールのような役割をしているのがわかるでしょう。 ペナントの発生後はトレンドフォロー方向の動きを見せやすいので、チャートパターンとして非常に判断しやすいのも特徴です。 ペナントに関する詳しい情報は以下で解説しているので、ぜひ参考にしてください。 フラッグ フラッグもウェッジと勘違いされるチャートパターンのひとつですが、形が全く異なるので覚えてしまえば簡単に区別できます。 フラッグは上昇・下降の2パターンに分かれており、トレンド相場で頻繁に現れるのが特徴です。 上昇トレンド中なら下向きの小さなトレンドが発生し、チャネルラインを引ける綺麗な値動きが見られます。 最終的にはチャネル上限を上に抜けて上昇トレンドが再開し、買いエントリーで利益を出せるシンプルなチャートパターンです。 逆に下降トレンド中なら上向きの小さなトレンドが発生し、最終的に下降トレンドが再開していくのが特徴です。 一定の値幅で調整が行われるため「旗」のような形状をしており、それが由来でフラッグという名称になりました。 調整中の値幅が一定か縮小していくので、ウェッジとの見分けは簡単にできますね。 FXのウェッジには4つのパターンがある FXのウェッジは主に転換を示すサインとして紹介しましたが、実際にはトレンド継続パターンも含めて4つのパターンがあります。 トレンド転換を示唆する上昇ウェッジ トレンド継続を示唆する上昇ウェッジ トレンド転換を示唆する下降ウェッジ トレンド継続を示唆する下降ウェッジ 全て解説していきます。 トレンド転換を示唆する上昇ウェッジ トレンド転換の上昇ウェッジは上昇トレンド中に発生するもので、以下のふたつの条件を満たしている必要があります。 高値と安値が共に切り上がっている 高値より安値が強い勢いで切り上がっている 高値と安値が共に切り上がっているため上昇が継続していくようにも見えますが、上昇が止まっているため高値更新の勢いが弱く買い圧力が少なくなっていると判断できます。 買い圧力が強ければ、平行チャネルを引けるような形になりそうですよね。 トレンド継続を示唆する上昇ウェッジ トレンド継続の上昇ウェッジは下降トレンド中に発生し、トレンド転換タイプと同じく2つの特徴があります。 高値と安値が共に切り上がっている 高値より安値が強い勢いで切り上がっている 下降トレンド中の上昇ウェッジの発生は少なからず買い圧力が増えてきているのを意味するため、下降トレンドの勢いも衰えてきていると判断できます。 しかし、大きな上昇が発生せずに売り圧力が勝てばさらなる下落を狙えるでしょう。 このウェッジが現れたら、「そろそろ下降トレンドも終盤に近いかも?」という判断ができますね。 トレンド転換を示唆する下降ウェッジ トレンド転換の下降ウェッジは下降トレンド中に現れるパターンで、上昇ウェッジとは全く反対の形を形成するのが特徴です。 高値と安値が共に切り下がっている 安値より高値が強い勢いで切り下がっている 下降ウェッジが進めば進むほど売り圧力が弱まっていくため、上に抜けた時の上昇は大きいものになります。 ウェッジは形成に時間がかかるケースが多いため、こまめにチャートをチェックしておけば比較的簡単にトレードできるでしょう。 トレンド継続を示唆する下降ウェッジ トレンド継続の下降ウェッジも同じく上昇を示唆するチャートパターンで、ウェッジの形はトレンド転換タイプと同じになります。 高値と安値が共に切り下がっている 安値より高値が強い勢いで切り下がっている 上昇トレンド時の下降ウェッジは、それまでロングポジションを持っていたトレーダーが利益確定売りをしたために発生する調整の動きです。 ただし、あくまでも上昇トレンドの最中なので、売りに負けないほど多くの買い注文も新規で入ってきます。 その結果、揉み合いは発生しつつも最終的には上昇していくケースが多く見られます。 ウェッジのエントリーポイントと決済ポイント ウェッジではエントリーと利益確定の場所はルールとしてある程度決まっており、特にウェッジ初心者はこのルールを守って取引するのをおすすめします。 上昇ウェッジと下降ウェッジのどちらも同じで、基本的な取引ルールは以下の通りです。 トレンド継続型の上昇ウェッジ エントリー:高値を繋いだラインをブレイクしたタイミング 利益確定:ウェッジを形成する1つ目の波の値幅に到達したタイミング 損切り:安値を繋いだラインを下抜けしたタイミング トレンド転換型の上昇ウェッジ エントリー:安値を繋いだラインをブレイクしたタイミング 利益確定:ウェッジを形成する1つ目の波の値幅に到達したタイミング 損切り:高値を繋いだラインを上抜けしたタイミング トレンド継続型の下降ウェッジ エントリー:安値を繋いだラインをブレイクしたタイミング 利益確定:ウェッジを形成する1つ目の波の値幅に到達したタイミング 損切り:高値を繋いだラインを上抜けしたタイミング トレンド転換型の下降ウェッジ エントリー:高値を繋いだラインをブレイクしたタイミング 利益確定:ウェッジを形成する1つ目の波の値幅に到達したタイミング 損切り:安値を繋いだラインを下抜けしたタイミング トレンド転換タイプや継続タイプ、上昇下降ウェッジ全てに当てはまるルールなので、必ず確認しておきましょう。 かなりシンプルなルールなので、初心者でも扱いやすそうですね。 ウェッジを使用する際の注意点 ウェッジを使用する際、必ず注意しておく必要のあるポイントがいくつかあります。 短期足でのダマシに注意 ウェッジが形成されても否定される時もある 逆三尊など勘違いしやすいチャートパターンもある それぞれ確認しておきましょう。 短期足でのダマシに注意 ウェッジに限らず多くのチャートパターンは長期足の方が成立〜利確の成功率が高く、短期足ではダマシが多くなってしまいます。 ダマシを避けるためにはほかの根拠との併用が確実で、例として移動平均線との組み合わせを紹介します。 移動平均線を長期に設定しておけば強いサポート・レジスタンスとして機能するため、移動平均線にタッチしてからトレンドウェッジが現れれば強い根拠になるでしょう。 加えて、画像ではウェッジ上限に対してブレイクワンタッチも確認できるので信頼性が高いですね! 4時間足や日足などの長期足であれば必須ではないですが、5分足や15分足などの短期足でトレードするなら2つ以上の根拠がほぼ必須になります。 ウェッジが形成されても否定される時もある トレンド転換タイプのウェッジでは、画像のようにラインから飛び出しながらパターンを形成し、最終的にトレンドが継続してしまうパターンもあります。 上記パターンのようにラインから一度でも飛び出してしまうと、ウェッジとしての信頼性が下がってしまうため注意しましょう。 なお、短いヒゲでラインを抜けた程度ならまだ信頼性は高いと判断できるため、トレンド転換を狙いやすくなります。 どんなチャートパターンでも形が崩れてしまうと信頼性が下がるので、無理やエントリーは避けましょう。 逆三尊など勘違いしやすいチャートパターンもある 「ウェッジに似たチャートパターン」で説明した通り、ウェッジには似ているチャートパターンが数多く存在します。 チャートパターンを勘違いしてしまうと、場合によっては狙っていた方向と真逆にチャートが進んでしまう可能性もあるでしょう。 また、たとえば15分足では下降トレンドの継続ウェッジが形成されていても、4時間足では逆三尊形成中ですぐに大きな上昇が予測される場面も見られます。 下位足で綺麗な上昇ウェッジが形成されていても、上位足で見られる根拠の方が強いと認識されるのでチャートは上昇してしまいます。 そのため、ウェッジを正しく認識する訓練をするとともに、常に上位足~下位足までまんべんなく分析するマルチタイムフレーム分析を心掛けましょう。 マルチタイムフレーム分析はどんなトレード手法でも必要性が高いので、必ず習得しておきたい技術ですね。 マルチタイムフレーム分析については以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。 ウェッジを活用した実際のエントリー例3選 ウェッジの基本について学んだところで、実際のトレード例もいくつか見ていきましょう。 ウェッジとマルチタイムフレーム分析を組み合わせた順張りトレード ウェッジと移動平均線を組み合わせた順張りトレード ウェッジと水平線を組み合わせた逆張りトレード ウェッジとマルチタイムフレーム分析を組み合わせた順張りトレード マルチタイムフレーム分析により上位足のエントリーチャンスを見つけ、エントリータイミングとしてウェッジを用いたトレードです。 上位足でロールリバーサルのサインを見つける ロールリバーサル確定のサインとして、下位足でトレンド転換パターンの下降ウェッジを確認して買いエントリー ウェッジの利確ポイントに到達したら微益部分に損切りを設定、最初の損切りはウェッジの損切りポイントに設定する まずはエントリー足よりも上位の足で、ロールリバーサルの起こりを確認していきます。 上記画像のように、ロールリバーサルはレジスタンスとして機能していたラインがサポートになるチャートパターンです。 ロールリバーサルが成功するひとつのカギとして下位足でも上昇のサインが見られるかが重要なので、エントリーする時間足に移ります。 下位足ではトレンド転換パターンの下降ウェッジが形成されており、上位足の根拠と合わせて上昇の確率がかなり高いためロングエントリーを行います。 ウェッジの利確ポイントでトレードを終了するのもいいですが、上位足での根拠もあれば欲張っても問題ありません。 ウェッジで狙える値幅に到達したらエントリーポイントに損切りを移し、狙うポイントを上位足のロールリバーサルのN値に変更します。 N値とは・・・トレンド相場において、直近で上昇した値幅と同じ以上の値幅までは到達しやすいという指標 大きな値幅を狙えるうえ、下がっても損失なしでトレードを得られるのは有利ですね。 逆にウェッジが不成立になってしまっても下位足レベルの損失で抑えられるほか、再びチャートパターンが現れればエントリー可能です。 複数回の損切りが発生してしまっても一度勝てば上位足レベルの大きな利益になるため、長い目で見れば損失が気にならない可能性もあるのが強いですね。 最終的にはN値でスムーズに利確できた成功トレードとなりました。 ウェッジと移動平均線を組み合わせた順張りトレード 2つめのトレードでは、ウェッジだけで判断するのが心許ないトレンドフォローを、移動平均線をもちいたグランビルの法則で補助して利益を狙います。 事前に期間200の移動平均線を表示させ、トレンド継続ウェッジの形成を確認する ウェッジの形成中に移動平均線にタッチして跳ね返されたことを確認、ウェッジの成立でエントリー 利確・損切りともにウェッジのルールに従って行う まずは上昇トレンドを探し、調整段階で下降ウェッジの形成が始まったのを確認します。 揉み合いが起きている間に移動平均線が価格に近付いてくるので、ウェッジ下限とタッチしたらチャンスです。 上昇トレンド中に移動平均線がサポートとして機能するのはグランビルの法則の買いサイン③に該当し、買いが有利なパターンになります。 そこからは通常どおり下降ウェッジの上抜けを待ってロングエントリー、利益確定と損切りを設定して決済まで待つだけです。 結果的に、エントリーから一度価格が落ちましたが、下降ウェッジを否定せずに利益確定できたトレードになりました。 今回のトレード例のように、移動平均線はたびたびチャートとタッチしてレジスタンスやサポートとして機能するため、常に表示させておくのがおすすめです。 移動平均線を一緒に使うなら、常に注目度が高い期間200に設定するのがおすすめです。 ウェッジと水平線を組み合わせた逆張りトレード 3つ目のトレード例は、仕事や育児で常にチャートを見られない人でもやりやすい、トレンド転換型ウェッジを活用した逆張り手法です。 上位足から水平線を引いていき、価格が止まりそうな箇所にアラートを設定しておく アラートが鳴ったらチャートを確認し、転換型ウェッジの形成を確認、成立後にショート 決済ポイントはウェッジの基本ルールと同じとする 頻繁にチャートをチェックする余裕がない人は、まず上位足から水平線を描画していきます。 続いて、トレンド進行方向の重要なラインに価格が到達したタイミングでアラートが鳴るように設定しておきます。 TradingViewであれば、以下の操作方法でアラート設定を設定可能です。 水平線上にで右クリック 「水平レートにアラートを追加」をクリック 通知方法や通知回数を設定して「作成する」をクリック 重要な水平線に価格がタッチしたタイミングでログイン端末に通知が来るので、エントリーしたい時間足でチャートを監視します。 重要なラインなら一度価格が跳ね返る可能性が高いので、その過程で転換型ウェッジの発生を待ちましょう。 今回のトレード例では、上位足で描写した水平線のサポートも確認できたので、より強い根拠のもとロングエントリーできました。 トレードをする人の大半は兼業トレーダーなので、アラート機能を用いて極力チャンスを逃さないようにするのも実力のうちです。 エントリータイミングを逃さないうえに、水平線での反発も根拠に加えられるのでトレード精度も上がって一石二鳥ですね。 ウェッジを使いこなして勝ちパターンを増やしていこう 本記事では、ウェッジの基本知識や取引ルール、実際のトレード例などを詳しく解説しました。 ウェッジはダブルボトムや三尊などの有名チャートパターンと同じくらい頻繁に現れるため、覚えておいて損はないパターンです。 その反面、三角保合やペナントなど似ているチャートパターンも多いため、見分けられる実力がないと損失が重なってしまうでしょう。 本記事で紹介した特徴を把握したうえで、過去チャートでの検証を行えば即座に判断できるようになりますよ。 ウェッジをマスターして、手堅い勝ちパターンを蓄積していきましょう。
WikiFX Japan独占配信「猪首秀明のFX講座」
- 1983~2012年 ひまわり証券株式会社 取締役営業本部長
- 2012~2016年 東岳証券株式会社 代表取締役社長
- 2022年5月~ WikiFX Japan 講師
ひまわり証券時代に日本初となる外国為替証拠金取引(FX)を商品化させ、
その普及に貢献する。
延べ3000人を超える個人投資家と接した経験から、
個人向けの金融トレード運用アドバイザーとして活動中。
猪首秀明の監修記事
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IMアカデミーは違法?問題点はないのかプロが検証してみた
IMアカデミーは違法? IMアカデミーは、投資のオンラインスクールですが、MLMの企業なだけに極端に良い評判と悪い評判があります。 売りたい人は極端に良い評価を下し、押し売りされた方は悪評を行いがちです。 実際のIMアカデミーのコンテンツや営業、会社の実態は問題がないのか?専門家が検証していきます。 この記事で分かること IMアカデミーの会社概要 MLMとねずみ講の違い IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーのMLMに対する疑惑 IMアカデミーのコンテンツに対する疑惑 IMアカデミーの商品に対する疑惑 IMアカデミーを評価している格付けサイトBTHに対する疑惑 結論から先に申し上げますと、IMアカデミーは完全に黒とは言い切れないものの、かなり違法性の高い行為を行っている業者というのが本メディアの見解です。 WikiFXとしては絶対にお勧めできませんので、もし利用する場合は自己責任で行ってください。 IMアカデミーの会社概要 IMアカデミーの会社概要 会社名im mastery academy(アイム・マステリー・アカデミー)公式サイトIM Academy (imarketslive.com)本社アメリカ・ニューヨーク州設立2013年代表クリストファー・テリー事業内容FX・バイナリーオプション・仮想通貨等のeラーニング事業 IMアカデミーは正式名称をアイム・マステリー・アカデミーという、運営歴が長いマルチ企業(MLM)です。 コンテンツとしてはFX・バイナリーオプション・仮想通貨のオンラインスクールとなっており、勝率7割越えの講師によってリアルタイムでエントリーに対するアドバイスを貰えるというものです。 自動売買ではありませんが、ミラートレードに近い実態といえます。 会員数は10万人以上となっています。 IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーは詐欺業者なのかについて以下の10つの項目から解説していきます。 投資助言業の資格を有していない業者が国内で勧誘・営業を行うことは禁止されている IMアカデミーの問題点に対しての10の検証 MLMは日本では合法 ねずみ講は違法だがIMアカデミーは実態のある商品を扱っている IMアカデミーを利用する違法者や団体は存在する IMアカデミーは投資助言業の資格を有していない 講師のエントリーポイントの指導は違法に当たる可能性がある 法律違反でヨーロッパ圏で警告を受け改名した過去がある キャッシュトラップには特商法の表記がない キャッシュトラップの勝率7割以上に対する疑惑 講師の勝率に対する疑惑 BTHの5つ星評価に対する疑惑 MLMは日本では合法 MLMとは、マルチ商法を使って集客を行うことを指しますが、日本においてMLMは合法です。 IMアカデミーの場合は、リンクを渡され、自分のリンクからIMアカデミーに登録してもらえれば、報酬が発生するという仕組みです。 確かにMLMは無理やり勧誘されたりして、人間関係が壊れたりするので良いイメージはありませんが、IMアカデミーの行っているマルチ商法自体に問題はありません。 ねずみ講は違法だがIMアカデミーは実態のある商品を扱っている ねずみ講とマルチ商法との違いは、製品の売買がされているかどうかです。 IMアカデミーはスクールを運営しており、運営歴も長いです。 MLMの信頼性の目安として、運営歴が5年以上あれば優秀という考え方があり、IMアカデミーの運営歴は5年を優に超えているため、スクールの実態は十分機能していると考えられます。 例えば、FXの情報商材をマルチ商法で売ろうと考え、中身が誰でも知っているような内容である場合、MLMのために架空の商品をでっち上げたという評価という判断もできますが、IMアカデミーの場合はそういった違法性は今のところ少ないと言えるでしょう。 IMアカデミーを利用する違法者や団体は存在する IMアカデミーの信頼性はある程度高いと言えますが、IMアカデミーをビジネスに利用する個人アフェリエイターや集団、グループの中には悪質な違法者も存在します。 例えば、「一緒に食事をしよう」という口実で会って、初めてIMアカデミーの話をする場合違法となります。 MLMの勧誘をする場合は、「IMアカデミーの話をします」と宣言し、予め相手の了解を得る必要があるからです。 こういったことは、IMアカデミーの規約にも記載されています。 強引に勧誘を行い、IMアカデミーに登録するまで帰さないといったようなやり口の場合は監禁罪に当たります。 MLMの勧誘には上記のような違法行為を行う勧誘者が多発する傾向があるのです。 IMアカデミーは投資助言業の資格を有していない IMアカデミーは日本人向けに明らかに営業をしていますが、日本の金融庁に未登録であり、投資助言業の資格を有していません。 なので、日本の法律では守られません。 トラブルが発生したりお金を持ち逃げされても保証がないということです。 金融庁は投資助言業の資格を有していない業者を国内で勧誘・営業を行うことも禁止しています。 講師のエントリーポイントの指導は違法に当たる可能性がある IMアカデミーでは、講師がリアルタイムにエントリーポイントの解説などを行っていますが、有料で投資に関する助言を行う場合、金融庁の許可がないと違法になります。 講師は「投資助言業」の資格を持っていない場合、有料でエントリーポイントを教えるのは違法です。 金銭が発生しない場合は、エントリーポイントの配信などは違法ではありませんが、IMアカデミーは月額費が発生してるので違法です。 処罰の対象の範囲に関しては曖昧ですが、IMアカデミーに参加し、MLMを行っている場合も、違法と判断される可能性はあります。 違法という判決が下された場合、「5年以下の懲役若しくは5百万円以下の罰金」に課せられます。 今のところ問題ないからと言って将来も問題がないわけではないので、利用は自己責任で行ってください。 法律違反でヨーロッパ圏で警告を受け改名した過去がある IMアカデミーは2019年に改名しており、前身はiMarketslive(International Markets Live)というもので、法律違反でヨーロッパから警告を受けています。 ヨーロッパやアメリカが投資の本場であることを考えると、IMアカデミーのシステムはヨーロッパやアメリカで通じなかったので、投資に関する知識が低い日本にやってきたということも考えられ、コンテンツのクオリティに対する疑惑も浮かびます。 キャッシュトラップには特商法の表記がない IMアカデミーが販売しているバイナリオプションの投資ツール「キャッシュトラップ」についてですが、特商法の表記が現在見当たりません。 特商法の表記がない場合、金銭トラブルや個人情報の漏洩・悪用が行われた場合、自己責任となってしまうので、注意が必要です。 キャッシュトラップの勝率7割以上に対する疑惑 基本的に、システム的なトレードは、ある期間では勝率7割以上だが、別の期間では全く機能しないというものとなります。 なので、キャッシュトラップが謳っている勝率7割以上という表記に意味があるのが疑問です。 講師の勝率に対する疑惑 IMアカデミーでは勝率7割以下の講師は首になるから、勝率の高いトレードを学べると謳っておりますが、トレードにおいて勝率は重要ではありません。 7割勝ててもトータルで負けてしまうことは十分に考えられます。 重要なのはリスクリワードと資金管理です。 例えば、7割勝てても残りの3割で大きく負ける場合、7割勝てる意味がなくなります。 逆に3割しか勝てなくてもトータルで利益を残せることは十分現実的に考えられ、そういった手法を行うトレーダーも多いです。 なので、勝率が悪いからと言って投資のスキルがないとみなし、首にするという行いには疑問を感じます。 BTHの5つ星評価に対する疑惑 IMアカデミーは格付けサイトのBFH(Business for home)に5つ星の評価を受けております。 しかし、BTHの権威はかなり怪しいのではないか?という疑惑があります。 BTHの創業者が米国当局から閉鎖されたマルチ運営の1人であるし、過去にお金を受け取ってポジティブなレビューをしたという経歴も存在するのです。 BTHから五つ星満点を貰っているからと言ってIMアカデミーの権威性が高いかと言われると疑惑が生じます。 IMアカデミーは詐欺とは言い切れないが、違法行為を行っている 「IMアカデミー違法なのか知りたい!」「IMアカデミーの問題点は?」ご要望にお応えすべく、IMアカデミーの問題について調査と検証を行い、解説してきました。 この記事で分かること IMアカデミーの会社概要 MLMとねずみ講の違い IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーのMLMに対する疑惑 IMアカデミーのコンテンツに対する疑惑 IMアカデミーの商品に対する疑惑 IMアカデミーを評価している格付けサイトBTHに対する疑惑 IMアカデミーは実態としてスクールを営業しており、間違いはありません。 スクールのクオリティも顧客資金を奪うのが目的の「詐欺」とは言い切れないレベルではあります。 しかし、日本の金融庁に未登録であり、違法性が高いのは事実です。 MLMの会員も場合によっては罪に問われる可能性もある点があるため、WikiFXとしてはIMアカデミーをお勧めできません。 利用する場合は、自己責任で行ってください。 猪首顧問のFXコラム:IMアカデミーは 本稿記事の執筆者は、冒頭で… 「IMアカデミーは完全に黒とは言い切れないものの、かなり違法性の高い行為を行っている業者というのが本メディアの見解です。」 と結論付けています。 確かに「真っ黒な詐欺業者」では無いものの、IMアカデミーに対して、私の視点では3つの課題(問題点)があると思います。 MLM(特定商取引)なのか? 金融商品取引法からの観点 トレードの学校としての内容と質はどうなのか? 既に本稿記事にても、以上の3点について解説がされていますが、私からも監修させていただきます。 ①MLM(特定商取引)なのか? 日本に営業拠点が無い、マルチ(ネットワーク)形態は明らかです。 商品(サービス)の実態はありますから、ねずみ講ではありませんが、特定商取引法の対象になります。 特定商取引法では「集客・勧誘」の際には必ず事前に以下の点を明示することが義務付けられています。 統括者や勧誘者、または連鎖販売業を行う者の氏名 特定負担が発生するMLM(連鎖販売取引)への勧誘が目的であること 商品またはサービスの種類 私は全国各地にある、IMアカデミーの営業現場に潜入しているのですが、恐ろしいくらい、この事前告知義務がなされていないところばかりでした。 販売元からの、営業モラルやルールなどの徹底が全くされていない感じでした。 ②金融商品取引法からの観点 IMアカデミーが提供しているサービスは、トレードにおける技術の向上のための学校ということですが、同社が前面に出してる“売り”は、同社所属のプロトレーダーの生トレードが見れるというもの。 勝率が70%~80%が無ければ、同社の公認トレーダーにはなれず、この勝率を下回ればクビになるらしいです。会員(顧客)は、このプロトレーダーの通り真似てトレードすれば、同じように勝てるというものです。 しかしながら、実際にこれだけの勝率で勝てたという実績は聞いたことがありません。 このように具体定な売り買いの情報を、対価をもらって提供するには、金融庁に金融商品取引法における「投資助言業」の登録が義務付けられています。 しかしながら、同社は日本国内に活動拠点を持っておらず、無登録業者ということになります。 これは、もうグレーどころか、真っ黒です… このことを指摘すると、 アメリカの会社だから、日本の法律は適用されないんです これは弁護士にも確認済みですから、問題ありません。 との回答でした。 正直な話、弁護士がこのような回答をすることは考えられません。もう“嘘の説明”の部類です。 「海外(アメリカ)の会社だったら、日本でなんでもやっていい」なんてことあるわけないですし、明らかな違法行為です。 そして、投資助言業に関する登録が必要なのにもかかわらず、無登録で投資助言業を行った場合、「五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金」に課される可能性があります。 重要な点として、この処罰の対象はグループリーダーだけではありません。 顧客を紹介することで紹介料がもらえる「IBO契約」に月々16.71ドルを払ってる人がいますが、これは代理店契約ですから立派なビジネス行為に該当します。。 「紹介するだけなら…」というような軽い気持ちでやってると、個人でも大きな代償を負うことになりますので注意が必要です。 ③トレードの学校としての内容と質はどうなのか? これについては下記の記事にて詳しく監修したいと思います。
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FXはメンタルコントロールが全て!?鍛え方をプロが徹底解説
FXではメンタルに関して次のように意見が分かれます。 FXメンタル2つの意見 ✔「FXにメンタルなんかいらない。確かな手法があれば十分だ。」 ✔「FXではメンタルコントロールが何よりも重要だ。」 あなたはどちらが正しいと思いますか? 結論から先に申し上げますと、FXではメンタルを適切にコントロールできないと、長く勝ち続けることはできません。 確かにトレード手法も大事です。しかしどんなに優れたトレード手法であろうと、メンタルをコントロールできない限りは、その手法は意味をなしません。 ここではFXにおけるメンタルの重要性と、メンタルの鍛え方やメンタルダメージの軽減法についてプロが徹底解説していきます。ぜひ最後までお付き合いください。 動画での解説はコチラ https://youtu.be/K4eyC6pmupI FXではメンタルコントロールが手法よりも重要な理由 FXでメンタルが重要なのは、常に損失と隣合わせだからです。 FXの世界ではプロトレーダーでさえ、勝率は5割未満というケースが多いです。 つまり、プロといえど半分以上のトレードを損切りで終えることになります。 私に至っては勝率は40%くらいです。それでも、適切なリスク・リワード設定ができていれば、トータルではプラス(勝ち)になるんです。 FXで勝てないトレーダーの多くは、目の前で自分の大切なお金が失われていくことに耐えられません。 恐怖・不安・焦り・イライラ・後悔、といった負の感情が一気に押し寄せ、冷静さが奪われるのは典型的な例と言えます。 冷静さを欠いたトレーダーはどうなるかというと、トレードルールを破ったり、根拠のないトレードをしてみたり、損切りができなくなるというわけです。 このようなメンタルが崩壊寸前の状態では、感情が先行し、決められたルール通りに行動できなくなるためトレード手法は意味をなしません。 もちろん、トレード手法は大切です。FXはメンタルのみで勝てるものではありません。 しかし順番としましては、まずはメンタルありき。 FXでは損失や含み損に耐えうるメンタルを持ち合わせていないことには、トレード手法を使いこなすことはできないのです。 FXで勝つためのメンタルの鍛え方 FXでは「メンタルの強化」=「勝つ」ことに直接つながります。そしてメンタルは誰もが強化できるものです。 ここからはFXで勝つためのメンタルの鍛え方について詳しく解説していきます。 FXの最高のメンタルトレーニングはルールに従うこと トレードルールを作るのは、FXをやる上では当然のことです。 エントリーや損切り、ポジションサイズや資金管理等にルールがないと感覚のみのギャンブルトレードを繰り返すことになります。 まずはトレードルールを作りましょう。 そしてメンタルを鍛えるために重要なのが、自分が作ったルールを愚直に守り続けることです。 ルールに従って出た損失であれば自分でも納得ができ、次のトレードにフラットな気持ちで臨むことができます。 相場の値動きはコントロールできるものではありません。しかし、自分の行動はコントロールできるものです。 つまり、自分の作ったルールに従うことによって、損失や含み損にも動じないメンタルが自然と作られていくのです。 猪首顧問からのアドバイス 相場の値動きはコントロールできない…そんなこと言われなくてもわかってるよ! という声が聞こえて来そうですが、落ち着いて聞いてください。 例えばトレードにおいて… 「もうこれ以上は下がってくれるな!」「ここからは下がるはずだ、とか、これ以上上がるな!」 というような、感情が前面に出た「期待感」で無駄な神頼みをしていませんか? わかってる(知っている)ということと、できる(実行)ということは、別物だと理解する必要があるのです。 トレードルールに従うというのは、 相場がどのように動いても決められたルールに則り、粛々に淡々とトレードを行うという事です。 含み益になっても含み損になっても、感情を揺さぶられることなく、機械的にアクションを起こせるようにならなければいけません。 FXでは損切り慣れることがメンタル強化になる 損切りを躊躇なく行えることはFXではとても大切なことです。 前述したように、FXではプロのトレーダーでも4割のトレードが損失になります。 つまり、FXをやる上で損切りは必ずあるものなのです。 その必ず存在するものに対してネガティブな感情を抱いていてはいつまでもメンタルは強化されません。 たしかに損失を確定させる行為には痛みを伴います。 しかし、損切りしないことにはいつまで経っても新たなトレードに向かうことはできません。 損切りはいわば仕切り直しをするためのもの。 損切りという行為をポジティブに捉え、迷いなく行えるようになれば自ずとメンタルが強化されるのです。 猪首顧問からのアドバイス FXの初心者は、 利食ったトレード=良いトレード損切りのトレード=悪いトレード と考えがちですが…これは間違いです。 トレードと言うのは、勝ったり負けたりの繰り返しです。 プロであっても、その勝率はせいぜい50%程度のものです。 だから、利食ったトレードも、損切りしたトレードも、どちらも単なるトレードにおける結果でしかなく、トレード結果に対して、良いトレードも悪いトレードも無いのです。 悪いトレードがあるとしたら、「損小利大」ができていないトレードです。 まずはこの大前提になる考え方を、しっかり身に着けましょう。 FXのメンタル強化に知っておきたい「プロスペクト理論」 プロスペクト理論とは「人は得する喜びよりも、損する痛みを避ける」とした、人間の行動心理を表したものです。 このプロスペクト理論を知っているか知らないかで、メンタルコントロールに大きな影響が出てきます。 例えば次のような選択肢があった場合、あなたはどちらを選ぶでしょうか? 質問① どちらか選んでください。 A: 100万円が無条件でもらえる B: コインを投げ、表が出たら200万円がもらえるが、裏であったらもらえない。 質問② あなたに200万円の借金があったとします。そのとき、以下の二つの選択肢が与えられました。どちらか選んでください。 A: 無条件で借金100万円が減る B:コインを投げ、表が出たら借金が全額免除されるが、裏が出たら借金はそのままである。 この2つの質問で、多くの人は質問①ではAを選択し、質問②ではBを選択します。 実は2つの質問の「期待値」はともに100万円です。 それにも関わらず多くの人は目の前に利益が転がっていると、利益が手に入らないことを恐れてリスクを回避しようとし、損失が目の前にあると損失そのものを回避しようとします。 つまり、人は得をすることよりも、損をすることのほうに敏感に反応してしまうのです。 これをFXに置き換えると「損失を可能な限り先延ばしにして、利益を可能な限り速く確定する」という行動になります。 自分のトレードルールや損切りポイントがあるのにも関わらず、コツコツ確定してきた利益を先延ばしにして膨らんだ損失によって吹き飛ばしてしまう「コツコツドカン」がその典型的な例でしょう。 このようにプロスペクト理論は、人はお金が絡む意思決定の際には合理的な判断ができないということを示すものでもあります。 したがって、このプロスペクト理論の罠に陥らないためには、前述した「ルールに従う」「損切りに慣れる」ということを徹底して行う必要があるということです。 そこに余計な判断や感情は要りません。 そうすることによってプロスペクト理論に打ち勝ち、メンタルを自分でコントロールできるようになるのです。 FXでメンタルがやられるのを防ぐトレード日記の書き方 自身のトレードを記録しておくこと、つまりトレード日記を書くことはトレード技術の向上だけでなくメンタルの強化にもつながります。 一般的なトレード日記に必要な項目は以下のようなものです。 トレード日時 通貨ペア ロット(取引数量) トレード方向 エントリーポイント エントリーの根拠 利確と損切りの位置 トレードの反省 チャートの写真 トレード毎にこれらの項目を埋めていけば、後からデータとしてトレード技術の向上に役立たせることができます。 これにプラスして、メンタル強化のために自分の「感情」を記入するのがおすすめです。 「エントリーした時」「損切りになってしまった時」「利益を確定した時」、その時々の細かな感情を記入することによって、感情の起伏パターンの癖がわかるようになります。 パターンがわかればコントロールもしやすくなり、よっぽどのことがない限りメンタルをやられることはありません。 このように書き方次第でトレード日記はメンタル強化に役立つアイテムになります。 なお、詳しいトレード日記の書き方についてはこちらの記事でも解説しておりますので参考にしてみてください。 https://japan.wikifx.com/overseas-fx-trading-diary/ FXのメンタル管理におすすめの本 世の中にはFX関連の本が多数発行されており、メンタルを題材にしている本も非常に多くあります。 それだけFXにおけるメンタルの果たす役割は大きいということでしょう。 ちなみに、メンタルコントロールにおすすのFX関連の本は以下の5冊です。 「デイトレード」 「ゾーン 相場心理学入門」 「マーケットの魔術師」 「悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術」 「トレーダーの精神分析」 いずれもFXだけなく、投資全般について書かれた古典とも言うべき本で、FXトレーダーであれば一度は目を通しておきたい5冊です。 Amazonに飛べるようになってますのでよろしければチェックしてみてください。 中でも特におすすめなのは「デイトレード」です。 デイトレードの心構えを説いた本で、損切りの重要性についてあらためて学ぶことができます。 この5冊の他では、厳密にはFX以外のジャンルの本になるのですが、前述したプロスペクト理論の提唱者であるダニエル・カーネマンの本もおすすめです。 ダニエル・カーネマンはノーベル経済学賞を受賞した心理学者です。 「ファストアンドスロー」や「ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る」からはプロスペクト理論のようなFXにも役立つ行動経済学を学ぶことができます。 こちらもチェックしてみてください。 【厳禁】FXでこれをやったらメンタル崩壊の始まり FXでは損失や含み損がメンタルに大きく影響を及ぼすことは前述したとおりです。 そこでここからは、そうした損失や含み損を拡大させてしまうような、決してやってはいけない行動について見ていきます。 これをやったらメンタル崩壊まっしぐらですので気をつけましょう。 感情にまかせたトレード FXではいくら損失が出たとしても感情的になってしまってはいけません。 冷静さを失った時にありがちなのが「損失を取り返そう」と感情の赴くままにトレードしてしまうことです。 そのようなリベンジトレードでは、買いでダメなら売りというような根拠のないドテンのエントリーや、ギャンブル性の高いエントリーをしてしまいがち。 しかし、当然ながら勝てるはずもなく、さらに深みにはまりメンタル崩壊を引き起こすのです。 したがって、損失が出たときこそ冷静になり、トレードの量ではなく質にこだわりましょう。 感情にまかせたポジポジ病はメンタルを崩壊させるだけです。 ロット上げる これもリベンジトレードの一種になりますが、損失を取り返そうとむやみにロットを上げてはいけません。 投資の世界では「2%ルール」というものがあります。これは1回のトレードにおける損失を口座資金の2%までに抑えるというもの。 つまり、もし損切りになった場合の金額から逆算してポジションサイズを決めなくてはいけないということです。 ロットを上げてトレードすることは、それだけ損失のリスクも増すことを意味します。 むやみやたらとロット上げるのは自らメンタルに負荷をかけているようなものです。 メンタルが崩壊する要因になりますので、適切なポジションサイズでトレードを行うようにしましょう。 猪首顧問からのアドバイス リベンジトレードは元の金額に戻したいという気持ちだけでなく、「早く戻したい」という気持ちが生じることが多いと思います。 トレードと言うのは時間給で稼ぐものではありません。 然るべくタイミングでポジションを持つことによって、収益の可能性が生じるのがトレードです。 そして、その然るべくタイミングと言うのは、のべつ幕なくやってくるものではありません。 「その時を待つ」というのもトレードだと認識してください。 間違っても「昨日の損を今日中に取り返そう」だなんて発想は絶対に持たないように。 リスクリワードを正しく設定して、優位性のあるトレードを繰り返せば、必ず挽回できますから。 ポジション塩漬け 損切りできずに含み損を抱え続ける「塩漬け」をすることは、損失を先送りするというプロスペクト理論に支配されている状態です。 それまでに重ねてきた利益を吹っ飛ばす、コツコツドカンが起きてしまうのも安易にポジションを塩漬けしてしまうから。 たしかに含み損に耐え続ければプラスに転ずることもあります。 しかし多くの場合、強制的に相場から退場させられるほどの損失を被るのが現実です。 問題を先送りしても損失が拡大しメンタルが崩壊に向かうだけ。 何度も言いますが、損切りはしっかりと行うようにしましょう。 聖杯探し FXにおける聖杯探しとは、必ず勝てる特別な手法を延々と探し続けることです。 もちろん、必ず勝てる手法などというのは存在しません。 そのような聖杯があるとしたら、このインターネット時代ではすぐに拡散されていることでしょう。 トレードというのはある意味ひとつのスキルです。 自ら考え、仮説・検証を繰り返さないことには磨かれるものではありません。 その過程を飛ばして必勝法を探すというのは、思考が停止し何かに依存しようとしている状態です。 そのような状態ではひとつの損切りや含み損ですぐにメンタルが崩壊してもおかしくはありません。 思考停止の依存状態では、メンタルももろいものになってしまうのです。 海外FXの高レバレッジトレード 日本のFX業者では法律によりレバレッジが25倍と定められていますが、国内の金融商品取引業の登録を受けていない海外のFX業者そうではありません。 海外FX業者の中には1,000倍を超えるレバレッジのところも見受けられます。 そのような高レバレッジは、一見魅力的に映りますが諸刃の剣です。 少ない資金で大きなサイズのトレードができるということは、その分損失額も大きくなるということ。 もちろん大きな利益を狙うこともできるでしょう。 しかしFXに損切りはつきものだということを忘れてはいけません。 海外FXの高レバレッジトレードでは、ひとつの損切りでメンタルが崩壊してしまうということが起こり得るのです。 また、SNS等で度々話題になりますが、海外FX業者には出金拒否などのネガティブな噂が常につきまといます。 もし本当にそのようなことがあれば、メンタル崩壊どころではないでしょう。 信頼性という意味でも、メンタルの安定という意味でも日本のFX会社で堅実にトレードすることをおすすめします。 https://japan.wikifx.com/overseas-forex-strike-it-rich/ FXで大負けした時のメンタルダメージ軽減法 FXでは連敗や大損してしまった際にメンタルがやられることが多々あります。 そんな場合のメンタルダメージ軽減法についてまとめてみました。 ロットを下げる 連敗や大負けの後は、いつもよりロットを下げてトレードすることをおすすめします。 ポジションサイズを下げるだけで、メンタルにかかる負荷は大幅に軽減されます。 あるいは一旦デモトレードに戻って練習するというのもいいでしょう。 要するに、資金を失うリスクを抑えればメンタルダメージも軽減されるということです。 トレード日記を見直す FXで大負けしてメンタルがやられている時というのは、自分ことが見えなくなっている状態です。 無意識のうちに自分の悪い癖が出ている場合がほとんどですので、そんな時はトレード日記を見直してみましょう。 自分の悪い癖や、負けパターンを確認することで、負けトレードを冷静に分析できるようになり、メンタルダメージが軽減されます。 FX仲間をつくる トレードは孤独との戦いでもあります。 たとえ家族がいたとしても、FXのことは話しづらいものです。ましてや損失に関してならなおさらでしょう。 そうした時に力になってくれるのがFX仲間です。 同じFXをやる者同士、損切りになったトレードや、利益確定に失敗してしまったトレードなど、失敗を共有することによってメンタルのダメージは大幅に軽減されます。 もし身近にFXをやっている人がいなければ、コミュニティに入るのもおすすめです。 SNS等でのつながりだけでも、メンタルダメージは大幅に軽減されます。 トレードの情報発信する ブログやTwitterなどのSNSで情報発信することもメンタルダメージ軽減にはおすすめの方法です。 どんなに大負けした場合でも、それを発信することによって辛い経験もひとつのネタになり、コンテンツになります。 負けトレードも、受け取る人にとっては格好の学習材料になるということです。 ネガティブな感情を溜め込んでおくより発信することによって気分が晴れるでしょうし、人の役に立てるということで一石二鳥の方法になります。 トレードから一旦離れる どうしてもメンタルダメージが回復しない場合は、思い切ってトレードから離れてみることをおすすめします。 チャートも一切見てはいけません。もちろんデモトレードもやらないようにしましょう。 完全にFXから離れ、トレードのことを一切考えないようにしてください。 相場の世界では「休むも相場」という格言があるように、無理にトレードしても良い結果は出ません。 休むことが結果として、勝ちにつながっていくのです。 まとめ ここまで見てきて、FXではメンタルが非常に重要な要素であることがおわかりいただけたかと思います。 FXで勝てるようになるにはまずはメンタルを鍛えましょう。 ただメンタルを鍛える上で難しいのが、デモトレードではなかなかメンタルは鍛えられないということです。 やはり実際のお金が動くリアルトレードでしかメンタルを鍛えることはできません。 こつこつ積み重ねていくしかないということです。 ぜひここでご紹介したメンタルの鍛え方を地道に実践してみてください。 もちろん、メンタル崩壊につながるような行動はしてはいけませんよ。 毎日の積み重ねが強いメンタルを生み、勝てるFXトレーダーを生みます。 勝ち組トレーダー目指して、まずはメンタルを鍛えていきましょう。 猪首顧問のFXコラム:勝ち組になるためには「負け慣れ」を身に付けよ トレードを続けてると、連敗という場面はときに発生するものです。 1年を通せば、3連敗とか、5連敗なんて、何回か遭遇するもの… 確率的には早々起こるものでは無いです。 例えば5連敗が起こる確率というのは… 50%×50%×50%×50%×50%=3.12% 100回トレードやって、3回あるか無いかくらいの小さなもんです。でも、起こるときは起るんですよね。 ただ、その滅多に来ない5連敗に遭遇したとき、平常心でトレードを続けられるか?そのためのメンタルコントロールなのです。 これができるようになるためには、理屈で分かってるだけではダメなんです。 とにかくトレード数をこなして、経験数を増やして、負け慣れ(損切り慣れ)をすることが重要です。 何の世界でも、練習をたくさんやった人の方が、たくさん経験した人の方が、上手になるのは当たり前ですよね。 例えば、100回トレードをやって、50勝50敗(勝率5割)だったとしても、リスクリワードの設定が間違っていなければ、そんなに大負けしません。それどころか勝率が50%未満でも、トータルでは勝っているはずです。 あと、金額慣れも必要です。 まだ経験が浅いからとか、練習中だからと言うことで、控えめすぎる金額やデモ取引だと、ゲーム(お遊び)の延長になってしまい、本当の技術「負け慣れ」が身につきません。 お遊びで養った感覚は、お遊び場でしか機能しないのです。 特定の金額を言うのは難しいのですが、やはり真剣になれる金額、例えば「このお金が無くなったら痛いな・・・・」なくらいの金額でやるのが、上達への早道かと思います。(だからと言って生活に必要な資金を使ってまではダメですよ) 上記を経て、損切り慣れの感覚が身についてきたころには、トレードの結果に一喜一憂しないメンタルが出来上がっています。 この領域まで来れれば、あなたは既に勝ち組に入っています!
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FXのアノマリーとは?効果的な活用法も解説|検証結果アリ
FXやその他投資関連の書籍などを読んでいると「アノマリー」というものを目にすることもあると思います。 「FXのアノマリーってどんなものがあるの? FXのアノマリーは本当に信憑性があるの? この記事を読んでいる方はきっとこのように考えていることでしょう。 そこで今回はFXのアノマリーについて徹底解説していこうと思います。 アノマリーが本当に信憑性があるのか検証もしているので、ぜひ参考にしてくださいね。 FXのアノマリーとは アノマリーという言葉は、「一定の法則・理論に基づいても説明できない事象・物体」という意味を指します。 FXにおいてもアノマリーがあり、なぜそのように動くのかを論理的に解説することはできないが、過去の傾向からそのように動きやすいという法則が存在しているのです。 アノマリーを理解し、自分のトレード手法に組み込んでいくことなど、トレード判断の参考にしている方も多く存在します。 FXのアノマリー 一覧 今回ご紹介するアノマリーを一覧にしてまとめています。 気になるものだけでもいいので、ぜひ参考にしてみてくださいね。 年間でのアノマリー一覧 月アノマリーの内容1月1月にドル円が下落(月足が陰線)したらその年は下降相場に1月にドル円が上昇(月足が陽線)したらその年は上昇相場に2月ドル円が円高(下落)傾向になりやすい3月ドル円は下落傾向になりやすい4月円安方向になりやすい5月株が売られるのでドル円も影響して円高になる傾向がある6月夏休みに入るファンドが多くなり、市場参加者が減るので市場の動きが少なくなる7月夏のボーナスかつバカンス前でアメリカの人が株を買いやすくなる時期のため、株価が上昇しやすいドル円が上昇しやすい8月日本の夏休み・お盆・海外のバケーションが重なり、市場参加者が減り、値動きが鈍くなりやすいアメリカ国債の利払いが行われる時期でもあり、円高になりやすい9月9月は大相場を形成しやすい日本企業の中間決算に向けたリパトリが始まり、ドル円は下落傾向となる10月相場は10月に底をつけやすい過去の歴史的な大暴落もこの月によく起こっている11月相場は月末にかけて反転する可能性が高い12月ドルが買われドル高になりやすいクリスマス自は各国の株式市場が休場なので動きが鈍くなる1月効果(その年一年の動きが決まる)を期待して、クリスマス後に買いを入れてくる動きもある 月次でのアノマリー一覧 アノマリー名称アノマリー内容ゴトー日(5の倍数の日付)ゴトー日(5の倍数の日付)に円安になる傾向がある米国雇用統計発表(毎月第一金曜日の22:30)米国雇用統計の結果が良いとドル高傾向になる米国雇用統計の結果が悪いとドル安傾向になるロンドンフィキシング(月末の24:00〜25:00)欧州時間で16:00〜のポンドドルやユーロドルの方向についていくと、夜中のロンドンフィキシングは同じ方向に動きやすい 曜日・時間でのアノマリー一覧 アノマリー名称アノマリー内容水曜日のスワップ金利水曜日の深夜から木曜日の早朝に向けて金利の低い日本円が売られ、金利の高い通貨(主に資源国通貨)が買われる傾向が強くなる月曜日の早朝(7:00〜8:00)の窓埋め月曜日の朝に生まれたギャップが閉じられる傾向にある FXの年間での代表的なアノマリー それでは、FXの年間での代表的なアノマリーを見ていきましょう。 FXでは月毎のアノマリーとして以下のようなものが存在します。 FXの年間での代表的なアノマリー 1月のアノマリー(ジャニュアリーエフェクト) 2月のアノマリー(節分天井・彼岸底) 3月のアノマリー(日本企業の決算) 4月のアノマリー(新年度) 5月のアノマリー(セル・イン・メイ) 6月のアノマリー(ファンドの夏休み) 7月のアノマリー(サマーラリー) 8月のアノマリー(夏枯れ相場) 9月のアノマリー(彼岸底) 10月のアノマリー(10月効果・ハロウィン) 11月のアノマリー(休暇前調整) 12月のアノマリー(クリスマス・年末・欧米決算) それぞれ順番に詳しく見ていきましょう。 1月のアノマリー(ジャニュアリーエフェクト) 1月のアノマリー(ジャニュアリーエフェクト)概要 1月にドル円が下落(月足が陰線)したらその年は下降相場に 1月にドル円が上昇(月足が陽線)したらその年は上昇相場に 米ドル円において1月で出た方向感が1年の相場大きく影響していると言われています。 1月にドル円が下落(月足が陰線)したらその年は下降相場に、逆に1月にドル円が上昇(月足が陽線)したらその年は上昇相場になるということです。 2月のアノマリー(節分天井・彼岸底) 2月のアノマリー(節分天井・彼岸底)概要 ドル円が円高(下落)傾向になりやすい 2月のアノマリーは、節分天井、彼岸底と言われています。 米国債の償還や利払いがあるため、ドルを円に帰る動きが活発化し円高傾向になりやすいのです。 また、ヘッジファンドの決算に関連した45日ルールなどにより、ポジション解消に向けた動きも影響しています。 2月は特に月初めから月末にかけての下落傾向が顕著に現れると言われています。 3月のアノマリー(日本企業の決算) 3月のアノマリー(日本企業の決算)概要 ドル円は下落傾向になりやすい 3月は日本の決算期にあたり、リパトリエーション(リパトリ)を行うため保有外貨を円に換える動きが多くみられます。 そのため、3月は円高傾向になりやすいと言われています。 4月のアノマリー(新年度) 4月のアノマリー(新年度)概要 円安方向になりやすい 3月の決算時に外貨を円に交換する動きが多くなったあと、新年度に変わり、新たな外貨の仕入れのために円を売りやすくなります。 資金流動が盛んになる時期であり、為替が大きく動く月ともいわれています。 5月のアノマリー(セル・イン・メイ) 5月のアノマリー(セル・イン・メイ)概要 株が売られるのでドル円も影響して円高になる傾向がある 5月の「SELL IN MAY」というアノマリーは世界的に有名なものです。 「SELL IN MAY」とは「Sell in May and go away; don't come back until St Leger day」を省略した名称です。 日本語に翻訳すると「5月には全てを売って、Leger day(9月第2土曜日)まで相場に戻って来るな」という意味になります。 5月は株が売られやすく、それい影響され円高傾向になりやすいと言われています。 6月のアノマリー(ファンドの夏休み) 6月のアノマリー(ファンドの夏休み)概要 夏休みに入るファンドが多くなり、市場参加者が減るので市場の動きが少なくなる 6月は夏休みに入るファンドが徐々に増え出し、市場の動きが落ち着いてきます。 7月のアノマリー(サマーラリー) 7月のアノマリー(サマーラリー)概要 夏のボーナスかつバカンス前でアメリカの人が株を買いやすくなる時期のため、株価が上昇しやすい ドル円が上昇しやすい 7月になると夏のボーナスでバカンス前でアメリカの人が株を買いやすくなります。 それに伴い、株価が上昇し、影響されたドル円相場も上昇しやすいといわれています。 8月のアノマリー(夏枯れ相場) 8月のアノマリー(夏枯れ相場)概要 日本の夏休み・お盆・海外のバケーションが重なり、市場参加者が減り、値動きが鈍くなりやすい アメリカ国債の利払いが行われる時期でもあり、円高になりやすい 8月になると、日本の夏休み・お盆と海外のバケーションが重なることで、市場参加者がかなり減ります。 特にお盆休みのある日本のマーケットは実需を中心に売り相場となり、アメリカ国債の利払いが行われる時期でもあることから、円高になりやすい傾向にあります。 9月のアノマリー(彼岸底) 9月のアノマリー(彼岸底)概要 9月は大相場を形成しやすい 日本企業の中間決算に向けたリパトリが始まり、ドル円は下落傾向となる 9月は休み明けで市場参加者が帰ってくる月です。 セル・イン・メイの「9月まで戻ってくるな」という言葉からもみて取れるように、9月まで下落傾向にあると言われています。 日本企業の中間決算に向けたリパトリが始まることもドル円の下落傾向に影響を及ぼしています。 10月のアノマリー(10月効果・ハロウィン) 10月のアノマリー(10月効果・ハロウィン)概要 相場は10月に底をつけやすい 過去の歴史的な大暴落もこの月によく起こっている 10月は、アメリカで広まっている「10月効果」と呼ばれるアノマリーがあります。 株価が底を付けやすく、時に大暴落する可能性もあるのです。 ドル円も株価の影響を受け、10月には底をつけやすいとされています。 11月のアノマリー(休暇前調整) 11月のアノマリー(休暇前調整)概要 相場は月末にかけて反転する可能性が高い 11月は9月から続きたトレンドの調整局面とされています。 月の後半にあるアメリカの連休の影響もあって値動きが鈍くなるとも言われています。 12月のアノマリー(クリスマス・年末・欧米決算) 12月のアノマリー(クリスマス・年末・欧米決算)概要 ドルが買われドル高になりやすい クリスマスは各国の株式市場が休場なので動きが鈍くなる 1月効果(その年一年の動きが決まる)を期待して、クリスマス後に買いを入れてくる動きもある 12月は欧米の決算時期です。 日本の決算時期には円が多く買われたのと同様に、アメリカの決算時期にはドルが多く買われドル高になりやすいとされています。 また、12月後半のクリスマスは各国の株式市場が休場なので動きが鈍くなります。 1月効果(その年一年の動きが決まる)を期待して、クリスマス後に買いを入れてくる動きもあるとも言われています。 FXの月次での代表的なアノマリー 次に、FXの月次での代表的なアノマリーを見ていきましょう。 FXの月次での代表的なアノマリー ゴトー日(5の倍数の日付) 米国雇用統計発表(毎月第一金曜日の22:30) ロンドンフィキシング(月末の24:00〜25:00) こちらも順番に詳しく見ていきましょう。 ゴトー日(5の倍数の日付) ゴトー日(5の倍数の日付)概要 ゴトー日(5の倍数の日付)に円安になる傾向がある ゴトー日(5の倍数の日付)は日本特有のアノマリーで、5や10がつく日には円安になる傾向にあります。 日本の輸入企業では、取引先への支払いをドル建て決済する場合が多いのですが、その決済日がゴトー日となっているのです。 ドル建て決済が増えることで、金融機関のドルが少なくなり、ドル高円安傾向になりやすいと言われています。 米国雇用統計発表(毎月第一金曜日の22:30) 米国雇用統計発表(毎月第一金曜日の22:30)の概要 米国雇用統計の結果が良いとドル高傾向になる 米国雇用統計の結果が悪いとドル安傾向になる 米国雇用統計とは、アメリカの雇用の情勢(失業している人数や就業している人数など)を調査した統計です。 最も重要な経済指標の一つとされており、毎月第一金曜日の22:30に発表されます。 発表される指標は10項目あるのですが、「失業率」「非農業部門雇用者数」「平均時給」の3つが特に注目されている指標です。 これらの指標がいいとドル高になり、逆にこれらの指標が悪いとドル安傾向になると言われています。 ロンドンフィキシング(月末の24:00〜25:00) ロンドンフィキシング(月末の24:00〜25:00)の概要 欧州時間で16:00〜のポンドドルやユーロドルの方向についていくと、夜中のロンドンフィキシングは同じ方向に動きやすい ロンドンフィキシングとは、ロンドン市場の値決め(フィキシング)のことです。 ここでの値決め(フィキシング)とは金の取引価格決定のことをさしており、 ロンドン時間の午後4時(夏時間は午後3時)、日本時間の午前1時(夏時間は午前0時)に行われます。 この時間帯は注文が盛んに行われ、 金は主にドル建てで取引されることから、外国為替相場にも影響を与えるとされています。 FXの曜日・時間での代表的なアノマリー それでは次に、FXの曜日・時間での代表的なアノマリーを見ていきましょう。 FXの曜日・時間での代表的なアノマリー 水曜日のスワップ金利 月曜日の早朝(7:00〜8:00)の窓埋め こちらもそれぞれ順番に詳しく見ていきましょう。 水曜日のスワップ金利 水曜日のスワップ金利概要 水曜日の深夜から木曜日の早朝に向けて金利の低い日本円が売られ、金利の高い通貨(主に資源国通貨)が買われる傾向が強くなる FX特有のアノマリーになりますが、水曜日の深夜から木曜日の早朝に向けて金利の低い日本円が売られ、金利の高い通貨(主に資源国通貨)が買われる傾向が強くなります。 FXでは土日に市場が開いていないため、土日分のスワップポイントが水曜日にまとめて付与されて仕組みになっています。 そのスワップ金利の付与される時間帯である水曜日の深夜から木曜日の早朝に向けて金利の高い通貨に買い注文が集まるというわけです。 月曜日の早朝(7:00〜8:00)の窓埋め 月曜日の早朝(7:00〜8:00)の窓埋め概要 月曜日の朝に生まれたギャップが閉じられる傾向にある こちらFXをやっていれば一度は耳にしたことがある「月曜日の窓埋め」です。 先述しましたが、FXでは土日が休場となっており、月曜日の朝にギャップができて始まることがあります。 このギャップを埋めることが「月曜日の窓埋め」です。 月曜日のこうした傾向もアノマリーとして広く知られています。 FXの代表的なアノマリー分析手法 それでは次に、FXの代表的なアノマリー分析手法について解説します。 FXの代表的なアノマリー分析手法 ウィンターブレイク スーパーボウル理論 花見ラリー それぞれ順番に解説していきます。 ウィンターブレイク ウィンターブレイクは1月の前半から中盤にかけて行うアノマリー手法です。 大口の投資家や機関投資家は、年末になると損失しているポジションを意図的に確定することで節税のための施策を行います。 そのため、「ポジションを年末に整理してから、新年になって新しくトレードをスタート」という流れ生じやすいのです。 毎年必ず起こる現象というわけではありませんが、相場は上昇しやすい傾向にあり、うまく相場間を捉えられれば利益を伸ばすことができるでしょう。 スーパーボウル理論 スーパーボウルとはアメリカで行われるスポーツの一大イベントのことで、スパーボールの勝敗を利用するアノマリー手法です。 ナショナルカンファレンスが勝利したときには米国株式が上昇し、アメリカンカンファレンスが勝利したときには米国株式が下落といった内容のアノマリーになります。 スポーツ好きでスーパーボールを毎年観戦しているという方は、一度取り入れてみたらおもしろい手法かと思います。 花見ラリー 花御ラリーは、3月中旬から4月上旬お花見シーズンのアノマリー手法になります。 日本特有のアノマリー手法で、お花見シーズンには「各企業の決算発表」や「配当確定の時期」と重なるということで、相場が上昇しやすい傾向にあります。 もちろん条件によっては必ずしも上昇するとは限りませんが、うまく上昇の気配を察知することができれば、いつもよりも大きな利幅が取れるかもしれません。 FXのアノマリーを実際に検証してみた ここまでFXのアノマリーについて見ていきましたが、果たしてどれほど信憑性のあるものなのでしょうか? 過去10年間のデータを下に、FXの年間での代表的なアノマリーを実際に検証してみました。 検証結果は以下の通りです。 月的中率1月10%2月50%3月10%4月20%5月60%6月30%7月30%8月40%9月20%10月50%11月40% 12月は複数の要素が絡んでいるため除外しましたが、1月〜11月までを検証してみると、ほとんど傾向が見られません。 有名である5月のセル・イン・メイは60%とその傾向が見られましたが、その他は50%以下のとなっています。 アノマリーは参考程度に考えておこう いかがだったでしょうか? 今回はFXのアノマリーについて徹底解説していきました。 検証結果からもわかるようにアノマリーだけでトレードをするというのは根拠が不十分なように思えます。 相場は様々な要素が絡んだ上で変動しているため、アノマリーは参考程度に考えておくのがいいでしょう。 猪首顧問のFXコラム:アノマリーを参考にしても勝ったり負けたりするのがFX いかがだったでしょうか。本記事では、FXのトレードに直結するアノマリーの数々を紹介していきました。 そもそもアノマリー(anomaly)って初耳の方も多いのではないかと思います。 恥ずかしながら、私も「?」って感じでしたので、さっそく英辞典で調べてみました。 せっかくなので、アノマリーという言葉の語源を調べながら、その意味を掘り下げてみたいと思います。 FXにおけるアノマリーとは先人たちの経験則であり、格言でもある アノマリー(anomaly)直訳すると…… アノマリー(anomaly):変則、例外、異例、変態、例外的な人引用元:Weblio辞書 anomalyとは という意味だそうです。 「えっ?これってトレードと関係あるの?」って思ってしまいましたが、金融(トレード)の世界においては以下のような意味もあるそうです。 アノマリー(anomaly):理論的根拠があるわけではないが、よく当たる相場での経験則のこと。相場格言として伝えられているものが数多くある。一般的には、いわゆる法則や理論から合理的な説明ができない現象。引用元:大和証券 金融・証券用語解説 [アノマリー] アノマリーとは、相場の世界で信じられている「根拠のない経験則」であると同時に、偉大な先人たちが経験則から言い伝えてる「相場格言」でもあるのです。 であれば、私のように長くにわたってトレードに携わってる者の頭の中には、格言の数々が記憶として蓄積されています! 世に数多く存在して語り継がれてるアノマリーの数々を紹介していくときりがありませんが、私が知ってるアノマリーの中から、少しの事例をお話しします。 アノマリーその1:「風が吹けば桶屋が儲かる」 まず一つ目。これは、トレードには直結しませんが、あまりにも有名な一つです。 ある事によって、まったく無関係と思われるところに影響が出る。また、とてもあてにできそうもないことに期待をかける例えです。 強い風によって砂ぼこりがたつと、砂ぼこりが目に入ったために盲人がふえ、その人たちが三味線で生計を立てようとするため、三味線が多く必要になり、三味線の胴に張る猫の皮の需要も増え、そのために猫がへり、その結果、増えた鼠が桶をかじるので桶屋がもうかって喜ぶ。 いかがでしょうか。これって立派なアノマリーの1つと思いませんか? アノマリーその2:「麦わら帽子は冬に買え」 麦わら帽子は夏場は欲しいけど、冬場に欲しいと思う人はいません。 なので、冬場の需要が無い時の安価で買っておけば、夏場の需要が高まったときの高値で売れば儲かる。 マーケットのファンダメンタルを考えれば、これほど的を得た説明って無いですよね。 日本の相場格言は、このようにまるで隠語のような面白いものが存在してます。一見すると意味不明なように見える暗号のようですが、実際にはその意味は深く頷けるものです。 FXのアノマリーは未来が不確定な相場に対する“期待感”から生まれたものかもしれない 私はFXが日本に初登場する1998年からさかのぼること15年前の1983年(昭和58年)から、相場(トレード)業界に身を置いており、商品相場、先物相場、株式相場にどっぷり浸ってきたことから、外国為替相場に限らず、あらゆるマーケットで語り継がれている「アノマリー」に接してきた一人だと思います。 その観点から、あくまでも私なりの意見を述べさせていただきたいと思います。 世に出回っている、また昔から語り継がれてる、金融(トレード)の世界でのアノマリーを列挙すれば、それだけで1冊の(いや、それ以上)本が書けるくらいの量になると思います。 数多く存在するアノマリーの中には、ストーリー的に納得してしまうような奥深いものもあれば、「出かけるときは右足から」みたいな、単なるジンクスでしかないものまで。 未来の予測が困難な金融マーケットだからこそ、人々はわらをもすがる思いで、なんらかの法則、ルール、コツ、再現性…的なものを探し求めて来たのでしょう。 つまるところ、アノマリーと言うのは、未来が不確定なマーケットに関わってる人にとって、なんらかの期待とか可能性が欲しいという気持ちから生まれたものでは無いでしょうか? アノマリーを全否定するものでもありませんし、科学的な(統計的な)分析が万能なわけでもありません。 しかしながら、いずれの考え方によってアクションを起こしても、マーケットの世界ではいずれも、当たったりハズレたり…。 これが現実であり答えではないでしょうか。 結局、アノマリーも相場の未来を予測するツールにはなり切れません。 トレードの優位性にのみ固執せず、資金管理やメンタル管理など、総合的なトレードスキルを磨くことが勝ち組への近道と言えるでしょう。 ただ、アノマリーで語られている中には、トレードに携わるための「心得」や「戒め」として、大切なものは多いと思います。 心情的なものではありますが、これもトレードでは大事な要素だと思います
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FXの押し目とは?押し目買い・戻り売りのオススメ手法を解説
FXの押し目買いと戻り売りで大きな値幅を取り切るトレードができるようになりたい! 押し目と戻り目は何となく分かるけど、さらに押したり戻されたりしそうで不安……。 FXチャートを前に、苦戦しながらテクニカル分析をしている方も多いのではないでしょうか。 ところで、FXの押し目買い・戻り売りで勝つために大切なポイントを押さえていますか? この記事でわかること FXの押し目買い・戻り売りの概要と勝てるトレードの条件 FXの押し目買い・戻り売りに必要な分析方法について 成功するFXの押し目買い・戻り売りの具体的なエントリー方法 FXの裁量トレードで押し目買いと戻り売りをするときの重要なポイントを分かりやすく解説します。 時間の経過とともに廃れることのない手法ですので、せひ実際のトレードに役立ててください。 FXの押し目・戻り目とは FXの押し目とは、通貨ペアの価格が上昇している中で一時的に下がった局面のことで、その後に再度上昇に向かったときのみに使われる言葉です。 押し目となる理由は、利益確定やリスクオフなど外的要因を背景にした売りによるものですが、上昇トレンド中の押し目は絶好の買い場となります。 また、FXの戻り目は押し目をひっくり返して考えるだけです。通貨ペアの価格が下落している中で一時的に上がった局面を指しています。 FXの押し目買い・戻り売りについて ここからはFXの押し目買い・戻り売りの概要を解説します。「押し目と思ったところが実は押し目じゃなかった......」なんて事態を避けるためにも、順々に読み進めてくださいね。 FXの押し目買い・戻り売りのエントリーや拾い方 FXの押し目買い・戻り売りは、トレンドに合わせることで通用するトレード手法です。 押し目買いであれば上昇トレンドにおける一時的な下落で買い、戻り売りであれば下降トレンドにおける一時的な上昇で売ることになります。 仮に下降トレンドにおける一時的な反発で拾ってしまうとどうなるでしょうか。 下降トレンドで戻り売りが優勢にも関わらず安値①で押し目買いをした場合、そのままズルズルと下落に巻き込まれ、損切りしなかったときには瞬時に大きな含み損を抱えてしまいます。 FXの押し目買い・戻り売りのメリット FXの押し目買い・戻り売りのメリットを2つにまとめました。 トレンドフォローの初動エントリーで利益が伸びる 1つ目のメリットは、トレンドフォローの初動エントリーで利益を伸ばせることです。 トレンドが継続する※限りポジションを取った方向に値が伸び続けます。つまり順張りFXトレーダーは、トレンド方向に再度値動きが生まれる初動を捉えることが収益率を最大化する最良の方法です。 トレンドが継続するとは: ダウ理論の6つの基本原則の一つ「トレンドは転換の明白なシグナルが発生するまで継続する」が該当します。つまり、上昇トレンドであれば安値切上・高値更新、下降トレンドであれば高値切下・安値更新をしている間はトレンドが継続しています。 狙う利益幅に対する損失幅が狭くなる 2つ目のメリットは、狙う利益幅に対する損失幅が狭くなることです。 成功するFXトレーダーの大半はエントリー前から目安の利確値と損切値を定め、リスクリワードの良いトレードを積み重ねていきます。 例えば、上昇トレンドにおける押し目①で拾った場合と上昇途中②でロングしたときを比較すると、同じ安値に損切り設定した場合の損失幅の違いは一目瞭然ですね。 FXで値幅ある押し目買い・戻り売りを成功させるために、押し目と戻り目を見極めてエントリーすることが大切です。 FXの押し目買い・戻り売りのデメリット 続いてFXの押し目買い・戻り売りのデメリットを2つにまとめました。 エントリー直後の逆行で損切りが積み重なる可能性 1つ目のデメリットは、損切り値が適切でないとエントリー直後の逆行で損切りが積み重なる可能性があります。 押し目買い・戻り売りを狙うトレーダーは利益幅を伸ばす目的の他に、損失幅を狭くすることがあげられます。 それゆえ、テクニカル分析が甘い状態で変に狭い逆指値を設定すると、エントリー直後の逆行ですぐに刈られて損切り貧乏になってしまいます。 マルチタイムフレーム分析が必要で初心者には難しい 2つ目のデメリットは、マルチタイムフレーム分析が必要で初心者の方には難しいことです。 マルチタイムフレーム分析とは:上位足と下位足を総合的に分析してトレードの精度を上げる分析方法です。トレードの優位性が高いエントリーポイントを絞り込むことができ、勝率アップが期待できます。 FX初心者の方には大変難しく、裁量トレードに挫折する大きな原因でもあります。しかし、トレンドに合わせる順張りトレードで稼ぐためには必須の技術であることを忘れないようにしましょう。 参考記事:マルチタイムフレーム分析ってなに?使いこなせれば勝率アップ! FXの押し目買い・戻り売り成功の鍵はマルチタイムフレーム分析でトレンドを見極めることです。 FXの押し目買い・戻り売りの注意点 FXの押し目買い・戻り売りの注意点を3つご紹介します。 トレンドに沿った順張りで使う手法 1つ目の注意点は、トレンドに沿った順張りで使う手法であることです。 FXの押し目買いと戻り売りが機能するのは、トレンド方向に再度価格が継続して動き出すことが大前提です。 なぜならFXトレーダーの共通認識として、先述のダウ理論「トレンドは転換の明白なシグナルが発生するまで継続する」があります。それゆえ、上昇トレンドであれば安値切上げ高値更新することを想定し、その過程における一旦の押し目を拾っていくことになります。 高値掴みと底値売りによる含み損 2つ目の注意点は、高値掴みと底値売りによる含み損です。FXチャートは高値と安値を作りながら波打っています。 いくら上昇トレンドや下降トレンドが続いていても、必ず新たな安値や高値を作りにいくものです。 それゆえ順張りトレーダーはロング勢力の買い疲れやショート勢力の売り疲れが起きるポイントをテクニカル分析で見極めていく必要があります。たとえ損切りにならずとも、含み損は資金効率を悪くして心理面にも悪影響があるので避けたいものですね。 押し目待ちに押し目なし【相場格言】 3つ目の注意点は、相場格言「押し目待ちに押し目なし」です。 予測に反して対象通貨ペアの価格が上昇し続けてしまい、トレードや投資の好機を逃すことを指しています。 例えば2022年3月10日以降のドル円の急上昇、116円を上限とするレンジから解放された途端に130円まで駆け上りました。年に数回あるかも分からない本当に強い相場では、待ち姿勢でいては稼ぐ機会を丸ごと失う好例となりました。 猪首顧問からのアドバイス 強いトレンドが発生しているときほど、押し目や戻りを付けにくいのも事実です。 ひたすら押し目を待っていて、結果エントリーができないまま上げを眺めている…なんてことも 下げトレンドからの転換で上げトレンドに変化した後の第1エントリーは、下げ途上の高値切り下げ・安値更新から、直近高値を上抜いたタイミングが狙い目です。 一見高値掴みに見えるかもしれませんが、エントリーの機会を逃さないためには、このポイントで買いエントリーしてみるしかありません。 ここで、本来持とうと思っているポジション数を一度で全て買うのではなく、2分の1もしくは3分の1くらいの買いポジションを持ってみるというのが重要です。 その後上手く上げの流れに乗れたことを確認できたら、そこから押し目が発生したタイミングで、残りの2分の1、3分の2をエントリーするくらいの分割売買がオススメです。 これなら大きな上げ相場でエントリーの機会を失うことはありませんし、仮にそれが高値掴みになったとしても、損失は2分の1か、3分の1に抑えることができます。 FXの押し目買い・戻り売りで勝てないトレーダーの共通点 FXの押し目買いと戻り売りが「分からない」「待てない」「難しい」と悩んでいる方もいるでしょう。勝てないトレーダーの共通点は「マルチタイムフレーム分析ができていない」に尽きると言って過言ではありません。 FXの押し目買いと戻り売りはトレンドをフォローする順張りで使う手法だとお伝えしました。しかし、異なる時間足を分析して最適なエントリーポイントを見極めることは大変むずかしいことです。 ここからは実践できる押し目買い・戻り売りを解説するので、少しでも順張りトレードのパフォーマンス向上に役立ててください。よろしければ「マルチタイムフレーム分析ってなに?使いこなせれば勝率アップ!」も合わせて参考にしてください。 FX押し目買い・戻り売りで勝てるポイントの判断方法 ここからはチャートを用いて実践的な内容を解説していきます。FXの押し目買い・戻り売りで勝てるポイントの判断方法は、マルチタイムフレーム分析で伸びやすい価格帯を明確にすることです。この価格帯には2つのポイントがあります。 長い時間足の押し目・戻り目である 長い時間足の反対勢力が存在しない FXの順張り裁量トレーダーは、この2つをハッキリさせるためにテクニカル分析をしています。 長い時間足の押し目・戻り目を見極める 1つ目のポイントは、長い時間足の押し目・戻り目を見極めることです。 シンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 押し目買いをしてからレートが大きく伸びるためには、エントリー後により多くの買い注文を必要とします。注文には新規・追加・損切りしかないので、3つの注文が重なるポイントを分析すれば良いわけです。 どうやって3つの注文が重なるポイントが分かるの? これこそがマルチタイムフレーム分析です!15分足・1時間足・4時間足・日足と異なる時間足を分析する中で、エントリーに使用する時間足が異なるトレーダーが買いたいと思う価格が合致したら最高にレートが伸びるポイントになります。 もっと具体的に教えて! それこそが長い時間足の押し目・戻り目の見極めです。ドル円の日足を用いて解説しますね。 ドル円の日足は安値①をつける前に高値を更新しており、レートが安値①近辺にあるときは押し目を作って上昇トレンドへ転換することを考える場面です。 日足ベースで押し目から反転上昇したのを確認してロングをしても遅いですよね。なので、4時間足以下を分析することになります。 ドル円の4時間足を見ると随分景色が変わりますね。 日足よりも下げ止まる印象が強くなったのではないでしょうか。理由は日足が①を安値にして上昇トレンドに転じるかを見極めていく場面において、4時間足が安値②の前に高値を作っています。さらには②の安値を左に延長すると、過去の安値と直近の売買が交錯した価格帯(支持帯)を支えにして反転上昇に向かうことを想定しやすくなります。日足で押し目買いが入りやすい水準において、4時間足でも拾っていける価格帯であることが分かりますね。続いて1時間足を見てみましょう。 ドル円の1時間足は4時間足の安値②で明確なダブルボトムを作っています。日足や4時間足よりもさらに下げ止まる印象を強く受けるのではないでしょうか。 ここで各時間足をエントリーに使うトレーダーの心理を想像してみましょう。 日足トレーダー:今は上昇トレンドへ転換する目前、押し目になりそうだから買いたい4時間足トレーダー:今は上昇トレンドへ転換する目前、押し目になりそうだから買いたい1時間足トレーダー:今は…… 一番長い時間足の日足で上昇トレンドに転換しそうな局面だからこそ、みんな同じことを考えるのです。そして1時間足の高値③においては、次の3つの注文が集中することを想定できます。 ・1時間足高値③ブレイクアウトによる新規の買い注文・安値①、②で押し目買いをした買い勢力による高値③ブレイクアウトでの追加注文・売り勢力の損切り注文 FXの押し目買い・戻り売りで実際に稼ぐためにも、3つの注文の重なりを意識すると良いですね。 これは4時間足以下までブレイクダウンしたときに見えてくるものなので、頭の片隅に置いておいていただけたらなと思います。 さらには長い時間足のトレンドは短い足のトレンドより優先するという市場参加者の共通認識があります。なぜなら、巨額の資金を動かす機関投資家やヘッジファンドは日足をメインに取引している場合が多いためです。 それゆえ個人のFXデイトレーダーは4時間足以下の分析に注力し、大きな流れに一歩早く乗れる押し目買いに注力します。つまり、FXの押し目買いの精度を高めるために異なる時間足の分析が必須になり、それこそがマルチタイムフレーム分析となります。 長い時間足の反対勢力が存在しない価格帯を見極める 2つ目のポイントは、長い時間足の反対勢力が存在しない価格帯を見極めることです。 押し目と思って拾ってみたけど、ちょっと逆行しただけで利確しちゃった...... 理想的な押し目買いであったにもかかわらず利確を急いだがために、その後想定方向に大きく値が伸びて悔しい思いをしたことはないですか? それは押し目買いからレートが伸びる価格帯の見極め(利確目安)が甘いことが原因です。FXの押し目買い・戻り売りからレートが伸びる価格帯には長い時間足の反対勢力が存在しません。 まずはドル円の1時間足を見てみましょう。 ドル円の1時間足は上昇トレンドからレンジに入り、高値①を抜けたくらいで再度上昇トレンドを作る流れに見えますね。高値①を抜けてロングしたらどうなったでしょうか? 押し目買いが少しだけ入ってすぐに売り込まれてしまいました。4時間足を見てみましょう。 ドル円の4時間足を見ると大きなレンジ内をレートが推移しており、少し前に売り込まれていたことから、押し目買いよりも戻り売りが優勢になりやすい環境であることが分かります。 1時間足の高値①をブレイクアウトで買うことや、その前に押し目買いをすることは難しいですね。 さらに日足を見てみましょう。 ドル円の日足をみると高値切下げ安値更新で下降トレンドだと分かります。ここで長い時間足の売り勢力の存在を青い四角で示しました。過去の安値で直近の2つの高値(①の左側)が上値を抑えられており、青い四角が日足の抵抗帯になっていることが分かります。 1時間足では買いで入っていけるように見えた局面が長い時間足にすることで反対勢力の存在を明確にすることができます。つまりドル円の1時間足では押し目買いに見えたポイントが、長い足を分析することで反対勢力の存在を確認することができます。 実際にFXトレードをする際には4時間足以下を多用してエントリーを探ることになるでしょう。しかし近視眼的なチャート分析だと、機関投資家やヘッジファンドなどの反対勢力の存在を忘れがちです。 このような反対勢力が存在しない価格帯を見極めることが伸びる価格帯の選別にそのままつながるので、マルチタイムフレーム分析は順張りに必須条件となります。 戻り売りで勝てるポイントの判断方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 FXの押し目買い・戻り売りで勝率を高めるエントリー方法 ここからは勝率の高いFXの押し目買いと戻り売りを2つご紹介します。上記の伸びる価格帯でエントリーできたら一気に値幅を取れるので、なんとか習得していきましょう! 長い時間足の支持線・抵抗線反発でエントリー 1つ目のエントリー方法は、長い時間足の支持線・抵抗線反発でエントリーすることです。再び上述の上昇トレンドに入ったドル円の日足を見ていきます。 シンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 結果論ですが、安値①は上昇トレンドにおける絶好の押し目買いポイントでした。ただし実際にトレードをしていた場合、①で安値を作らずにさらに下落する不安にかられた方も多いでしょう。 では、安値①が押し目の候補になると判断するにはどうしたら良いのでしょうか?一つ短い4時間足で確認します。 なんか様子が変わったけど、どう考えたらいいのだろう? ドル円の日足を見ていたときよりも安値①が押し目になりそうに感じますよね。その理由は安値①の水平線を左に延長したところに、4時間足で認識できる売買が交錯した価格帯(支持帯)が存在するからです。 日足はすでに高値を更新しており、安値切上げを想定した押し目買いが意識されやすい環境です。そこに表れた水平線①ですから、資金管理をしつつも押し目買いで積極的に拾っていく局面となります。 それでは、さらに短い1時間足を見てみましょう。 ①で押し目買いしたいと思わない。なんでだろう…… FX初心者の方も感覚的に安値①で買いたい!とは感じないでしょう。なぜならドル円の1時間足では明確に高値切下げ安値更新がおきて下降トレンドに転換しているからです。 ところが、この流れこそがFXの押し目買いポイントの理想形です! 冒頭で長い時間足の支持線・抵抗線反発でのエントリーがポイントだとお伝えしましたが、1時間足だけの短期思考になっていると、4時間足で確認した長い時間足の支持帯の存在を見落としてしまいます。 ですので、1時間足以下の短い時間足で反転ポイントを細かく探りながら、4時間足以上の長い時間足の支持線近辺の反発を確認して、資金管理をして押し目買いで拾っていく手法になります。 なお、日足の通り強い支持帯が作られていないことや1時間足の下降トレンドが継続して、短い足のトレンドが長い時間足へ波及することも想定すべき場面です。 よって、一括で全て損切りするか、もう一段・二段と下で押し目買いするために資金を分散させて反転上昇想定で拾っていくことになります。 短い時間足の支持線・抵抗線ブレイクアウトでエントリー 2つ目のエントリー方法は、短い時間足の支持線・抵抗線ブレイクアウトでエントリーすることです。 上述の上昇トレンドに入ったドル円の1時間足で解説します。 早速ですが1時間足の高値③に注目してください。この水平線をブレイク・アウトして急伸した理由がわかるでしょうか? 1時間足だけみると下降トレンドだけど、今まで習ったマルチタイムレーム分析だと......考えが整理できない。 FXのマルチタイムフレーム分析では長い時間足を優先することをお伝えしました。先述のとおりドル円の日足は上昇トレンドへ転換する局面に入っており、4時間足は安値①で押し目買いされて新たな高値を作っていましたね。 そしてドル円の1時間足は、過去の支持帯に支えられた安値②でダブルボトムを形成してから高値③を新たに作りました。 高値③をブレイクアウトしそう! リアルチャートでも誰もがブレイクアウトまで想像できるでしょう。日足は高値更新しており長い時間足の強い反対勢力は存在しません。ここでのポイントは、高値③に上述の3つの注文が集中しているかの見極めです。 ・1時間足高値③ブレイクアウトによる新規の買い注文・安値①、②で押し目買いをした買い勢力による高値③ブレイクアウトでの追加注文・売り勢力の損切り注文 1時間足高値③はデイトレードで理想的な買いのポイントになっています。買いが買いを呼び込み、売り勢力が慌てて買戻しに迫られています。 FXの押し目買い・戻り売りのためにマルチタイムフレーム分析をする過程で、常にこの3点を意識することをおすすめします。デイトレードで多用する1時間足をメインにし、スイングトレードでは4時間足で同じようにチャート分析すると、伸びやすい価格帯を明確に判断できるでしょう。 戻り売りで勝率を高めるエントリー方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 FXの押し目買い・戻り売り手法の精度を高める方法 マルチタイムフレーム分析からFXの押し目買い・戻り売りの目安となる水平線を定めたものの、これだけでは心もとなく感じることもあるでしょう。 その際にエントリーを後押しして精度を高める4つの方法をご紹介します。 トレンドラインでエントリーポイントを見極める 移動平均線でエントリータイミングを判断する フィボナッチで押し目・戻り目の深さを判断する オシレーター系のインジケーターでエントリー精度を高める 選定の基準は古くから使われ続けているテクニカル指標です。 FXでは大衆心理が相場に影響を与えるため、誰もが意識するものを基本とします。 引き続きシンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 トレンドラインでエントリーポイントを見極める 1つ目は、トレンドラインです。ダウ理論でトレンド継続を確認したら、押し目買い・戻り売りの目安となる水平線にトレンドラインが重なるかを見ていきます。 ドル円の4時間足です。安値切上げから高値更新で上昇トレンドを形成しているので、安値①と安値②を結ぶことで上昇トレンドラインを引くことができます。そして前回高値の水平線③と重なることから、押し目買いが強く意識されるポイントになっています。 参考記事:プロがオススメの手法を解説 | トレンドラインについて 移動平均線でエントリータイミングを判断する 2つ目は、移動平均線です。トレンド継続中における押し目買い・戻り売りの目安となる水平線を移動平均線が支えるか・抑えるかで判断します。 また、トレンド形成が再加速する初動を捉えるために移動平均線の収縮から拡散をイメージしていきます。 先述のドル円4時間足の時間軸を長くしました。 まず④について、上昇トレンドが継続しているので赤色の移動平均線が支えになることを想定します。そこに売買が交錯して作られた安値と重なることから、押し目買いのポイントになります。 また、トレンド形成が再加速するときの初動は、2つの移動平均線の収縮から拡散をイメージしていきます。赤色より一つ長期の青色の移動平均線を追加しました。 トレンドラインの項目で確認した水平線③の押し目買いが入るあたりで、二本の移動平均線が収縮しているのが分かります。リアルタイムでチャートを見ていると、まだドル円が買われていない状態ですから、もっとギュッと近寄った状態になっています。 すでにドル円は上昇トレンドに転換しているので、水平線③にレートが近づいている時点で、再度上昇トレンドの形成が加速するとともに、二本の移動平均線が拡散に入るイメージを持てるかがエントリー精度を高めるポイントになります。 なお移動平均線の使い方は十人十色なので、FX初心者の方は使い方に迷うでしょう。こちらの記事「移動平均線がパーフェクトオーダーになっているか」で種類や期間設定を解説しているので、参考にしてくださいね。 フィボナッチで押し目の深さを判断する 3つ目に紹介するフィボナッチにはいくつか種類がありますが、FXで広く使われるフィボナッチ・リトレースメントで押し目・戻り目の深さを判断します。 ダウ理論で相場が上昇トレンドまたは下降トレンドにあると認識できたときに使うツールで、一般的に用いられる水準は「23.6%、38.2%、50%、61.8%」です。 実際のチャートで押し目の深さを判断する方法を見ていきましょう。 先述のドル円の4時間足です。終点の高値を「0%」、上昇起点の安値を「100%」に指定して結びます。すると「23.6%、38.2%、50%、61.8%」の押し目水準が自動表示されます。 今回は高値から38.2%下落して押し目を作り、反転上昇に転じています。実際に強い支持線がないのでフィボナッチのみで押し目買いをするのは難しいですが、上述のトレンドラインや移動平均線と重ね合わせることで、押し目買いの目安になることが分かります。 戻り売り手法の精度を高める方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 オシレーター系のインジケーターでエントリー精度を高める 4つ目に紹介するオシレーター系インジケーターの代表例は、ストキャスティクス・RSI・RCIなどが上げられます。利用者の多いMACDはオシレーター系に分類されることが多いですが、トレンド系の性質も合わせもっています。 オシレーター系インジケーターは移動平均線よりも百人百様の色合いが強いため、本記事ではオシレーター系インジケーターの共通の考え方のみ簡単にふれておきます。 オシレーター系のインジケーターはFXトレーダーの心理状態を数値化したものだと捉えてください。 押し目買い・戻り売りに対するトレーダーの強気・弱気度合いを客観的に判断できます。ただし単独で使うと非常に精度が悪く、通常はトレンド系の指標と合わせて使います。 例えばトレンド転換を示唆するサインにダイバージェンスがあります。トレンドの方向性とトレーダーの心理状態の不一致を表しますが、ダイバージェンスが起こってからもトレンドが継続することは多々あります。 FXの押し目買い・戻り売りの基本はダウ理論に基づいたトレンド判定、そして水平線によるエントリーポイントの明確化です。その上にトレンドライン等のトレンド系指標を重ね合わせ、その後にオシレーター系インジケーターで補足することが基本です。優先順位を間違えないようにしましょう。 確かなテクニカル分析のもとでオシレーター系インジケーターが効果を発揮します。 FXの押し目買い・戻り売りを極めて一歩先のトレードを実現 ここまでFXの押し目・戻り目から始まり、相場で勝つための押し目買い・戻り売りの考え方や実践的なトレード手法をお伝えしてきました。 この記事を2つにまとめると FXの押し目買い・戻り売りは長い時間足のトレンドフォローの順張りで使用する FXの押し目買い・戻り売りで勝つためにはマルチタイムフレーム分析が必須 FXの押し目買い・戻り売りで稼ぎ続けるには、この2点を徹底することが大切ですね。 マルチタイムフレーム分析は職人技です。真摯に日々FX相場に向き合い、異なる時間足を分析して総合的な判断を積み重ねる。その先には、大衆の一歩先をゆく理想的なトレードを実現できるようになっているでしょう。 猪首顧問のFXコラム:我々の目標は後講釈の評論家になることではない 今回の「押し目買い・戻り売りのテクニック」に限らず、相場の分析は過去のチャートに当てはめれば、いかようにも解釈することができます。 「この時の相場は、オシレーター系のこのインジケーターが機能していた」…だとか、「あの時の相場は、ボリンジャーバンドをトレンド系的に使えば大きな幅が取れた」…とか。 いずれの手法も、チャートを後から振り返れば、必ず何かの分析手法にあてはまるものなんです。 大事なことは、我々は後講釈の評論家になることが目的では無いということ。 記事の中で「職人技」と言う表現がありましたが、まさに職人芸が必要なのかもしれません。 職人と言うのは、あれもこれもと技術の目移りをするのではなく、一つの技術を繰り返し繰り返し追及して、“一つの完成された技を持っている人”のことだと言えます。 トレードの世界も同じです。手法や分析方法はそれこそ無限にあります。相場分析手法が「後から講釈」の道具にならないように、自身の得意な手法や分析方法を極めることを意識してください。
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FXの名言を一挙紹介|伝説の投資家から学ぶトレードの極意
いまいちトレードが上手くなってない気がする 結局FXで何を意識すればいいのだろう? FXの学習に行き詰まっている方も多いのではないでしょうか。 そもそもFXの最適なトレード方法や勉強方法に関しても全く体系化されていないのが現状です。 しかし、これまでの歴史上でFXを始めとしたトレードで大成功を収めたトレーダーや投資家はたくさん存在しています。 したがって、このような成功した人が残した名言に触れておくことは、今後のトレードの考え方に大きな影響を与えることになります。 そこでこの記事では以下の2つについて解説していきます。 FXで役立つ伝説の投資家やトレーダーによる名言集 2chに寄せられたFXの名言 それでは見ていきましょう。 FXの名言・格言を参考にすべき理由は? 最初に、なぜ過去の名言を今のトレーダーが教訓にすべきなのか、その理由について解説します。 金融マーケットの歴史は古く、株式においては世界最初の株式は1553年にイギリスで設立された合資会社「ロシア会社」のもとで発行されました。 株式という形で小口の資金を集約し、大きな投資を可能にするこの便利なシステム(市場)は1602年、オランダで設立されました。その後、東インド会社によって本格的に活用され、合理的な資金調達方法としてヨーロッパ、アメリカ、そして全世界に広まりました。 金融マーケットには、なんと500年近い歴史があります。この間、数多くの投資家(投機家)がマーケットに挑んできたわけです。 常に勝者と敗者が存在しうる金融マーケットですが、独自の感性、理論、哲学で継続的に勝者側になれた伝説のトレーダーが存在したことも事実です。 時代は変わっても、この事実は揺らぎません。 過去に相場で成功を収めた先人の知恵は、少なくとも現在の世に溢れる「小手先のトレードテクニック」より価値があることは確かと言えるでしょう。 FXで役立つ伝説の投資家やトレーダーによる名言集 ここでは以下の6人の伝説の投資家・投機家の名言を紹介していきます。 この記事では名言の中でもメンタル管理に関するものをピックアップしていきます。 ジェシー・リバモア エド・シコータ マイケル・スタインハルト ブレア・ハル マーティン・シュワルツ リチャード・デニス それでは見ていきましょう。 ジェシー・リバモア:ウォール街のグレートベア ジェシー・リバモア 初めて取引をしたのは14歳の時 世界恐慌に向けて大量の空売りを行ったことにより1億ドル以上の利益を稼いだ ここではジェシー・リバモアによる投資の名言を紹介していきます。 損失は、それを出してしまったあとは自分を苦しめたりしない。私は一晩寝たら忘れてしまう。しかし、過ちを犯し、損切りをしないというのは、財布と心身にとって実にダメージになる ジェシー・リバモア この名言では損切りがどれだけメンタル管理に影響をもたらすかを言い表しています。 FXで勝てない人は、自分が間違った側でポジションを持っていることを認めることができずに、なかなか損切りに踏み切れないという特徴があります。 トレード計画に反して逆指値をずらして損切りを回避してしまった場合は、後に大きな心理的かつ金銭的なダメージがあるだろうことを言い表しています。 FXには損失が付きものであり、FXで利益を挙げていくためにはいかに損失を抑えていくべきかに集中する必要があります。 FXにおいて損失は必ずしも失敗を意味するものではないことを覚えておきましょう。 猪首顧問からのアドバイス 「含み損になってるポジション=間違った側のポジション」と言う解釈は、私はあまり好きじゃありません。 ポジションを持ったことにより生じる結果は、含み益になるか含み損になるか、のどちらかでしかないのです。 そしてその確率は常に2分の1です。 ①含み益はしっかりと伸ばして利益を確定できたか②含み損はできるだけ傷が浅いうちに損切ができたか 利益ではなく、生じた結果(含み益or含み損)に対して、どういう処理を行ったかが重要です。 ①②のポイントを忠実に実行できたならそれは「良いトレード」。感情に流され実行できなかったのであればそれは「悪いトレード」と言えます。 ジェシー・リバモアによる名言をもう一つ紹介します。 市場を予想しようとしたら、それはギャンブルと同じことになる。忍耐強く市場がシグナルを出した時だけ反応するのなら、それは投資になる ジェシー・リバモア これはトレードにおいてルールを持つことがいかに大切かを説いた言葉です。 FXで勝てない人は市場を予想しようとします。 しかしFXの本質は、値動きを予測することではなく、検証済みのエッジに基づいてエントリーをすることです。 「エッジ」とは確率的に優位性があることを指します。 検証されたエッジに忠実なエントリーを行うことによって、感情に左右されないFXが可能になります。 「市場を予想しようとしたら、それはギャンブルと同じことになる」これって重い(深い)名言ですね。多くのトレーダーは「予想が当たることが成功への道」と勘違いしてると思います。しかしマーケットの明日は、神様でも予想できないものです。神様でも予想できないものを、人様が…おこがましいと思いませんか? エド・シコータ:システムトレードの先駆者 エド・シコータ 先物市場のためのコンピュータートレードシステムを開発 5000ドルで始めた顧客の口座を25万%の運用益にまで成長させた 希望や恐怖心、欲望と同じで、プライドというヤツは素敵なバナナの皮みたいなものだ。これまでで一番ハデにすっころんだのは、感情的にポジションを取ったすぐ後のことだったよ エド・シコータ エド・シコータが先駆けとなったシステムトレードとは、トレードの実行にトレーダーの主観を挟まないトレード手法のことを言います。 システムトレードの対義語にあたるのが、裁量トレードです。 裁量トレードでは最終的にポジションを取るかの決断をトレーダーの裁量に任せているので、システムトレードに比べて感情的なトレードにつながりやすいというリスクをはらんでいます。 エド・シコータは感情に任せてポジションを取ることの危険性を当時の誰よりも理解していたのではないでしょうか。 負けが続く期間に取引をしようとするのは感情面で破滅的だ。「追いつこう」と投資するのは致命傷になりうる。 エド・シコータ また、トレードで負けが込んでいる時に、損失分を取り戻そうと資金を投じてしまうことのリスクの高さについても主張しています。 損失分を取り返すためにさらに大きな資金率でポジションを取り続ける手法は「ピラミッティング」として知られています。 この名言からもわかるように、ピラミッティングは口座に取り返しのつかない致命傷を負わせることにつながることを覚えておく必要があります。 猪首顧問からのアドバイス 「感情に任せてポジションをとってしまう…」これは私の経験上、負けが続くときに起きやすい心理です。 人って地道に利益をつみあげていくことって、決して苦手じゃ無いのです。 それが日々わずかな金額でも、日々少しづつでも増えていく分には、心穏やかに眺められます。 ところが、ある日コツコツドカンで大きく負けると、損した分を早急に戻したくなる本能(本心)から、それまで地道に守ってきた売買ルールなんかすっとばして、無謀なトレードを躊躇なく始めることが多いです。 焦りから、一気に損失を取り戻したいという心理が働きます。そんな経験、あなたにもありませんか? 仮に大きな損失を出しても、本来やるべきトレードを冷静に繰り返せば、時間の経過とともに損失は取り返せます。 「大きく負けてしまっても、一気に損失を挽回しようとしない」これが重要です。 マイケル・スタインハルト:ヘッジファンドの帝王 マイケル・スタインハルト 子供の頃に父親から株式200株をプレゼントされたことがきっかけに株式市場に興味をもつ 自身が設立したヘッジファンドは年複利30%以上の成績を挙げていた 優れた投資というのは、自分のアイデアに断固従おうとする信念と、間違いを犯したときに率直に認める柔軟性の間の、特異なバランスの上に成り立っている マイケル・スタインハルト 優れた投資を行うためには、他人の相場観に振り回されることなく、自らの相場観に断固として従う姿勢をもつ必要があります。 しかし同時に自らの相場観に固執しすぎずに、素直に自分の間違いを認める柔軟性も必要であることを説いています。 この名言はFXなどのトレードが持つ特異な性質を言い表しているといえます。 ブレア・ハル:ギャンブラー出身のトレーダー ブレア・ハル カジノでブラックジャックのプレイヤーをしていた 投資会社を設立して、大口の取引を展開した 勝つために決定的に必要なのは数学的なスキルではない。システムにどこまで執着して行動できるかの規律である ブレア・ハル トレードで勝てていない人に限って、 全てのテクニカル分析やテクニカルツールを使いこなすことができれば、勝てるようになる 勝てる人には何か特別な数学的才能があるに違いない といった考え方をします。 しかしブレア・ハルは、トレードで勝つために必要なのは自らが作ったトレードルールにいかに執着することができるかだと主張しています。 ブレア・ハルがかつてプレイしていたブラックジャックも確率のゲームという点でトレードと同じ性質を持ち合わせています。 確率を味方につけるには、同じルールに則り十分な試行回数を重ねる必要があります。 ギャンブラーとして大金を手に入れた経験のあるブレア・ハルは、経験的に規律を守り続けることの大切さを理解していたと言えます。 猪首顧問からのアドバイス ギャンブルの世界でもトレードの世界でも、共通して言えることは、「勝ち組の人間は必ず自分なりのマイルールを持ってる」ということです。 そして、そのマイルールは、端から見ればまるで相反する真逆の発送にすら見えるようなルールなことが多々あります。 大事なことは、継続して行える、自分の信念が持てるルールかということ。 目先の表面的な結果ばかりを見て、常に後追いで流行の手法を探すのではなく、自分自身のマイルールを作り、忠実に実行することが何よりも大切です。 マーティン・シュワルツ:チャンピオントレーダー マーティン・シュワルツ スタンフォード大学主催のトレーディング・チャンピオンシップで優勝 1日で数百万ドルの利益を挙げた記録がある 私の投資キャリアのうちで最も重要な変化は、自分のエゴを投資から決別させることを学んだ時に生じた。投資は心理的なゲームだ。ほとんどの人々は自分が市場と対決していると考えているが、市場はそんなことは気にしていない。あなたは実はあなた自身と戦っているのだ。あなたは自分が正しいと証明されるために、こんなふうになってほしいと願うことを止めなくてはいけない。市場が今、あなたに何を語りかけているかだけに耳を澄ますのだ。何を語っているかと5分前に考えたことは忘れなさい。投資の唯一の目的は自分が正しいと証明することではない。レジに入金されるチャリンという音を聞くのが目的なのだ マーティン・シュワルツ マーティン・シュワルツは自分が正しいことを証明するためにトレードを行うことをやめるように警告しています。 FXで大金を稼いで、自分が優秀であることを友人にアピールしたい。 私の分析によれば、価格は間違いなくこの水平線で反転する。 以上のように、トレードで成功して他人からの評価を向上させることや、自分の相場観が正しいことを証明するためにトレードをしている人は多いのではないでしょうか。 トレードの目的は利益を得ること以外にありません。 トレードで利益を得るという目的を達成するには、正しくありたいというエゴを捨て去って相場の現状を素直に受け止めることが必要だということを主張しています。 あはは、この言葉、重いですね~。マーケットは貴方が思ってるほど貴方のことを意識もしてないし、気にもしてないし、いやいや、貴方のことなんか知りもしません。貴方が勝手にマーケットと戦っている気になってるだけです。マーケットにおいて正しさなんて証明する必要はありません。貴方はただただマーケットの動きを素直に受け止めて、ついて行くだけに徹しましょう。 リチャード・デニス:ピットの王子様 リチャード・デニス トレードをはじめた当初の元手は400ドルだったが、最終的に数十億ドルの利益を出した タートルズという名目で、トレーダーの育成を行い、優秀なトレーダーの輩出に成功する 鍵となるのは一貫性と規律だ。我々が人に教えているルールのうちの8割くらいはほとんど誰でもリストアップすることができる。彼らにできないのは、物事が暗転した場合でもそれらのルールにしっかりと従い続けられるような自信を持つことだ リチャード・デニス 勝ち続けているトレーダーが使っているトレードルールはかなりシンプルであり、誰にでも考え得るような手法であると述べています。 しかし、勝ち続けているトレーダーとそれ以外を決定的に分けるのは、その手法を信じて使い続けられるかどうかです。 トレードでは勝ち負けがランダムに訪れるので、勝ち続ける時期があれば負け続ける時期もあります。 負け続けの時期にはかなりの損失を被る上に、メンタル的にもダメージを受けることになります。 リチャード・デニスはこのような負け続けの時期にでも、自分のトレードルールを信じて使い続けられるような一貫性と規律が鍵であると主張しています。 2chに寄せられたFXの名言 ここまで伝説のトレーダーや投資家による名言を紹介してきました。 ここからは2chのスレッドに寄せられたFXの名言を紹介していきます。 5 名無しさん@お金いっぱい。2019/08/08(木) 04:21:16.57 ID:7Tegy7KZ0 たしか昔にこの板のどこかのスレで見つけた金言「祈り始めたら損切りのタイミング」 14 名無しさん@お金いっぱい。2019/08/11(日) 18:52:13.64 ID:LZJzFidS0 >>5希望を持ったら手仕舞いって本で読んだ 自分が抱えているポジションに対して「祈る」や「希望を持つ」などの感情を持ってしまった場合は、トレードのギャンブル性がかなり高まっていることを示唆していることになります。 この名言はトレードからギャンブル要素を排除することがいかに大切かを言い表しているのではないでしょうか。 「祈り始めたら損切りのタイミング」これって最高に通用するトレード(損切り)の本質だと思います(笑)人知が及ばないマーケットなのに、神頼みしちゃう人って本当に多いです。私も…笑マーケットは常に人がいない方に動きますから、これって究極のインジケーターかもしれません。 もう一件、2chから名言を紹介します。 17名無しさん@お金いっぱい。2019/08/14(水) 10:50:35.71ID:La3Fc9RC0 名無しさん@お金いっぱい。[sage] 投稿日:2019/08/14(水) 10:05:42.02 ID:4HMVsk0K0 [1/2] >>45チャート分析してもその通りに動くか分からないしどんなにチャート分析しても突然起こる要人の発言で全てブッ飛ぶ可能性も大いにある 資金力でカバーしていても急激なトレンド相場が起きて押し潰されることもある FXは実際ほとんどの要素が運 運以外のものがあるとすればそれは損切り行為だけ勝つも負けるも全て運が支配するゲームで生き残るには損切りする勇気を持つか逆指値をキチンと設定する冷静さが大事 この名言は大胆でありながらも、FXにおける本質をついた発言といえるでしょう。 どのトレーダーも相場の方向性を完全に予測することはできません。 どれだけ相場を分析していても、たった一つのファンダメンタルズ要因によって全ての分析が通用しないような値動きを見せることは多々あります。 したがって「FXはほとんどの要素が運」と割り切った上で、損切りを行なっていかに上手に負けるかが相場で生き残るための秘訣だと主張しています。 まとめ:先人の名言からFXにおけるメンタル管理を学ぼう ここまでFXの名言について解説してきました。 どの名言でも、感情的にポジションを持つことに対して警鐘を鳴らしつつ、規律を守ったトレードを強く推奨していることがわかります。 この記事で扱った名言から学べることは以下の3つです。 感情的なトレードでは必ず大きな痛手を食らうことになる 一貫性と規律を持ったトレードをしよう 必ず損切りを行う WikiFXでは安全性に優れた国内FX業者の利用をオススメしています。 猪首顧問からのアドバイス 「時代が変わっても、参加者が変わっても、科学がどれだけ発達しても…」 参加しているプレイヤーが人間である以上、そこで行われてるアクションは常に、その時々の欲望を持った“人間”のものです。 人間がマーケットを作ってる以上は、そこでは常に間違ったアクションが繰り返されます。 だからマーケットは存在しうるのです。そしてそこに勝ち組(チャンス)が存在する。 その道しるべが、先人の言葉に隠されていると思います。今一度、今だからこそ、先人の言葉に傾聴しましょう。
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FXは資金管理が超重要!基礎知識や具体的な管理手法を解説
FXの資金管理ってそんなに重要なの? オススメの資金管理法は? 「資金管理」と聞いて上記のようにお悩みの方も多いのではないでしょうか? 結論から言うと、資金管理はFXで継続的に利益を出す上で重要な要素になってきます。 しかし実際のところテクニカル分析ばかりを重視して、資金管理を疎かにしているトレーダーはかなり多いです。 資金管理に向き合わなければ、いつまで経ってもFXの収益をプラスにすることができません。 この記事では以下の6つについて解説していきます。 FXは資金管理だけでも勝てるって本当? FXの資金管理で知っておくべき基礎知識を解説 FXの資金管理法にはどんなものがある?それぞれの良い点と悪い点を解説 トレードスタイルごとにオススメの資金管理法は? FXの資金管理についてよくある質問 動画での解説はコチラ 猪首顧問からのアドバイス 「資金管理」と一言で言っても、その考え方や実践方法にはいろいろなものがあります。ただし共通して言えることは、トレード活動を続けていく上で、マーケットで生き残るために絶対に必要なことだということです。 初心者の方が最初に勘違いしてしまってるのが「トレードで成功するためには」が一番重要だと思ってることです。 「相場の行方(上げ?下げ?)を高い確率で予測できるようになること」が重要だと考えてしまう人は多いです。 もちろん自分が持ったポジションが思惑通り動いてくれなければ、利益にならないことは事実です。 しかし、エントリーしたポジションが思惑通り動くかどうかは、相場次第です。 大雑把に言えば、当たったりハズれたりを繰り返すのがトレードです。 そして、ポジションを持った後は、貴方がどんな努力をしても、神頼みをしても、思惑通りには動いてくれません。相場次第なんです。 しかし、貴方の思惑通りの結果に誘導(コントロール)できるのが「資金管理」なのです。 資金管理についての具体的な考え方や実践方法(検証)について、以下本文をお読みください。 FXは資金管理だけでも勝てるって本当? FXは資金管理が全て FXは資金管理さえ徹底していれば負けない FXにおける資金管理は以上のような表現がされるほど重要とされています。 資金管理だけということは、チャート分析を全く行わずにランダムなエントリーをしていても、資金管理さえ徹底していればFXでは利益をあげることができるということです。 果たしてこれは誇張された表現なのでしょうか。 資金管理のイントロダクションとして、ここではコイントスによるエントリーを想定して資金管理だけで利益を出していくことが理論上可能なのかを検討していきます。 そもそもコイントストレードとはベテラントレーダーであるトム・バッソがとある講演の質疑応答の中で述べたトレード手法のことをさします。 具体的には以下のような手法になっています。 トム・バッソのコイントストレード トレードの資金率は1%以下 ATR(期間10)3倍の位置にトレーリングストップを置く ロングかショートはコイントスの裏表で決定する 手法の内容をみてわかるように、テクニカル分析などによるチャート分析は全く行われておらず、エントリーの方向はその名の通りコイントスの結果のみに委ねられています。 ちなみにATRとはAverage True Rangeの略で、市場のボラティリティを表すオシレーターです。 ランダムなエントリーの後はボラティリティの変化と値動きに合わせて損切りの逆指値を狭くしていく(トレーリングストップ)手法です。 実際にこの手法をGBPUSDの1時間足で検証してみます。 ここでは「表」が出た場合はロング「裏」が出た場合はショートをし、トレーリングストップは1時間足の終値が更新されるたびに行うこととします。 試行回数コイントス損益口座資金0--$10,000.001裏-$100.08$9,899.922表$42.47$9,942.393裏$189.52$10,131.914表-$101.28$10,030.635表$49.25$10,079.886裏$231.00$10,310.887表-$103.20$10,207.688表-$102.03$10,105.659裏-$100.80$10,004.8510表-$99.96$9,904.8911裏$240.54$10,145.4312裏-$101.25$10,044.1813裏-$100.80$9,943.3814裏-$99.36$9,844.0215裏-$98.40$9,745.6216裏-$97.44$9,648.1817裏-$96.60$9,551.5818表-$95.55$9,456.0319裏-$94.38$9,361.6520裏$2,535.52$11,897.1721裏-$119.28$11,777.8922裏-$117.81$11,660.0823裏$196.56$11,856.6424裏$28.28$11,884.9225裏$297.18$12,182.10トレード記録 項目結果トレード数25勝ちトレード数9負けトレード数16総利益$2182.10平均利益$423.37平均損失-$101.76リスクリワード2.34最大利益$2535.52トレード結果 以上が25回のトレード結果です。 このようなランダムエントリーであっても、資金管理のルールさえ徹底していれば利益を残すことができています。 この結果を踏まえれば、資金管理だけで勝てるという話もあながち嘘ではないことをわかっていただけると思います。 しかし実際に自らの資金でトレードを行う際には、自分のトレード手法やメンタルに合った資金管理法を選択する必要があります。 ここからはみなさんが自分が採用するべき資金管理法を見つけることができるように、資金管理法を徹底解説していきます。 FXの資金管理で知っておくべき基礎知識を解説 FXでは少しでも相場で生き残るために資金管理を徹底しておく必要があります。 FXの資金管理を考える際に必ず知っておくべき要素が4つあります。 要素①:リスクリワード 要素②:期待値 要素③:複利 要素④:資金率 ここではこれら4つの要素について解説していきます。 要素①:リスクリワード リスクリワードとは、トレード全体の平均利益と平均損失を比率に直した数値のことです。 FXの資金管理を考える上で、トレード手法のリスクリワードを考えることは、リスク管理上最も重要になります。 リスクリワードの計算 例えば、25回のトレードを行ったとします。 勝ち数:15回 負け数:10回 トータル利益:30万円 トータル損失:-10万円 この時平均利益と平均損失は、 平均利益:30÷15=2万円 平均損失:10÷10=1万円 したがってこの25回のトレードのリスクリワードは2になります。 また、注意点としてリスクリワードは十分な試行回数を確保した上で計算するようにしましょう。 試行回数が少ない場合勝ち負けが偏ってしまうので、使用しているトレード手法の成績を正確に反映しているとは言えません。 正確なリスクリワードの数値を得るためには、なるべく多くのトレード回数をもとにリスクリワードを求めるようにしましょう。 要素②:期待値 先ほど解説したリスクリワードは勝率との関係が深く、トレード手法の良し悪しは勝率とリスクリワードの両方を考慮する必要があります。 その際出てくるのが「期待値」という考え方です。 期待値は、一回あたりのトレードで期待できる利益のことで、以下のような計算式で求めることができます。 期待値の計算方法 期待値=勝率×平均利益ー負率×平均損失 例えば、以下の成績を持つトレード手法の期待値を計算していきます。 期待値の計算 勝ち数:15回 負け数:10回 平均利益:2万円 平均損失:1万円 このトレード手法の勝率は 15÷25=0.6(60%) よってこのトレード手法の期待値は 0.6×2ー0.4×1=0.8(8,000円) 以上のように期待値を求めることで、使用しているトレード手法は使用し続ける価値があるものなのかを判断することができます。 期待値を求めたら、その数値が0を上回っているかを確認してください。 もし期待値が0を下回っている場合、理論上トレードをするごとに損をしている手法になってしまうので、今すぐにトレード手法を改めた方が良いということになります。 期待値はFXの資金管理を考える上で必ず考慮しなければならない要素なので、自分が現在使用しているトレード手法の期待値は常に気にしながらトレードを行うことをオススメします。 要素③:複利 FXの資金管理では複利を取り入れることが大切です。 複利とは、元本に利息を合わせた金額に金利が適用されることをさします。 例えば、FXの運用を単利2%で行うのと複利2%で行うのでは、運用額に差が生じます。 単利2%の場合 1ヶ月目:100万円+2万円=102万円 2ヶ月目:102万円+2万円=104万円 3ヶ月目:104万円+2万円=106万円 複利2%の場合 1ヶ月目:100万円×102%=102万円 2ヶ月目:102万円×102%=104万400円 3ヶ月目:104万400円×102%=106万1,280円 複利運用に関しては以下の記事で詳しく解説しています。 要素④:資金率 資金管理を行う際は、トレードごとの資金率を意識することが大切です。 資金率とは1回のトレードごとにリスクに晒す金額の割合のことです。 資金率の計算 例えば口座資金が100万円で、毎回のトレードで損切りの逆指値を最大損失額が2万円になるように設定していたとします。 この時、このトレードの資金率は 2÷100×100=2%です 資金率は使用しているトレード手法の破産確率を求めるために使用する「バルサラの破産確率」に必要な要素です。 バルサラの破産確率については以下の記事で詳しく解説しています。 FXの資金管理法にはどんなものがある?それぞれの良い点と悪い点を解説 まず、資金管理はマーチンゲール法と逆マーチンゲール法に大別することができます。 これら2つは具体的な資金管理法というよりは、資金管理の考え方を表す言葉として理解しておくことが正しいです。 FXに限らず、トレードの資金管理法では逆マーチンゲール法の考え方に沿っている方が好ましいとされています。 この点を踏まえて、ここではマーチンゲール法や逆マーチンゲール法を解説しつつ、実際の資金管理法をいくつか紹介していきます。 マーチンゲール法とは 逆マーチンゲール法とは 資金管理法①トレードリスクを固定する 資金管理法②階層的にロットを増やす 資金管理法③資金率を固定する マーチンゲール法とは? マーチンゲール法とはトレードで勝った場合にロットを減らし、トレードで負けた場合にロットを増やす資金管理法のことをいいます。 これは負けた場合に倍賭けを行うことで、負け分を取り戻すことを目的としたギャンブル要素の高い資金管理法になります。 トレードではいつか勝つことを考えれば、負けるたびに倍賭けをしておけば理論上いずれ利益を出すことができますが、軍資金の限界を考慮していない点に大きな落とし穴があります。 マーチンゲール法の落とし穴 例えば、最初のトレードで負けて1万円の損失が発生したとします。 マーチンゲール法に則れば、次のトレードでは倍のロット数でエントリーすることになるので、負けた場合の損失額は2倍の2万円になります。 もしマーチンゲール法で10回連続で負けてしまった場合、最大損失額は 1×2×2・・・×2=512万円になります。 FXでは10回連続で負けてしまうことも往往にしてあることを考えれば、マーチンゲール法はかなり危ない資金管理法であることがわかると思います。 また、資金率の面でもマーチンゲール法は破産確率を高める危険な資金管理法であることがわかります。 「資金率」「勝率」「リスクリワード」の3要素から破産確率を求める「バルサラの破産確率」では、同じ手法であっても資金率が高くなるほど破産確率が上がっていくと知られています。 マーチンゲール法では、トレードで負けるたびにさらに大きな金額を賭けていく方法なので、口座状況が悪くなるたびに資金率は上がっていきます。 これはバルサラの破産確率から考えれば好ましくない資金管理ということができます。 以上の点を踏まえて、FXの資金管理を考える際はマーチンゲール法に陥っていないかを確認することが大切になってきます。 逆マーチンゲール法とは? 先ほどまでマーチンゲール法について解説してきましたが、逆マーチンゲール法とはその名の通りマーチンゲール法とは逆の方法で資金管理を行います。 逆マーチンゲール法の場合トレードで勝った場合にロットを増やし、トレードで負けた場合にロットを減らしていきます。 これによって、負けた時にはよりリスクを抑えることができる上に、勝った時には大きく利益を伸ばすことができます。 バルサラの破産確率から考えれば逆マーチンゲール法は最も安全であり、逆マーチンゲール法に則った資金管理法を採用することが最も合理的であるとされています。 ただし、逆マーチンゲール法には損失分を取り返すためにより大きな利益率が必要になるという弱点が存在することも覚えておく必要があります。 これ以降で見ていく具体的な資金管理法では逆マーチンゲール法に則っているかが採用するための重要な判断基準になるので、ぜひ覚えておきましょう。 資金管理法①トレードリスクを固定する 1つ目はトレードリスクを固定する資金管理法です。 つまり、1トレードあたりのトレードリスク額を1万円に設定した場合は、口座資金の増減にかかわらず最大損失額が1万円になるということです。 この資金管理法のメリットは大きなドローダウンが発生しないことです。 しかし、この資金管理法は逆マーチンゲール法に則っていないためあまりオススメできません。 トレードリスクを固定する資金管理法では、連敗が続いている時は口座資金に対するリスク額の割合が常に高まり続けることになります。 トレードリスクを固定する 口座資金:100万円 固定リスク額:10万円 3回連続で負けた際の資金率の推移を見ていきます。 【1トレード目】 資金率は、10÷100×100=10% 【2トレード目】 1トレード目で負けた場合、口座資金は90万円になるので、 資金率は、10÷90×100=11.1% 【3トレード目】 2トレード目でも負けた場合、口座資金は80万円になるので、 資金率は、10÷80×100=12.5% このように連敗という最もリスクの高い状況下で、トレードリスクを固定することはさらに破産確率を高めてしまうことになります。 また、連勝が重なって口座資金を積極的に増やすべきタイミングでリスク額を増やすことができない点もあまりオススメできない理由の一つです。 このように固定リスク額の資金管理法は、「リスクを取るべき時に消極的になり、リスクを避けるべき時に限って積極的になる」という特徴を持っているため、オススメできません。 資金管理法②階層的にロットを増やす 2つ目は階層的にロットを増やす資金管理法です。 「階層的に」とは口座資金を額に応じて複数の階層に分け、その階層ごとに取引できるロット数を定めておくということです。 この時の階層の分け方には2種類あるので、それぞれのメリットやデメリットを解説していきます。 階層の幅が等間隔 階層の幅が等間隔でない ⑴階層の幅が等間隔 まずはロットを増やす基準となる階層が等間隔な資金管理法です。 口座資金ロット数〜¥1,000,0001ロット¥1,000,001〜¥2,000,000(100万円)1ロット¥2,000,001〜¥3,000,000(100万円)2ロット¥3,000,001〜¥4,000,000(100万円)3ロット階層ごとのロット この資金管理法では以上のように等間隔に階層を設けて、ロット数を増やしていく点が特徴的です。 ここでは100万円未満の階層に関しては0ロットとならないように、1ロットでの取引を認めています この資金管理法のメリットは2つあります。 逆マーチンゲールに則っている ロット数を上げやすい まず、口座資金が一定以上に増加すればロット数を増やし、口座資金が一定以下に減少すればロット数を抑えるという、逆マーチンゲール法に則っています。 したがって、資金管理法としての最低基準はクリアしているといえます。 また階層を上げるほど、ロット数が上がりやすくなっています。 100万円から200万円までは1ロットのみ100万円を稼ぐ必要がありますが、200万円から300万円までは2倍の2ロットで100万円を稼ぐことになるので、労力は半分になります。 したがって、トレードの調子が良い時はどんどんとロット数を増やして、大きな利益をあげることができます。 一方でデメリットとして、大きなドローダウンが発生しやすいことが挙げられます。 ドローダウンとは? ドローダウンとは口座資金が最大の時をベンチマークとし、そのあとにどれだけの額が減少したかを指しています。 一回の損失額ではなく、口座資金がどこまで下がり続けたかに着目します 例えば、一時的に口座資金が200万円に増加したが、そのあと複数の勝ち負けを繰り返して150万円にまで口座資金が落ち込み、再び180万円まで戻したとします。 この場合のドローダウンは200万円と150万円の差の50万円です。 資金増に合わせてロット数を増やすことになるので、リスクにさらされる金額が大きくなるのは仕方のないことですが、メンタル管理ができていないトレーダーにとっては苦痛が伴うでしょう。 つまり、「10万円から9万円になる10%減」と「500万円から450万円になる10%減」を同等に捉えられない場合は、かなり不安になる場面が多くなると考えられます。 ⑵階層の幅が等間隔でない 次にロットを増やす基準となる階層が等間隔でない資金管理法です。 口座資金ロット数¥500,001〜¥1,000,000(50万円)1¥1,000,001〜¥2,000,000(50万円×2=100万円)2¥2,000,001〜¥3,500,000(50万円×3=150万円)3階層ごとのロット この資金管理法では以上のように階層ごとに間隔が異なり、ロット数と比例する形で間隔が広がっています。 この資金管理法では「⑴階層の幅が等間隔」とは違って、各ロットで稼ぐべき利益がずっと一定であることに特徴があります。 つまりロット数が増えても、「1ロットあたり50万円を稼ぐという労力がかかる」という点は変わらないということです。 この資金管理法のメリットは2つです。 逆マーチンゲール法に則っている 大きなドローダウンを防ぐことができる この資金管理法も、口座資金が一定以上に増加すればロット数を増やし、口座資金が一定以下に減少すればロット数を抑えるという、逆マーチンゲール法に則っています。 また「⑴階層の幅が等間隔」に比べてロットを増やすまでに時間や労力がかかるというデメリットがありますが、そのおかげで大きなドローダウンの発生を防ぐことができるというメリットもあります。 資金管理法③資金率を固定する 3つ目は資金率を固定する資金管理法です。 この資金管理法は初心者トレーダーからプロトレーダーまで幅広く利用されており、あらかじめ資金率、つまり各トレードごとで許容する損失率を定めておく方法です。 この資金管理法を利用する場合、口座資金が増えるほど許容する損失額が増えていくことになるので、その分大きなトレードが可能になります。 資金管理法②では口座資金がどの階層にあるかによって保有できるロット数が決まっていましたが、この資金管理法では資金率の数値や損切りの逆指値の位置によって決まります。 資金率を固定する 口座資金:100万円 許容する損失率:2% 以上のような資金管理を行なっている場合、1回のトレードの損失額は最大で2万円になります。 ここでUSDJPYでエントリーを検討しているポイントがあり、テクニカル分析の結果20pips離れたところに逆指値を置くことにしました。 この際、エントリーするロット数(1ロット=100,000通貨)は、 5,000÷0.2/100,000=0.25ロット この資金管理法のメリットは3つあります。 逆マーチンゲール法に則っている ロット数や損切り幅が自由 破産確率をかなり下げることができる まず、この資金管理法は常に口座資金の2%を許容損失額として設定しているので、資金が増えればリスクを取り、資金が減ればリスクを減らすようにできているため、逆マーチンゲール法に則っているといえます。 また、資金管理法によってルール化されているのがトレードリスクだけなので、「ロット数」と「損切り幅」を自由に設定することができます。 テクニカル的に優位性のある場所に損切りの逆指値をして、それに合わせてロットを調節することで、相場観が外れていたとわかる前に損切りしてしまうのを防ぐことができます。 また、他の資金管理法に比べて破産確率をかなり下げることができます。 資金率破産までの連敗数1%528回2%263回5%104回連敗数 以上はそれぞれの資金率でトレードを行なった場合に、どれだけの連敗数に耐えられるかを示した表です。 資金率が少ないほど破産に至るまでの連敗数が多いということは、それだけ安全な運用ができることを示しています。 資金率を固定する方法でFXの資金管理を行う場合は、最大でも資金率を5%までにとどめておくことが相場で生き残り続けるためには必要です。 トレードスタイルごとにオススメの資金管理法は? ここまで具体的なFXの資金管理法について解説してきましたが、トレードスタイルごとにオススメの資金管理法はあるのでしょうか。 ここではトレードスタイルごとに適切な資金管理法を検討していきます。 スキャルピングにオススメの資金管理法 デイトレードやスイングトレードにオススメの資金管理法 自動売買にオススメの資金管理法 海外FXでのハイレバトレードにオススメの資金管理法 スキャルピングにオススメの資金管理法 スキャルピングには「資金管理法②階層的にロットを増やす」がオススメです。 スキャルピングでは高頻度に高レバレッジのトレードを重ねることが特徴のトレードスタイルです。 少しでもシナリオと異なる値動きをした場合はすぐに損切りをし、利益が乗ったらすぐに利確することになるので、トレードごとのリスクリワードや勝率はあまり重視されません。 勝率の低いスキャルピングでは複利の悪影響を受けてしまう可能性が高いので、複利効果の高い資金管理法③はあまりオススメできません。 また「資金管理法①トレードリスクを固定する」でも問題はありませんが、ロットの変更ができるという点では資金管理法②の方が優れていると考えられます。 デイトレードやスイングトレードにオススメの資金管理法 デイトレードやスイングトレードには「資金管理法③資金率を固定する」がオススメです。 資金率を固定するという管理手法は最もトレーダーに支持されており、トレーダー人口の多いデイトレードやスイングトレードとの親和性は当然高いです。 デイトレードやスイングトレードではある程度の値幅を狙っていくことになるので、スキャルピングよりもトレード手法の期待値にもこだわる必要があります。 したがって、プラスの期待値を持っているトレード手法であれば複利の良い影響を受けることができます。 また、人によっては資金管理法②の「階層的にロットを増やす」という方法を選んでも良いでしょう。 項目資金管理法②:階層的にロットを増やす資金管理法③:資金率を固定するドローダウン大小損失からの立ち直り早い遅い資金管理法②と資金管理法③の違い 両社の違いは、主に「ドローダウンの大きさ」と「損失からの立ち直りの早さ」なので、どちらを重要視するかによって採用する資金管理法を変えてください。 自動売買にオススメの資金管理法 FXのEAを動かしている場合は、「資金管理法②階層的にロットを増やす」がオススメです。 EAは複利運用することが理想的ですが、その分ドローダウンが発生した時の目減りが激しく映り、人によっては運用し続けることに苦痛を感じてしまうかもしれません。 よって、階層的にロットを増やすことで、単利と複利の両方の性質を活かすことができます。 詳しくは以下の記事で解説しています。 海外FXでのハイレバトレードにオススメの資金管理法 海外FXのハイレバレッジを一番活かすのは「資金管理法③資金率を固定する」です。 海外FXは最大レバレッジがかなり大きいので、高い資金率での運用が可能です。 高い資金率で運用すればそれだけ破産リスクも高まりますが、資金率を固定すれば、少ないトレード回数を重ねただけでも大きな複利効果を得ることができます。 ただし、この手法は損失分を取り返すのに労力がかかるので、勝率に不安が残る場合は階層的にロットを増やす資金管理法②を利用しても良いでしょう。 階層的にロットを増やす手法であれ、階層を下回らない限り損失分を取り返すことは比較的容易なので、すぐに口座状況を立て直すことができます。 FXの資金管理についてよくある質問 ここではFXの資金管理に関してよくある質問に回答していきます。 FXの資金管理のシミュレーションをエクセルで行う方法は? 資産管理やロット計算を行なってくれるツールや無料アプリはある? FXの資金管理を学ぶのにオススメの本は? FXの資金管理に「出金」をどう組み込めばいいの? ゴールドのトレードでもFXの資金管理法は利用できるのか? 両建てやナンピンは資金管理的にアリ? 利益が出るまで損切りをしないのは資金管理的にアリ? FXの資金管理のシミュレーションをエクセルで行う方法は? FXの資金管理法が定まったら、エクセルやスプレッドシートを用いてシミュレーションを行なってみましょう。 エクセルやスプレッドシートの作成方法や実際にシミュレーションを行う様子は以下の記事で詳しく解説しています。 資金管理シートは以下から無料でダウンロードできます。 同じファイル内で切り替えができるようになっているので、ぜひご活用ください。 資金管理シミュレーション(期待値、ロット計算)ダウンロード 資金管理やロット計算を行ってくれるツールや無料アプリはある? デベロッパー対応OSアプリ名kuraberu appsAndroid・iPhoneFXなびthibault zaniniAndroid・iPhoneForex 計算機FX CoreAndroidFore Calculatorsアプリ 先ほどは資金管理シートやロット計算シートを自作する方法を紹介しましたが、作成に手間を感じる場合は、無料アプリに頼るのも良いでしょう。 FX、CFD用資産シミュレーション(OANDA JAPAN) https://www.oanda.jp/lab-education/asset_simulation/ また、OANDA JAPANの公式サイトでは勝率やリスクリワードを入力することで口座資産の推移をシミュレーションしてくれます。 インジケーターリンク料金【MT4】ロット自動調整エントリーツールhttps://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/26799有料ロット自動計算インジケーター for MT4&MT5【EasyOrder】https://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/32266無料Breakeven(損益分岐点)/Stopout(強制ロスカット)表示インジケータhttps://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/25172無料インジケーター MT4やMT5でトレードをしている場合、インジケーターとして資金管理を行なってくれるものもあるので、有効活用しましょう。 FXの資金管理を学ぶのにオススメの本は? 資金管理を学ぶのに一番オススメの本は「システムトレード基本と原則」です。 この記事で紹介した資金管理法は本書を大いに参考にしています。 ただし、FX初心者やFXや投資に触れたことのない人にとっては少々難解な部分があります。 また、筆者が先物トレードをメインとするトレーダーであることから、先物トレード独特の表現をすることがあります。 「ロット」ではなく「枚」と表現したりなど… したがってこの記事で書いた内容をしっかりと理解した上で本書を読んでみることをオススメします。 FXの資金管理に「出金」をどう組み込めばいいの? 資金管理の戦略の中には出金するタイミングも組み込んでおくことをオススメします。 口座資金が順調に増加していったとしても、現金として出金するまでは実際の利益とはなりません。 いくら資金管理を徹底していても、相場で急激な値動きが発生した際には逆指値注文やロスカットが間に合わず、想定以上の損失が発生してしまうことがあります。 このような事態が発生したことが原因で口座資金が大きく減少してしまうのを防ぐためにも、出金の計画を資金管理に含めておくべきです。 例えば、トレード頻度の高いスキャルパーやデイトレーダーであれば月末または週末に利益分のみを出金するなどの戦略が考えられます。 長期的にポジションを持つ必要があるスイングトレーダーであれば、半年に一度くらいのペースで出金する戦略が考えられます。 ゴールドのトレードでもFX資金管理法は利用できるのか? ゴールドのトレードでもFXの資金管理法は利用できます。 「勝率」「リスクリワード」「複利」「逆マーチンゲール」などのキーワードはFXの領域だけにとどまらず、カジノのギャンブルの世界でも使用される考え方です。 したがって、この記事で紹介した資金管理法はあらゆるトレードに対応していると言えます。 両建てやナンピンは資金管理的にアリ? 両建てとナンピンはFXにおける典型的なNG手法として説明されることが多いです。 実際に資金管理の観点から言っても両建てやナンピンはあまり推奨できる手法ではありません。 まずは両建てが資金管理の観点からオススメできない理由を解説していきます。 両建てとは保有ポジションと同量の反対のポジションを保有することで、損益の変動を抑える手法のことをさします。 両建ては実質的にポジションを決済している状態にはなりますが、ポジションを保有する際のスプレッドやスワップポイントを考慮すれば、損を被りやすい状態になっています。 またFX業者によっては反対ポジション分の証拠金も必要になるため、通常よりも強制ロスカットにかかりやすい状況になってしまいます。 このように資金管理上では想定していない損失が発生する可能性が高いので、両建てはあまりオススメできません。 そもそも両建てを禁止している業者も多いです 次にナンピンが資金管理の観点からオススメできない理由を検討していきます。 ナンピンとは最初にエントリーしたレートよりも低い価格で同じ方向のエントリーを繰り返すことによって、ポジションの平均取得価格を改善する手法のことをさします。 同じ方向へのポジションを積み重ねてしまうと、トレードごとの資金率が高まってしまうので、破産確率が格段に上昇します。 したがってナンピンも同様にオススメできません。 利益が出るまで損切りをしないのは資金管理的にアリ? 中にはポジションを持ったら損切りはせずに、利益が出るまでホールドするという戦略をとる人もいます。 しかし、資金管理の側面から考えればかなり危ない戦略です。 確かに勝率が100%であれば理論上破産することはありませんが、実際の相場では何が起こるかわかりません。 どれだけ小さなポジションしか持っていなくても、2015年に発生したスイスフランショックや2019年に発生したフラッシュクラッシュほどの大暴落には耐えられません。 したがって、相場に生き残り続けることが大切であるFXにおいては、好ましくない戦略と言えるでしょう。 まとめ:自分のトレード手法にあった資金管理法を選ぼう ここまでFXの資金管理について解説してきました。 この記事のポイントは以下の2つです。 「資金管理法だけで勝てる」はあながち嘘ではない FXの資金管理で大切なのは逆マーチンゲール法に則っていること この記事では資金管理の重要性を伝えてきましたが、テクニカル分析をおろそかにしてもいいということではありません。 コイントストレードはテクニカル分析は無意味であることを伝えているのではなく、シンプルなルールでも一貫した運用を続けていくことの大切さを伝えています。 テクニカル分析と資金管理は自分が定めたルールを辛抱強く守り続けることによって初めて効果を発揮するものであることを覚えておきましょう。 WikiFXでは安全性に優れた国内FX業者の利用をオススメしています。 猪首顧問のFXコラム:マーケットから退場しない立ち回りを身に付けよ いかがでしたでしょうか? 一口に「資金管理」といっても、ずいぶん奥深いものかということを感じていただけたと思います。 日本の相場格言に「相場の金と凧(タコ)の糸は出し切るな」というのがあります。 凧の糸は出し過ぎると、突発的な強い風が吹いたりすると切れてしまいます。それと同じように「投資用のお金も出し切ってしまうと危険だ」という意味の格言です。 いかなる状況が起こっても、手元でコントロールできるように、余裕の糸を余らせておくことが必要なのです。 大事なことは、相場の動き(行方)はコントロールできなくても、資金管理はコントロールできるということです。そして、マーケットから退場させられないためには、元手である運用資金を無くしてしまわないこと。 手元に資金が残っていれば、必ず浮上の機会は生じてきます。 トレードごとの結果は勝っても負けても、その都度の結果でしかありません。そして、その結果は等分に生じます。 だから「勝ちトレードが良し」「負けトレードは悪し」という考えも良くありません。どちらも1トレードの結果なのです。 トレードごとに「当たった!」「負けた!」と一喜一憂するのではなく、継続してトレードした結果をちゃんと記録し(売買履歴)、それを振り返りながら、自分自身の資金管理のルールを確立していくことが成功への最重要課題となります。 これができれば、勝ち組への仲間入りは約束されたようなものです。