概要:中国がフィンテック業界の規制を見直す中、アリババグループ傘下のアント・グループが超大型の新規株式公開(IPO)を来年実現できる可能性はますます低くなっている。事情に詳しい複数の規制当局者が明らかにした。
中国がフィンテック業界の規制を見直す中、アリババグループ傘下のアント・グループが超大型の新規株式公開(IPO)を来年実現できる可能性はますます低くなっている。事情に詳しい複数の規制当局者が明らかにした。
当局者によると、規制当局はアントに消費者向け融資などの分野で一連の新たな指針案を順守するよう要求しており、アントは依然として当局の懸念解消に必要な変更を精査する早期の段階にある。多くの作業が必要であるほか、詳しく説明されていない規制もあるため、IPOを2022年より前に実施できない可能性があるという。
IPOが1年以上遅れる事態になれば、アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏や、過去最大350億ドル(約3兆6400億円)規模になると見込まれていたIPOから利益を期待していたウォーバーグ・ピンカスなど初期の投資家にとって新たな痛手となる。また、アント株の3分の1を保有するアリババにとっても打撃となる可能性がある。アントのIPOが今月突然中止になった後、アリババ株は急落した。
アントの担当者はコメントを控えた。中国人民銀行(中央銀行)、中国銀行保険監督管理委員会、中国証券監督管理委員会にもファクスでコメントを求めたが、これまで返答はない。
関連記事 |
---|
アント、IPO中止で評価額は最大14.5兆円減少か-アナリスト株式市場最大の取引中止に「言葉も出ない」-アントショック広がるアントIPO失敗が示す条件付きの金融開放-習主席と共産党が力誇示アントの上海・香港上場延期、中国当局がジャック・マー氏を指導 |
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。